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デキる上司
その1
その人はオネエだった。
見た目はほんとにやさしそうな人で、働いていたお店が改装するとき、しばらくヘルプでやってきた。名前は杉田さん仮
おネエって、体は男性で心は女性だから、体力はあるし、でも細やかなきづかいはできるしで、仕事できる人が多いと聞いて、「たしかに〜」と思った。
杉田さんはよくテレビでみるおネエとはちがって、癒し系だった。でも仕事はバリバリこなし人間性がすばらしい人だった。
ちなみに働いている店が入っているフロアのマネージャーもおネエだった(イケメンで他の店舗に恋人がいるらしい)。その人も仕事ができると評判だった。杉田さんとその人に何かあったかは知らない。
ちなみにわたしがバックヤードでまあまあでっかい物を棚から出そうとして、まごまごしていたときに、そのフロアマネージャーがサッと手を差し伸べて助けてくれた。そのときまわりにいたおばちゃまたちから、感嘆のため息がもれたとか。オネエじゃなかったら完全に惚れているくらいスマートだったなぁ。
それからだいぶ時が経ち、そのマネージャーにあるときなにかで注意された。しかしわたしはそのとき虫の居所が悪く、ふてぶてしい態度で言いかえした。
マネージャーは一瞬黙ったあと
「んもうっ!」と言ってプンスカしながらどこかへいってしまった。
やっぱりオネェなんだ・・と思った。
その2
以前の職場に同い年の男性の上司がいた。(仮)石原さんという。キレもので、めちゃくちゃ仕事のできる人だった。
石原さんはすごくおしゃれで、百貨店で買った服を着ていた。靴下もすごくおしゃれ。(人の靴下ってつい見てしまう)
すごく背も高くてキマっていた。顔はさまぁ〜ずの大竹に似てるといえば似てるかもしれない。
わたしがしていたのはポスターなどを作る仕事だった。離れた屋根裏部屋みたいな別室でだいたい一人か二人で作業していて、時々石原さんは様子を見に来る(という体で、スマホゲームしたりおにぎりを食べていた。)
石原さんが、ある日特殊な素材のポスターを作りたいらしく、そういう素材があるかどうか調べてよというので、ネットで調べていた。街の印刷屋さんに聞いてみたらどうですかね?と言ったら、じゃあ、電話してみてよ。と言ってきた。
私は電話をかけると、印刷屋さんは丁寧に教えてくれた。
そしたら石原さんが急に横から
「おい、"どんだけ〜"って言ってみろよ」
と言ってきた。
シカトしてそのまま電話しつづけていると、
「"背負い投げ〜"って言ってみろよ、"背負い投げ〜!"」
急に大声で騒ぎ始めた。石原さんの声がマジでうるさくて、印刷屋さんの説明が聞こえない。
電話をきり、教えてもらった内容をネットでみてみたが、やはりよくわからない。
「石原さんがうるさいから説明があんましわかんなかったんですけど・・」
「うるせえ。人のせいにすんな」
なんじゃそりゃ。
その3
直近の上司Oさん
初めてその人がやってきたとき直感で、この人こわい!って思った。ここの責任者ですと紹介されたとき絶望した。
普通に仕事しているうちに慣れてきて、めちゃくちゃ仕事できる人だと気づいた。
とにかく効率的に仕事を進めようとしてくれるので、自分はそれが気分がよかった。
何か仕事をすすめるのに不具合なことがあると、すぐに対応してくれる。
(結構「わかった〜確認しておく〜」と言いながら永遠に対応してくれない人は意外といる)
別に自分の得意分野でなくても、ここがこうだからこうなるでしょ。うーん、そしたらこうすればいいのか!みたいな。
自分の頭で考える人って感じ。とにかく頭がいい。
部屋が細長いためなのか、用もないのに三往復くらいしていた。"ウロウロおじさん"と心の中で呼んでいた。
頭がキレるからなのか、ツッコミも上手だった。わたしは基本ボケなので、終始ツッコまれていた気がする。
たぶんもうそこで働くことはないかもしれないけど、優秀なブレインなので、フリーの仕事手伝ってほしい・・スカウトしたい。と思うくらいデキる人だった。
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