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能登半島ボランティア10月1日~10月4日
武蔵野大学アントレプレナーシップ学部2年の水津樹紀(スイヅタツキ)です!
10月1日(2024)から能登半島にボランティアに行きました。その道中の出来事を時系列順にまとめます。ボランティアの過程で見聞きしたものを率直に書き記そうと思います。
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ボランティアに参加したきっかけ
きっかけは、火曜日の授業後、ボランティア団体「わかものと」の代表である納田さんとの再会でした。納田さんとは以前からの知り合いだったのですが、久しぶりに話す機会があり、その中で「これから能登半島にボランティアに行く予定だけど、一緒に行かないか」と誘われました。
能登半島では、今年の1月1日に地震が起きましたが、僕は今年の3月にボランティアに参加していました。その能登半島で、9月末にはさらに豪雨災害が発生したことを知り、何か力になれることはないかと考えていたので、その場で行くことを即決しました。大学の授業やプロジェクトがあったものの、それらは全て後回しにし、衝動的に能登半島行きを決めたのです。現地で手助けができるなら、今しかない、そんな強い思いがありました。
道中の思い出と自然の美しさ
僕含め武蔵野大学アントレプレナーシップ学部のメンバー3人で、能登半島に向かうため、車で移動しました。途中、少し運転を任され、道のりは順調だったもののやはり長い旅路でした。疲れも出てきた頃、その夜は車中泊をすることにしました。
午前2時ごろでしたが、車を停めた海辺の駐車場でふと空を見上げると、思わず息を飲むほど美しい星空が広がっていました。東京の忙しい毎日の中で、こんなに澄んだ星空を見ることがなかったので、自然の偉大さに心を打たれました。この瞬間、ボランティアに向かうという使命感とともに、自然の壮大さを感じた特別な体験でした。
そうした旅の思い出を胸に、いよいよ能登半島に到着しました。
初日は現地の理解と支援から始まる
能登半島に到着した初日、実際に本格的なボランティア活動はまだ始まりませんでした。その代わりに、まずは現地を知ること、そして地域の経済を少しでも支えるためにお金を落とすべく観光などをしました。お昼には地元のお寿司をいただき、その土地ならではの新鮮な海の幸を楽しみました。長旅の疲れを癒すために、地元の温泉にも浸かり、温かな人々のホスピタリティに触れたことで、気持ちもリフレッシュできました。能登という素晴らしい風土を全身で体感できたとともに、地元に愛着がわきました。
夜は、ボランティアとしてお世話になる宿泊先に向かいましたが、その前に「森本石油」さんという被災地のガソリンスタンドを訪問しました。そして、森本さんから直接、最近の災害の影響や、地域が抱える困難について詳しくお話を伺いました。
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森本石油さんとの出会いと被災地の現実
森本石油の森本さんは、自らが被災者であるものの、地域の顔として、被災者と支援者をつなぐ重要な役割を果たしていました。地元の方々から信頼されており、自衛隊やボランティアなど、さまざまな支援者を橋渡しする存在として活躍されていました。
「わかものと」と森本さんは、今年1月に発生した地震の時からつながりがあり、今回の豪雨災害でも私たちと連携してくださる形で訪問しました。森本さんから伺った話の中で、特に心に残ったのは、住民の方々のメンタルの疲弊でした。
1月の地震から立ち直ろうと頑張っていた矢先に、この豪雨災害が発生し、川の氾濫や浸水が起こりました。仮設住宅で新たに揃えた家電製品が水没し、使えなくなってしまった人たちもいて、そのショックから「もうボランティアや炊き出しに来ないでほしい。そっとしておいてほしい」と言われるほど、精神的に追い詰められている方が多いと聞きました。特に珠洲市、輪島市では、特に被害が大きく、道路を走っていても流木や未舗装の道などが目立ちました。
この話を聞いて、私はただ物理的な復興支援だけでなく、心のケアも重要であることを痛感しました。被災地での支援は、単に物を届けるだけでは解決せず、人々の心の痛みにも寄り添う必要があるのだと強く感じた瞬間でした。
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他大学の学生たちとの連携とボランティア活動
翌日、再び森本石油さんを訪れました。この日は、早稲田大学から来た「結の芽」という団体の運営をしている学生3人と、その中の1人の友人である金沢大学の学生1人が合流しました。私たちはまず、ボランティア活動に関する情報や、能登半島での状況について約1時間ほど共有しました。異なる大学から集まった学生たちと、こうして支援活動について話し合うことができたのは、とても貴重な時間でした。
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その後、地元の「8番ラーメン」というお店で昼食を共にし、午後からはそれぞれのボランティア活動に参加しました。私たちは途中でNHKからの取材を受ける機会があり、ボランティア活動の様子や、現地で感じたことをインタビューされました。メディアの関心を通じて、こうした活動が多くの人々に知ってもらえることが大切だと感じました。
夜は、他大学のメンバーとは解散し、宿泊先で鍋を作り、地元の温かい食材を楽しみながら、1日の疲れを癒しました。こうした日常の食事や交流も、ボランティア活動の中で大切な時間です。仲間たちと一緒に食卓を囲みながら、少しずつ現地の生活に馴染んでいく感覚がありました。
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銭湯でのボランティアと帰路
最終日は、本格的なボランティア活動の日でした。私たちは地元の銭湯に向かい、そこでの作業に従事しました。具体的には建物の2階で、家財の移動や大きなロッカーの運搬、支援物資の整理と掃除を行いました。さらに、屋外では浸水被害を受けた荷物の整理や、大きな木材やドラム缶などを移動させる力仕事もこなしました。この日はあいにくの雨でしたが、作業はおおむね滞りなく進めることができました。
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作業をしながら、地元の方との交流する時間もありました。ある方は、大学の授業を休んでまでボランティアに参加している私たちに感謝の気持ちを伝えてくださり、心温まる言葉をいただきました。こうした交流を通じて、地元の方々の温かさと、彼らが直面する困難を肌で感じることができました。
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作業を終えた後、私たちは拠点に戻り、そのまま翌日にかけて東京へ戻りました。
能登半島ボランティアの振り返り
今回の経験を通して、私は大きく2つのことを学びました。
1つ目は、能登半島へボランティアに参加するという決断をする上で、自分の中でアントレプレナーシップ精神が役立ったということです。能登半島でのボランティアに行くという目標を定めたとき、授業やプロジェクトなど他にも多くのやるべきことがある中で、どうすれば能登へ行くという目標を達成できるかを考え、それに必要な行動を迅速に取ることができました。時間の制約や他の責任がある中で、自分の中で優先順位をつけ、どのようにすればボランティアに参加できるのかを即座に判断し、そのための行動を取ることができたのです。
これは、計画を立てることやリスクを取って行動するという、アントレプレナーシップに必要な要素を実際に体験する場でもありました。ビジネスに限らず、こうした精神は、人生の様々な決断や行動の場面で非常に役立つものだと感じています。
また、それに加えて2つ目に「地域」というものの重要性についても学びを得ました。私たちが宿泊させてもらった場所でお仕事をされていた橋本さんと話をする中で、田舎にはもっと深い価値があることに気づきました。
橋本さんは、都会、特に東京のような競争の激しい環境が合わない人にとって、田舎は別の生き方を選べる場所だと教えてくれました。田舎には、東京のような競争ではなく、温かな人間関係や緩やかなつながりがあるのです。そのような場所では、自分らしいペースで生きることができる。それは、都会では感じにくい「心の居場所」でもあるのだと感じました。
この経験を通じて、地域というものが単にリラックスするための場所ではなく、人生の新しい選択肢を与えてくれる重要な存在であることを学びました。
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ボランティアの新しい側面を知ってほしい
今回のボランティア活動を通じて、私はこの文章を読んでくださる皆さんに、ボランティアに対するイメージを少しでも変えてもらいたいと思っています。多くの人がボランティアに対して「堅苦しい」や「厳しい」というイメージを持っているかもしれません。しかし、実際のボランティア活動は、もっと柔軟で、自己成長や気づき、そして感動の瞬間を生むものだと訴えたいです。
例えば、今回の活動では、地域の人々と深くつながる温かな交流があり、自然の中で過ごすことで新たな気づきが生まれました。さらには、星空の美しさに感動したり、観光地としての魅力も体験することができました。ボランティアは、単に「誰かを助ける」という行為以上に、自分自身の成長や学びの場でもあります。
ボランティア活動を通して、新しい景色に出会い、温かい人々との絆を深めることができる。堅苦しいものではなく、充実した体験でもあるのです。私は、そんなボランティアの新しい側面を皆さんにも知ってもらいたいと思います。この文章が、新たな気づきとして皆さんの中に残り、ボランティアに対する見方が少しでも変われば幸いです。
ここまで、読んでいただきありがとうございました!
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