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【第1回のと未来会議】東大生が参加してみた
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はじめに
2024年7月14日(日)、能登町主催で「第1回のと未来カイギ」が開催されました。町内の中学生18名とその保護者らが集まり、町復興計画の策定に向けて、まちの未来について話し合いました。
元FS(フィールドスタディ型政策協働プログラム)生であるたっつん(6期)とねね(4期)の2人が能登町支援チームの活動の一環として参加させていただきました。
ワークショップでは、中高生のチームのほか、大人のチームも組まれ、それぞれで「今の素直な思い」と「ほしい未来」について議論しました。
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私達支援チームのメンバーは、ワークショップ内のファシリテーターとして参加させていただきました。参加してみて思ったこと、感じたことをここに綴っています。是非読んでみてください。
中高生とのワークショップ
1.素直な思い
チーム②のメンバーは中1から高2まで、学年も学校もさまざまでした。同じ学校の友達もいなくて、学年も違う人と一緒に話すことになって、いきなり「今の率直な思いは?」と聞かれても、なかなか話しづらい……と感じた子も多かったかもしれません。
ということで、まずは参加者それぞれの学年や、今日このイベントに参加したきっかけなど、できるだけ話しやすいところから話をしてもらいました。
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参加のきっかけは家族の勧めや知り合いの紹介などさまざま。「今の素直な気持ちは?」と聞くと、「友達の家に行きたい」、「ご飯を食べたばかりで眠たい」……そんな本当に身近なところから始めて、少しずつ自分たちの生活の方へ目を広げて語ってくれました。
夏休み間近な時期ということもあり、この夏の過ごし方を訪ねてみると、これまでと同じように過ごせる部分もある一方で、よく行く友達の家まで行く道が整備されていなくて困っている、体育館がまだ使えない……など、例年通りにはいかない部分も多くあるということを聞かせてくれました。
また、今回の未来カイギの開催は、あばれ祭り(7月5日(金)・6日(土))の翌週だったこともあり、話題は自然と祭りの方へ。その規模や時期、友人と祭について話したことなど、真剣なまなざしで語ってくれたのが印象的でした。
2.私たちのほしい未来
祭りの話題は途切れず、中高生のような若者たちも、この祭りを非常に大切に思っていることがよくわかりました。祭りの賑わいのほかにも、母校や景色を未来に残したいといった意見が出され、能登やそこに住む人への強い気持ちが感じられました。
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お買い物しやすいお店がもっと身近にあったら……とか、交通の便が良くなれば……という声もありました。そうした未来を実現するためにも、祭りで地元の魅力を発信すればよいのではと言ってくれたメンバーもいて、私もそのための力になれたらと強く思いました。
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大人の参加者とのワークショップ
1. まずは復興
大人チームには嬉しいことに町内の方々だけでなく、神奈川や都内から参加してくださる方々もいました。全員が能登町内の状況を自分事と捉え、真剣に考えてくださったおかげで、活発な議論を行うことができました。
前半部分は議論のお題が決められておらず、自由に話を進めることができるパートでしたが、皆さんの口から揃って出てきた言葉は「復興に向けて何ができるか」でした。
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議論の最中には復興に向けて様々なアイディアが飛び交いましたが、どのアイディアも「人と人の繋がりを大切にする」という考え方が根底にあると感じました。失われた町内の繋がりを強化することで、より円滑かつ自発的な助け合いが可能になる。そして町外の人との繋がりを活かし、能登町の現状を見てもらうことで、援助の輪を広げていく。
能登町を訪れる度に感じていた「人の魅力」はこのような考え方から生まれているのだなと、なぜか勝手に腑に落ちたような感覚になりました。多くの人と関わるこの時代は繋がりが薄れてしまうことが多々あります。自分自身の人との関わり方を見直す良い機会になりました。
また、出てきたアイディアの中には「能登町大運動会を開く」というものがあり、能登町の方々は本当にお祭りが好きなのだなと改めて感じました笑。
ぜひ実現して欲しいです!
2. 能登の未来
後半では能登の未来について語り合うことができました。前半部分だけでも沢山のアイディアが出ており、「そろそろ話すことないかも。。」とファシリテーターとして不安になっていましたが、それも杞憂に終わりました。
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有難いことに数多くのアイディアを皆さんが出してくださいました。
その中でも特に印象に残ったのが、「新たな業(なりわい)をつくる」というキーワードでした。
震災以前から人口が減少していた能登町ですが、今回の地震を機にその流れに拍車がかかってしまうのではないかと危惧されています。そのため、人口流出を食い止め、町の文化を守っていくためには、新たな産業が必要なのではないかという声が議論の中で飛び交いました。
そして、新たな産業として期待されるのが、「能登町でしかできない体験の商品化」です。能登町内に残る伝統的な農業、漁業、林業、そしてお祭りの文化。デジタルサービスを活用して、能登町特有の体験を町外の人に広めることで、多くの訪問者が見込め、雇用の創出につながるのではないか。そうすれば、「孫が大人になっても暮らしたい町」が築けるのではないかという希望に満ち溢れた意見が多く見られました。
議論に参加された大人の方々は子供に引けを取らない発想力をお持ちになっており、楽しく能登町の未来について語り合うことができました。ファシリテーターとしても、皆さんが生き生き話している姿に感激を受けました。本当に楽しかったです!
最後に
能登町での滞在時間は24時間のみと限られた時間ではありましたが、今回の我々の活動が能登町の復興の一助になればと思い、参加させていただきました。
参加者の皆さんの能登町に対しての熱い思いを目の当たりすることができ、より一層この町のことを好きになりました。未曾有の震災があっても、町を立て直そうと努力する皆さんの気持ちには本当に心を打たれました。能登町は今回の地震を乗り越えて、より発展できると私は確信しています。
そして、ファシリテーターとしては拙い私達を温かく受け入れてくださった中高生の皆さんや保護者の方々、そしてAGCの皆さん、本当にありがとうございました。また、今回のワークショップを全てコーディネートしてくれた灰谷さんには本当に頭が上がりません。ワークショップを通して、私達自身も成長することができたと感じています。ありがとうございました。
能登町支援チームは今後とも能登の復興に向けて精一杯頑張っていきますので、どうかよろしくお願いします。