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高校生と創る写真展の開催レポート!

こんにちは!
昨年度FS7期生として1年間能登町で活動し、今は8期生の活動に向けて活動していますミヤシーです!

この度は4月28日に東大FS能登町支援チームの活動として、高校生と共同で開催した写真展について執筆します!

私たち東大FS能登町支援チームは、2024年4月28日(日)13:00~20:00に渋谷スクランブルスクエア内の渋谷QWSというオフィスの一角をお借りし、
「高校生と創る写真展」という名前で能登高校に通っていた高校生と写真展を実施しました。

ポスター

実施目的


開催の目的としては3つありました。

一つ目は、震災前の能登町の写真を見てもらい、震災前の能登町の風景を知ってもらうことを通して、能登半島地震の風化が進む中で被災地のことを考えるきっかけにしてもらうというものです。

震災によって報道された能登町の光景は、地震や津波によって家屋が倒壊した様子が多く、痛々しい街の風景が焼き付いている方も多いと思います。
一方で能登町は、日本の田園風景として想像されるような美しい里山里海の風景を多く有する地域でもあります。しかし、震災に関する報道でそのような能登町の風景に焦点が当てられる機会は少なく、共同開催した高校生や東大FS生としては、美しい能登町の風景も知ってほしいという思いがありました。

また震災から写真展の開催日で4ヶ月近くが経過し、震災からの復興は道半ばである一方、震災に関する報道は減りつつあります。そこで綺麗な能登町の風景を知ってもらいながら、記憶の風化が進む能登半島の復興について少しでも思いを寄せる機会を作りたいと考え、写真展の実施に至りました。

高校生からのイベント来場者に向けてのメッセージ

二つ目の目的は高校生に写真展の開催の機会を提供することです。

東大FSチームは震災前から能登高校の高校魅力化プロジェクトに携わる能登町の方々との接点があり、学生という立場だからこそ能登町のために恩返しができることとして、能登町の中高生向けの支援の方法を模索してきました。

そこで震災後の能登高校の高校生とのオンラインでのヒアリングを実施しました。そこで地域みらい留学として能登高校に通い、正月に能登町外に帰省していた高校生が、震災によって能登高校の寮に居住できなくなったことで能登町に戻ることができず、活動の場を失ってしまっているという問題がありました。そこで東京近辺で能登高校に戻れずに活動の場を失っている高校生に活動の機会を与えるということが、東京にいる東大FS生だからこそできる支援であると考えました。

その中で写真を撮りに能登高校に留学し、2月に能登町で写真展を開催する予定だった能登高校の留学生がいたことを知りました。

留学生は「綺麗な能登町を知ってほしい」という思いで「能登にいた高校生」という名前で震災直後から能登町の震災前の風景を発信してきました。現在TikTokのアカウントは7800人以上のフォロワーがおり、投稿した動画には28万以上のいいねがついています。

そこで震災前から接点のあった能登高校の関係者を通じ、高校生が今まで撮影してきた写真を展示する機会を設けるために、このような写真展を開催する運びになりました。
※能登にいた高校生の活動についてはこちら:

写真展の様子

三つ目の目的は能登町の事業者の支援です。

2月下旬での現地活動で、多くの能登町の事業者の方々とお話をする機会があり、その中でこれからは能登町の事業所を立て直し、能登町の経済を復興させていくというフェーズに移行していることが明らかになりました。一方で能登町外の観光客に営業を行なっていた事業者にとっては、震災によって能登町外からの訪問客が著しく減少した中で、事業を立て直していくことに大きな困難を抱えていると考えました。

そこでイベントの来場者の方々に能登町の物産を紹介し、オンラインの商品の販売サイトへのアクセスを促し、購入を促進することで少しでも能登町の事業者の支援を行おうと考え、イベント実施に合わせて能登町の事業者の方々とコンタクトを取り、物産紹介ブースを設けました。

物産紹介コーナー

イベント内容と当日の様子


以上の三つを目的とし、イベントの開催に至りました。

イベント会場は能登町や東大FS能登町チームと以前から関わりのあった社会人の方にご協力いただき、渋谷QWSをお借りして開催しました。
また能登高校の高校生や能登町と関わりのあった社会人の方、東大FS参加学生がボランティアとして運営に携わりました。

写真展は4/28(日)13:00~20:00にて開催し、合計で100名の方にご来場いただきました。

写真展では、高校生が工夫を凝らし、能登町で撮影してきた写真を季節ごとに展示したり、写真の裏側に写真撮影の背景にあるストーリーを記載して写真を撮影した時の高校生の思いを追体験したりできるような写真展になりました。

秋の写真
一部の写真では、写真の裏側にメッセージが記載されている

また写真展の中では双方向でのコミュニケーションを重視し、来場者の方と高校生やボランティアの学生・社会人が写真を見ながら会話し、能登町や能登半島について語り合う機会が多く見られました。

来場者の方のイベントの満足度は非常に高く、9割以上の方から「非常に良かった」と評価をいただきました。

写真展の評価

感想としても綺麗な能登町の風景を知るきっかけとなり、再び写真展を開いてほしいという声が複数寄せられていました。

「すごくいい写真だなと思いながら見ました。 青春を見れて懐かしい思いがありました。」
「このような開催何回も行って欲しい」
「能登町宇出津の出身で、今は東京で働いている身です。能登の震災報道が減っている最中、このような催しを行ってくださり、感謝の気持ちでいっぱいです。来館当日お声をかけてくださり、お話相手をしてくださったスタッフの方も、ありがとうございました!」
「すごくいい写真だなと思いながら見ました。 青春を見れて懐かしい思いがありました。」
「能登の自然に癒されました!行きたくなりました!」

イベント後のアンケートより感想文を引用

またイベント実施後のアンケートでは、能登町のボランティアの募集などに関する呼びかけを行うためのメーリングリスト作成のために、メールアドレスの収集を行いました。

メーリス収集の実施背景としては、2023年11月に行なったイベントにおいて、来場者の方と密なコミュニケーションを取ったことで能登町の関係人口創出につながるようなコネクションを得られた経験から、写真展を通じて構築できた来場者の方と繋がりを、今後の能登町の震災復興にも繋げられるのではないかと考えたためです。

実際に60件のメーリングリストへの追加の申し込みがあり、今後はイベントを通じて出会った人々に対して、能登町が災害支援ボランティアやあばれ祭りの担ぎ手などを募集した際に、お知らせとして共有し、能登町の関係人口として能登町の復興に一緒に携わるような関係性を構築していきたいと考えています。

実施後の感想

以上の「高校生を創る写真展」を通じて来場者の方に能登町の震災前の風景を知ってもらい、震災について思いを寄せてもらう機会になりました。また高校生にとっても、今までの能登町での活動の成果を発表する機会になりました。さらに能登町の事業者の支援や今後の能登町の復興に関わる関係人口の創出にも繋げることができました。

最後になりますが、写真展の開催にあたって、直接お越しいただいた方や多くの方よりご助言や応援、資金面などでのご支援をいただきました。この場を借りて誠に感謝いたします。本当にありがとうございました。

今後も同様のイベントをFS8期生や過去のFS能登町参加OBOG学生とともに開催し、能登町の復興や関係人口創出に努めていきたいと考えています。イベント開催の資金源として、東大基金へのご寄付やイベントへの来場を通じた活動への応援を何卒よろしくお願いいたします!

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