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FS8期、残暑の現地訪問記録!~2日目前編~

こんにちは!8期のかとぅーです。2日目も盛りだくさんの1日でした!活動の中で僕らの感じた能登町の魅力いっぱい詰め込んだので、ぜひ読んでいってください!!

1日目の活動はこちらから↓

ひらみゆき農園 平美由記さん

 2日目の朝一番にお訪ねしたのは、柳田地区でブルーベリーの生産・加工・販売を手がけるひらみゆき農園の平さん。実は、ブルーベリーは能登町の特産品の一つなのです。

 平さんは、お父さまの残した農園を継いだのをきっかけに、加工・販売などの新たな事業にも裾野を広げていったそうです。例えば、従来の農園ではブルーベリーの生産・出荷が中心でしたが、今はジャムやバームクーヘンなどの加工・販売も手掛け、SNSやオンラインショップを活用して全国の個人のお客様にもブルーベリー産品を届けています。さらに、金沢にキッチンカーを出店し、ブルーベリーソースをふんだんに使ったクレープの販売もはじめているそうです。

絶品の能登ブルーベリーソース
(ひらみゆき農園さんのオンラインショップより画像を拝借しました)

 他にも、能登町の観光名所「やなぎだ植物公園」のブルーベリー農場管理を請負い、ブルーベリー畑を観光農園として運営しています。収穫時期となる夏頃には、金沢など能登外からたくさんの家族連れがブルーベリー狩りに訪れる人気スポットです。(みなさん、夏の能登にぜひお越しください!)

 なぜ、こんなにも色々な事業に挑戦するのか。平さんは、祖父の代から続く、ここ柳田村(現:能登町柳田地区)が全村的に始めたブルーベリー農業に対する思いを語ってくれました。ブルーベリー栽培は、生で出荷できるのが1年に1ヶ月半ほどと短いことや、選別の過程で規格外として廃棄されてしまうブルーベリーが出てしまうこと、徐々にブルーベリー農家の担い手が減ってきていることなど、課題は底をつきません。しかし、その困難を逆手にとって、さまざまな挑戦や対策を講じる試行錯誤を楽しみながら、取り組まれているそうです。この農園も1月の震災でブルーベリー畑の一部が土砂崩れに巻き込まれて使えなくなってしまうなどの被害を受けましたが、全国のお客さんから応援いただいたことで、再び前を向く決心がついたそうです。
 そんな平さんのブルーベリーは、得意先の金沢の洋菓子屋さんからも厚い信頼を得るほど美味しいのだとか。私たちもあばれ祭りの際にいただいたのですが、今までの人生で一番美味しいブルーベリーでした✨

 ちなみに、2022年度には、私たちより2期先輩であるFS6期生が平さんにインタビューをさせていただいています!こちらもぜひご覧ください↓

 最後に、加工場の様子も見学させていただき、写真撮影をさせていただきました。(お話に夢中で、ヒアリング中の写真がありませんが、平さんにはとてもご丁寧に、そして優しくお話しいただきました…!)


加工場前にて平さんと。
雨の中、ありがとうございました!

午前のおやつ!?@マルガ―ジェラート

ここからはらぎがお伝えします!

 二日目の午前のおやつ(?)にマルガ―ジェラート 能登本店さんにお邪魔させていただきました~

ジェラート(カップ)、上に載ってるのは「おまけの一口」

 このお店は、ジェラートの世界大会で優勝経験のある、能登町出身の柴野さんが開業したジェラート専門店です。奥能登ミルク、そして様々な地域の素材を使ったジェラートは絶品でした。
 どのフレーバーも絶品なうえに、季節ごとのフレーバーも充実しているので、行くたびに新しい味と出会えます!おまけの一口といって、注文したフレーバー以外にも気になったフレーバーを一口頂くことができるので、王道フレーバー以外にも挑戦しやすいかも?

ジェラートでご満悦なメンバー

日の出大敷 中田洋助さん

”楽しくやっている地域には人がやってくる”

 ジェラートで英気を養った後に伺ったのは、鵜川地区で定置網漁業を営む「日の出大敷」さん。5代目代表の中田洋助さんのお話を伺いました。
 なりわいである漁業についてから始まり、資源管理のお話や、地区の未来の話、若者のうちにしておいたことがいいことなど、幅広い内容の話を聞くことができました。ここではそれらのお話と、私らぎの感じたことをお伝えします。

事業所の中でお話を伺うメンバーたち

事業について

 定置網漁業は沿岸漁業の一種であり、よくイメージする一回の漁で何か月も船に乗っている遠洋漁業とは異なり、その日の夜に漁に出て、朝には帰ってくるという生活スタイルだそう。
 日の出大敷さんでは、定置網漁を行うだけでなく、取った魚の一部の加工・販売も行っているそうです。年間の漁獲量は凡そ3000トン。そのうちの約98%は漁協を通じての流通だそうです。飲食店等への直販は残りの2%弱。もっと直接販売を多くすれば儲かるのでは?素人ながら思ってしまいましたが、この割合なのにはちゃんと意味があるそうです。
 漁協(漁業協同組合)には、セリを行うことなど、産地の産業全体を守る役割を持っています。また、3000トンという膨大な量の魚を個人販売だけでさばくのは現実的ではないそうです。これらを踏まえたとき、漁協との相互的な協力関係は必要不可欠なものであるとのことです。
 より広い地域経済全体を見据えたお話を聞きながら、ついつい自分さえ儲かれば、と短絡的に考えてしまいがちな自分を省みなければと感じさせられました。

資源管理について

 漁業という産業は、第一次産業の一つです。
 現在の日本では、生態系のバランスに配慮した漁業をおこなうという世界的な流れに従い、資源管理という制度が導入されており、好きなだけ魚を取って、好きなだけ売れるというわけではないそうです。広い海を相手にしているため、国という枠組みを超えて協力しなければならない産業特有の難しさが伺えます。
 しかし、魚を売ることができなければ、漁業者は収入を得ることができません。そのうえ、漁に出るのにも経費が掛かります。収入を確保しつつ、資源も守っていく、その間でのバランスがとても大事なのです。

漁業の未来について

 中田さんはいまの日本の漁業を「守られた産業」であるといっていました。守られているがゆえに、変わろうとする事業者が多くないなかで、日の出大敷さんでは、適切な鮮度管理や、出荷量の情報を仕入れることなどによって、今あるリソースの中で最大限の収益を上げられるように日々企業努力をされているとのことでした。

地区の未来について

 中田さんは日の出大敷とともに、地域の活性化に向けた活動も行っています。現在は地区内に外部の人が出入りできる拠点を設置するべく会社を立ち上げ、事業計画を進めている最中だそうです。
 そんな中田さんがおっしゃっていた言葉のなかで印象的なものがありました。

 地元の人が自分の地域に対して不満ばかり漏らすような地域には、外から人が入ってこようと思うことはない。だからこそ、地元の人である自分たちは楽しくやっていくのが重要で、そのために様々なことをする必要があるということでした。
 中田さんのもつ溢れんばかりのエネルギーの源泉を垣間見た気分になりました。

地元の人が楽しくやっている地域には、外から人がやってくる

若者のうちにしておいたこと

 いろいろな話を伺うなかで、中田さんから我々大学生にむけていくつかの金言をいただけました。それらを紹介しながらインタビューの締めとさせていただきます。

価値あるものにお金を。

 自発的な経験に払うお金は惜しまないほうがいいというのは、非常に芯を食ったお話でした。私自身、能登町に通いながら、今回のインタビューを含めて様々な人や考え方を学べています。これからも、自発的に様々なことを学んでいきたいと感じました。

未来につなげられることを。

 何かをするなら、自分の世代だけではなく、子供の世代を見据えるのがよいというお話でした。まだまだ自分の子供の世代という概念が現実感の薄い自分自身ですが、短絡的な成果を求めすぎないという意味でこの話をしてくださったのだと思います。

君たちはだいたいあと10年だね。

 誰かからサポートしてもらえるのは20代のうちというお話でした。30代になったら、自分が20代の時にサポートしてもらった分を次の世代に渡す番にならなければならないとおっしゃっていました。中田さんの話を通して、次の世代という意識が常にあるのだなということを強く感じました。
 今はまだ「次の世代」としてがむしゃらに頑張っていければ、そして、来るときには「次の世代」の背中を押してあげられるような人間になりたいです。

貴重なお話、ありがとうございました!

映えスポット 三波簡易郵便局

かわいい水色の郵便局

 日の出大敷の中田さんのお話を伺った後は、お昼ご飯に向けて移動開始。その道中、かわいい水色の郵便局に寄り道しました。その名も、三波簡易郵便局。いまも営業している現役の簡易郵便局です。
 実はここ、我々の作ったNOTO CHOICEでも取り上げた場所になってます。こちらの記事もぜひご覧になってみてください。先輩方の熱い想いがつづられています。

この後も能登町の皆様へのヒアリングが続きます!
2日目(後半)の記事はこちらから↓


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