インセルがダメージを受けた日①
はじめまして。
今日あったことを書きつらねようと思います。
【序章】
社会人になってから数年立つのだが、何年か前に合コンであった女性と今日久しぶりにご飯に行った。
たしか当時、彼女は社会人なりたてで、中高大と一貫して私立女子校で力を蓄えたのち、マンを持して社会という男女混成フィールドに殴り込んできた状態だった。
その時のことはよく覚えていないけれど、今日あった彼女は完全に老けていた。仕事の疲れで老け込んでいた。正直ガッカリした。
心のどこかで、女子大卒の女の子とひさしぶりにワンちゃんあるかも、というヨコシマな考えを持っていたことを認めよう。だがそんな気もなくなり、僕たちは極めて健全に解散した。
今日どんな話をしたかは覚えていない。僕は必死の思いで楽しく会話しているふうをよそおい、頑張っていた。
そんなランチで一つだけ記憶に残ったことがある。
彼女がお礼を言わなかった ことだ。
ぶっちゃけある程度金をもつと、ランチをおごるくらい何てことはない。財布を出す素振りすらないのも全然いい。
だが、せめてお礼くらい言ってほしかった。
【第2章 神のイジりを受ける】
そんな、「ぶっちゃけ早く解散してぇ」という会合を早々に終え、お礼も無しかという最後っ屁のような違和感を与えられた僕であったが、その後の時間はこれといって普段と変わりなく過ぎていった。
夕食時までは。
適当に時間を過ごし、僕は大戸屋へ行ったのだ。
知らない人がいるかもしれないので言っておくと、大戸屋は一人暮らし男性のお母さんみたいなものだ。
いつもの通り定食を頼み、ふと横に目をやると、大学生ぽいカップルが目に入った。
彼女めっちゃかわええ
対して、
彼氏そうでもねえ
美男美女カップルであればどれほど良かったか。
彼氏は僕と同じくらいのランクのもさい塩顔男子であった。
意識しているのがばれないようにスマホをイジりつつ、僕は時折彼らをチラ見した。
若々しく、小動物系の彼女が繰り出すバイトの話について、彼氏は昼の僕とは比べ物にならないほど適当な返しをしていた。
人の話を聞くときはちゃんと目を見て聞け。
口から出そうになるのを何度こらえたことか。
そんなこんなで、どこでついたかもわからない差を神に呪いつつ、僕は定食を平らげた。彼らは先に食べ終わったようだ。
彼女がおもむろに、
「1万円しかないから私が払う」
と言い出した。
そして「あ、1000円あった!」といって彼氏に渡した。
…。
なんていい子なんだ。
僕が昼にあった彼女とは比べ物にならないくらい可愛げに溢れている若い子が、お礼を言うどころか自ら施しを受けることを拒んでいた。
全国のフェミニストよ、これが男女平等だ。
そんな男女間の差別を許さない良い子が横の席にたまたま座っていて、会話がめっちゃ聞こえてくるという、奇跡的なイベントが起こるとは。
しかも昼にあったお礼なし事件のその日にだ。
もう神様の悪意を感じるぞ、これは。
【第3章 光と影】
いやまじで神様なにしてくれてんだよ、と僕は思った。
普通にお礼を言ってもらえなかっただけの日が、こんないい子という光に照らされ、対比のように真っ暗な僕の状況が映し出される日になるとは、だ。
よく「男は年甲斐もなく若い女の子の尻を追いかけ回してみっともない」、みたいな話を耳にする。
僕も例外じゃない。女子大生とご飯に行きたい
それは
若いのがいいとかではなく、(本当はそれもあるが、肌のハリとか)
こういった、男女の平等が学生の閉鎖された空間ほど保たれているように感じるからだ。
学校では同じクラスやサークルと言ったコミュニティ内で男女が出会い、そこはどちらかが圧倒的に多いとなどの格差はないだろう。
一方、社会という荒波の中で、若い女性はマッチングアプリなどを通じ全世代の男から手を差し伸べられる。
完全なる売り手市場だ。
そうなると、女性は男をATMのように見ていくというのは、孔子が論語を書いた頃から広く知られている。
【終章 はじまり】
そんな社会でもがき苦しんでいるのが僕なのである。
こんな考えに毒されていては、もうどうしようもないだろう。
ぶっちゃけ現世では諦めている。
だが、安心してほしい。
米国の急進派のような、無差別銃乱射事件などを起こす気は毛頭ない。
ただ、時折どうしようもなく今の自分の状況に行きが詰まりそうになるだけなのである。
そんな気持ちが抑えきれず、noteを始めてしまうような1日だった。
(おわり)