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英文論文査読とNotion

Peer review (ピアレビュー)の英文論文を投稿すると、2、3名のその道の匿名の専門家のボランティアによって内容を吟味され、その内容によって採択されたりされなかったりします。論文投稿も英語ですし、査読も英語です。研究者によってはいろいろな期間内に通しておきたかったり、次作も控えていたりしますので、できるだけすんなり通りたいと思うのは人情です。落とされたりすると、きっと査読者は競合グループであり、理不尽に落とされたのでは、と勘ぐる場合もあります。

多くの場合、新しいことを見つけた場合、その分野にとっては初心者です。その世界のことを充分理解してないことも多いです。ですので、査読貴重な意見です。ある雑誌は5名位の査読を受け入れます。そうすると大体同じところを指摘されます。読者はそう感じるんだろうなと受け入れる事はできます。場合によっては参考にならない意見もあります。2、3行で「こんなもの価値がない」と斬り捨てられる場合もあります。あまりにひどいと感じるならば、雑誌の編集部に指摘をすればいいと思います。編集者がこちらの言っていることが理があると考えれば、新たな査読者による査読をしてくれる場合があります。ただ、「その査読は間違った引用をもとにコメントをしている」など、査読がおかしいことを冷静に言わないと、その道の人たちが関与していますから、知らないうちに悪評が立ってしまうかもしれません。

一人当たり数個、場合によれば、数十個のコメントに対する応答を作成するのですが、多い場合にはもう一度別の論文を書く位の対応が必要な場合があります。私はNotionでそのコメントを並べ、それに対する応答や参考文献のリンクなどを効率よく挿入していきます。これまで数回、当然知らない査読者ですが、まあここまで手間をかけて書き直してくれるのかというぐらいしていただいたことがあります。価値があると思ったらこちらの粗削りも何とかしようとしてくれたようです。

一方で、査読を頼まれた場合、その論文の欠点は手に取るようにわかります。これは慣れてない方なのかな?誰も教えていないのかなと感じる場合もあります。後進を育てるためのものですので、コメントに丁寧に書いたりします。相手側に回るとその苦労もわかります。内容の指摘は、今後を考えれば、Notion AIで要約できるので、査読する論文のPDFを一部テキストにし、そのテキストを要約してもらい、理解に抜けや誤りがないかどうかを確認するのは方法になるのかなと思います。

最近は雑誌の数も多くなり、一方特に日本では研究する人が減少し、査読者が減っている印象があります。まともなオープンアクセス雑誌でも1か月たっても査読者が決まらないなどもあります。出す側からは雑誌社の怠慢かと思っていましたが、査読の反応をみえる化している雑誌もあって、打診してすぐ反応するのは2,3名、それでもすぐ査読するのは1,2名で、必要な査読数に至るまで十数人に打診していました。残りは断られるか返事がありません。決まらないものが後で決まってくることはないでしょうから、その時は願い下げしました。落ち着いて内容を見直すとあの一見うっとうしい査読がなければ、指摘されず誤った内容がずっと残ってしまいます。言ってもらってよかったと思います。査読もありがたい存在で、査読があったから内容がよくなったと感じるのは最近になってからのことです。


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