村上食パン(カイジに出てくる一条の後輩兼部下:主任村上)についてと一条との一蓮托生の話(ネタバレあり)
続きを書きました・・・。
多分公式は意図してスピンオフで村上をパン屋バイトさせたと思う。
カイジの一条の直近の部下兼腹心(腹心というには一条はまだ青いよね)の村上について話します。
※ネタバレ超あり(カイジ本編も含む)!!!!!!!!!!!
いつもの好きなキャラ深掘り記事です。
このキャラ、原作(カイジ本編)ではマジでポッと出のキャラだったのに、一条との絡みが多くかつネームド+主任という役職というのもあって、設定が追加され一条の同郷+後輩という最高に良い設定を貰えたキャラだと思います。
ちなみになんで村上食パンとか言われてるのかというと顔の形が食パンみたいだからです(いくら何でも・・・)。
一条についてのガチ深掘り記事はこちらです↓(ここに村上の事書ききれなかったのでこっちに書きます)
〇村上という男(本編のみ設定)
一条が店長を務める帝愛の裏カジノの主任をやっているキャラクターです。
本編では本当にそれだけしかない設定のキャラクターでした。他にある設定と言えば・・・
意図して恐らく客と内通して敢えて情報を(少しだけ)流し、金をふんだくったうえで沼に挑戦させさらに有り金全部搾り取る・・・みたいな段取りをしたうえで、沼に負けた債務者にこっそり盗聴器を忍ばせ、敗者の怨嗟の声を聴きながら酒を飲むのが趣味(←変態すぎる)ってくらいの設定しかなかったのです。
まあ趣味が趣味、結構エグい趣味ですけど、激務+クソブラックな帝愛、さらには日の当たらない裏カジノ勤務って感じでトップ画の純朴なキャラから腹黒くなっていったのが分かるような気もします。ただまあ、そんな過去に純朴だった設定って最初本編やってた時にはなかったと思います。
本編では一条に対しては徹底的に「店長」呼びですし、一条も特に村上に対して「オイ、村上・・・」くらいにしか本編では呼んでないです。ただ気を許しているような描写は本編時代からあり、沼の釘チェックを任せてたり(一条と交代制)。
ただ普通に多分一条、ワーカーホリック気味なところがあると(勝手に自分は)思っていて、裏カジノは24hやってるのでほぼ住み込みのような形で恐らくカジノに勤務してると思うんですが、やっぱり人間である以上睡眠をとらなきゃいけなかったりするわけですよね。
そういったときに「店長代理」みたいな感じのポジも務めてたんだろうなーって思います。
というか、沼勝手に当てられでもしたら一条のクビは容易に飛ぶ(どころか多分死ぬ)のに、裏切られて釘の森ガチガチに緩められたら「終わりかねない」のにその調整を用心深い一条が村上に任せるってのが、結構考えてみれば信頼の証かもしれません。
実際、毎日いじる必要はないし、店長だけが「触れる」ようにしておけばよかった部分でもありますし。そうすれば本編みたいなことも起きなかったはず、ある意味では村上に対する信頼があったのが悲しい結果でもありますね。
でも信頼する人がいるってのはイイことですし、素晴らしい事だって思います。あの一条にもそういう人がいたんだなア・・・って思えるような・・・。
まあ、村上の度量が広すぎるのもありますが・・・。
そんな感じで、一条もなんだかんだ村上に対しては他のスタッフと比べてひいき目に見ているところはあって、コーヒーを淹れてあげたり(これガチ)、その後「一緒に飲んでくか?」と聞き、一緒に飲んで談笑したりしてます。
ふたりで・・・。
後はこれは他のスタッフも含めているのですが、多分一条なりに選んだ(多分高級)ワインを特に独り占めすることなく、村上含めたスタッフと談笑しながら飲んだりしています。
だからある程度スタッフ同士の仲は良さそうですし、一条-村上間はちょっと特別な絆みたいなのがあるかもねって匂わせは漫画本編でも、アニメ本編でも(アニメは結構強調されてた)ありました(アニメリアルタイムでもスピンオフすらなかった時代なのでマジで只のいち描写だったとは思います)。
実際、村上も村上で優秀である部分もあり、「ガチでやばい」状況に陥った時に「店長の判断を待たず自己責任で行動できる」事であったり(←実際これが一条の命をつないだ)、何かあったときに一条が「村上一人に任せて他は俺についてこい」って言うくらいには、村上も優秀なのです。後は、割と(言いくるめられることが多いですが)一条に対しての「ストッパー」的役割を担ってたりもします。暴走しがちというか、煽られそれに乗せられがちな一条に対して「いいんですか?」って一言入れられるところ。やっぱり立場上決定権は一条にあるので、大体そのストッパー発言は水泡に帰すんですけど・・・。でもなんというか、コンビで動くのが一条はたぶん動きやすそうなくらいには、ストッパーとしてあろうとしてましたね、村上・・・。
ここまでが本編設定で・・・。
〇上京生活録イチジョウの村上
前記事にも書いたんですけど、カイジの悪役スピンオフがどんどん成功を収めていく中、次は「一条だろ」って思ってた矢先に一条のスピンオフ告知の広告が出て、「キタ、これは地下脱出編のシリアスだ・・・」と勝手に思い込み告知見たときに「前日譚かよ!!!!!!!!!!!!!!!!」ってなったのです。まあ考えてみれば仕方ないっちゃ仕方ない(ゆるゆるのスピンオフ系でガチシリアスやるわけにも・・・)と思い、読んでみたら面白かったってのもあります。
一条が主人公なんですけど、一条は本編でももう大分色々生い立ちとか明かされたり結構深掘りも本編でされてたりするので割とキャラ描写には違和感はなかったんですが(1話とかはちょっとキャラ維持のための無理な描写は多かったかもしれないと思ってますけど)、村上はキャラ付け目的でかなり設定盛られましたね。まさかの同郷+後輩とは・・・ってなりました。しかも一条と多分何かしらのつながりというか、子供のころからの知り合いっぽい関係で、高校を卒業と同時に上京した一条と違い後輩である村上は高校を「中退」してまで一条についてきています。
確か・・・「お前もぐーたらしてんなら、中退して俺と夢を追わないか?」みたいな事を村上に声かけてたような・・・(うろ覚え・・・?)。
そうだったとしても10代半ばでまともに考えれば「高校は卒業しとこう」くらいは絶対に思うと思うんですが、一条への思いの強さか、「分かりました!」とついてくるんですよね。そうだったような気がします。そうだったら重いな・・・とも思います。
(うろ覚え+スピンオフは流し見程度だったので、上述した内容があってるかは分かんないです。同時期にたまたま村上が何らかの理由で中退してて、一条が声かけてついてきたって線だったかも。それにしたってまあ一条と村上は高校時代あるいはそれ以前から何らかの付き合い関係があったのは明らかだと思います。名も知らぬかつ同期からは毛嫌いされてる悪い意味で有名な先輩が突然見も知らぬ自分に「上京しようぜ」と声かけてきたら普通怖いすよね。)
後は謎の岡山出身設定ですね、なんでなんでしょう?結構岡山から東京って遠いのに・・・。でもまあそれだけ、一条からしてみれば家族みたいな存在が仮にいたとして(父母とか)、残して上京するってことはまあ・・・家族仲ってのは・・・あんまりよくないのかもしれません。あるいはその大学進学をあきらめた理由に親の離婚であったり死別みたいなのがあったのかも。でもまあそれにしたって・・・もう一条的には「故郷を捨てる」って感じの移動ですよね。まあ一発当てるぞ!って思ったら東京一択なのは当然だと思うんですけど、関西以西に住んでる人とかだと結構「東京」と言うよりは「大阪」とかに焦点を当てがちなイメージがあります(関西出身の友人がいるんですが、そういった事を言っていた)。(ちなみに九州であれば福岡、中国四国近畿は大阪って感じらしい)。
その上京するってことについてきた村上もすげぇなって思うし、一条も結構踏み切ったなーって思います。
村上が盛られた設定としては「岡山県出身(これは一条も)」、「一条と後輩関係」「何らかの影響か、高校在学時代以前から一条と友人」、「擦れた一条とは違い凄い純朴な田舎の少年」って感じで描かれます(村上上京時17歳なんで当然ちゃ当然)。
〇上京編での活躍
レギュラーキャラとして、一条に付き従いつつも、本編では語られることがなかった村上の脳内描写があったりします(一条に対して思うところとか、ツッコミとか、そういった描写)。
それでもやっぱり一条に対しては「さん」付け呼びは徹底していて、かつ本当に「(先輩、友人として一条のことが)尊敬・好きなんだなあ・・・」って言う友情がすごい強調されています。
眉間にしわが常時寄っている本編とは違い、ニコニコしている時間の方が長いですね。(一条は割となんかいろんな理由で眉間にしわを常に寄せたりしてますけどホントに村上は純朴に上京生活を楽しんでいる感じで・・・。)
本編でも年齢故の「青さ」を指摘されていた一条ですが、それとは比にならない位の「真っ青なバナナ」みたいな感じの青いも青い、青春からまだ抜け切れてない感じがすごい良かったです(一条もそこは年齢相応に本編よりもっと青い)。
そしてスピンオフ最終話のアレですよね。あの申出・・・。アレが無かったら村上はついてこなかったと思うし、村上が待ち望んでたセリフだったのかもとも思います(多分本当に待ち望んでたと思う。だからあの返答だった)。ホント・・・ホントに・・・良かったです。
そして最後の最後のあの描写、うたた寝してたからホントかは分からないし、本編筋に関わっちゃいけないスピンオフの内容だからこそあの描写で終わらせたと思うんですが・・・良かったですね。世界線が違うかもしれないとはいえ、あの世界線でも多分一条はカイジに負けて地下落ちしてるわけですから・・・。ちゃんとホントに最後の方は村上が本編軸に沿った擦れ方というか、ねじ曲がった感じが描かれてて「イイなー」って思ったのも覚えてます。
一条の相棒として描かれ一条が主人公でありながら、第二の主人公でもあったと思います。村上、良かったね・・・。何か普通に、あんまりこういった同性の恋愛とかは分かんないんですけど、普通に男の自分から見て、村上→一条は本編軸+スピンオフで見ても多少なりとも「Love」はありそうと思っちゃうくらいには何かもう・・・、多分村上、一条の事本当に好きなんだろうな・・・って思って。何か自分は無理な設定というかそういうの毛嫌いするタイプなんですけど、なんか一条と村上は「そうだよな、普通ここまで・・・しないよな・・・恋愛感情はゼロじゃないのかも・・・」ってちょっとだけなんか納得しちゃうところがあります。ブロマンス通り越してBL片足突っ込んでるみたいな・・・。そんな村上の活躍が目立ったスピンオフ、日常系なのでアニメ化とかはきつそうですが、漫画は面白いのでぜひ・・・特に最終話・・・。
〇本編軸の村上の活躍
村上は主任らしくやっぱりシゴデキです。上述したように「自分で考えて」動けるので、指示待ち人間じゃないあたり会長ポイントも高そうです。
実際、店長としての責任がある一条はやっぱりこう、会長から「負けたら死ね」って言われてもう動揺も動揺、余裕のよの字すらない感じで沼の一挙一動にビックビクなわけです。相手がカイジだし、カイジが他に何か仕込んでいるor奇策があるんでないかという疑心暗鬼、ミスったら今までの努力が水泡に帰すどころか死ぬ、そんな中余裕しゃくしゃくでいられるか?20代後半の男が?って思うんですよ。
というか、比較対象が本編ではトネガワしかいないのでアレなんですけどトネガワがあまりにも「強すぎる男」ガチ勢過ぎてどうしてもやっぱり青さが目立っちゃうのが一条(そこがイイんですが)で・・・。そんな余裕が全くない時は普段の部下へのやさしさはどこへやら、主任の村上にさえ怒鳴り散らしたり暴言をかます始末です。ただこれはしょうがないと思うんですよね、だって当てられて沈むのは店長の自分だけだし、責任を全被りしなきゃいけない立場であるのは一条で、他の主任の村上含めスタッフは沼のあたりハズレ関係なく特段普段通りに仕事は続くと思うんです。そりゃあ一条は焦りもしますし暴言かますのもしょうがないよなって思うんですよね(実際ムチャクチャな指摘とかじゃなく一応筋はギリギリ通ってた暴言ではあった)。
そこらへん付き合い長い村上は「分かってたんだろうなー」って思って。
だからこそガチガチに暴言吐かれても、肩どんって押されても、一条の為に尽くし且つ一条の為に独断で動けたわけです。ヒーローだぜ・・・村上・・・。
スピンオフの内容も加味して考えると、やっぱり一条無くして「自分は存在しえない」とまで思ってそうな村上、やっぱり一条が地下落ちした後、なんか心にでっかい穴ができてそうな感じがします。というか・・・やめちゃったんでしたっけ、あの後帝愛・・・(スピンオフ軸)。二人で一人、というか二人そろって二人一人前みたいな感じをスピンオフで流されちゃうと、なんだかんだ村上も心的ダメージは相当デカそうです。1050年地下行きなんて言われて戻ってくる見込みなんて・・・普通考えたら「ゼロ」じゃないですか。
でも多分村上、きっと待ってると思うんですよね。なんだかんだ・・・上京してついてきて、ルームシェアして数年過ごして、帝愛に一緒に入って。一条が本編で帝愛に入って7年って言ってるので、少なくとも村上とは7年帝愛で一緒に過ごしているはずです。もう何だったら二人とも20代後半、アラサーで・・・下手したら親より過ごした時間長いんじゃないかってくらいの付き合いで・・・。
龍が如くを定期的にカイジでは引き合いに出すんですけど、お勤めにいった桐生ちゃんを待つ「錦山彰」みたいな感じで・・・。そういった感じで、帝愛で黒崎に志願して一条の帰りを待てるようなポストになるよう努力する・・・みたいな本編軸があってもいいかもしれません。
(龍が如くでは桐生ちゃんと錦は幼馴染で対等の関係だったからこそアレだったですけど、一条-村上関係は先輩後輩関係+それ以上の関係でもあるので、うまくいきそうな気はするんですよね。後は村上の度量が深すぎるのもあるし。黒崎とかに「一条の方が優れてたな・・・」とか言われても、「やっぱ一条さんってスゲェなあ・・・俺が早く一条さんの帰りを待てるようなポジションにならないと」ってポジティブにとらえられそうなんですよね。一条に対してライバル心を燃やすわけじゃなくて、純粋に尊敬しているのが村上なので、一条さんの為なら俺だってなんだってやってやる!って思いそう。てか思ってほしい。でも思うだろうな・・・。)
一条生還ルートのひとつに、「村上がいっちょ噛みする」のもアリかもしれません。というかもうこの二人、スピンオフ見るかぎりでももう「一蓮托生」なので、村上(主任だし結構もらってそう)が地上で地下落ちした一条を支援する・・・みたいなのも、そこから無限にルート考えられそうです。
Key Personとして村上、一条の地下脱出を手伝ってくれないか?
〇まとめて
総じて一条の相棒、一蓮托生として過ごしている凹凸コンビ(?)な存在、村上。本編だけだとただの「主任」でしたけど、スピンオフで話が広がって、より一層一条の「相棒」とか「腹心」感が増しましたね。
後は付き合いの長さとそこで培われた絆ですね。そりゃあの用心深く疑り深い一条も信頼するってもんです。一条、意識下では「村上程度・・・」とか思いそうですけど、とっさの無意識下の判断でなんだかんだ「村上をガチで大切に」思っていることに気づいたりとっさの動きで村上かばったりしそうなところも、それに対して一条が「なんで・・・?」と自分の気持ちに気づけなさそうなところも、魅力だと思います。
一条、待ってる男がいるんだから早く出てくれ・・・地下から・・・。
でもマジで、村上がいっちょ噛みして地上から地下にいる一条支援ルートは黒崎通してありそうではあります。というかそれ位しそうというか、それ位だったら屁でもない!って感じで村上は動ける度量がありそうです。
助けてやってくれ、村上・・・お前ホント、いい男だぜ・・・って記事でした。
↓一条編はこちらです。こっちめちゃんこ長いんですけど読んでくれると嬉しいです。
(一条、帝愛に入って7年って言ってたし、高校卒業と同時に入社したもんかと思ってたので、本編軸では25歳かなーって思ったんですけど、20歳ちょい過ぎ位まで上京生活してるから、そこから7年となるとまあ27~29?位にはなってそうで、そりゃまあ20前半のカイジに「ガキ・・・」って言うよなって思いました。一条村上に歴史ありですね・・・)。