酒が好きじゃない
好きな方には申し訳ないです。
もう20年も前からそう言っている。
でも20年前は酒に対する風潮が今とは違った。「はぁ〜ん?お前、酒が呑めねーの?ダッセー!」
こういう感じだった。
それが当時の雰囲気だった。
おかげで俺はずいぶん肩身の狭い思いをした。
遺伝的に酒に強くないということもあったけど、そもそもあの酒の味が好きではないのだ。
仕方がない。
ダメなもんはダメ。
当時、飲み会がよくあった。
誘われる度に憂鬱だった。
宴席でも飲むのは烏龍茶か緑茶。
でも初めはビールだろみたいな雰囲気。
上司や同僚からも呑めないのは異常みたいな冷めた視線。
最初の一杯ぐらいちょっと口つけなよという押し付け。
会社の飲み会で上司から言われたりしたら、普通は「まずいから飲みたくねーっつーの!」とは言えない。
まぁそこに関しては俺ははっきり断れる方だったので、飲まなくて済んだことは多々ある。
「あ、ちょっと大丈夫なんで。ははっ。」
どこがはっきりなんだ(笑)
当時、俺は本当に不思議だった。
「何でみんなこんなまずいものが好きなんだろう。」
好きな人には本当に申し訳ない。
でも俺は好きじゃないからどうしてもそう思ってしまうのだ。
中には場の雰囲気に合わせる為、無理に呑んでいるような人も見受けられたけど、でも基本的には世の中の大半の人が酒好きな感じにも思えた。
しかしそれにしてもこんな呑み会、何が楽しいんだろうか...一刻も早くなくなってほしい...
酒嫌いな人は参加しなくても当然の世の中になってほしい...
呑めない人は呑めない人で別にいいじゃない。
何か問題でも?
俺のそんな感覚は間違っていないはずだ。
至って正常だ。
酒が飲めない俺の感覚を揶揄する方がどうかしている...
そう思っていた。
でも今はどうだろう。
酒は好きじゃないなんていう声もよく聞く気がする。
堂々と酒が好きじゃないと声にできる雰囲気もあると思う。
飲み会だって、お金の無駄、時間の無駄なんて言われ方をしているのを聞いたりもする。
当時も別に酒好きじゃないけど、同調圧力で呑んでいたような人が多数いたのかもしれない。
そういう人たちが今、声を上げ始めてきたのかもしれない。
ようやく時代が変わってきた...
そうだ !ようやく時代が俺の感覚に追いついてきたんだ!
ふふふ、俺ってば20年先を行っていたのか。
先見の明。
俺ってば凄すぎる。
ということはだ。
今、俺が考えていることが20年後には実現される可能性があるということだ。
そう思うと何だか楽しくなってきた。
未来が待ち遠しくなってきた。
そんな俺が今考えていることは一夫多妻制。
しかしそれを実現できる甲斐性は自分にはない。
一人の嫁さんすら満足に食わせられない。
それどころか自分一人の生活さえヒーヒー言っている。
ここ笑うとこだぞ。
今、夫婦別姓が議論されている。
その流れは夫婦という形態の変化の第一歩ではあるまいか?
その先には何があるか。
そうだ!一夫多妻制だ!
ハーレムだ!
そうです!
私は金がないくせに多数の女性にチヤホヤされたいどうしようもないブダ野郎です!
もっと蔑んでください!
このブタ野郎!この醜いブタ野郎が!って!
あああー!