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首都の空には視界をすべて覆い尽くす巨大な円盤が浮かんでいた。銀色の光沢がなめらかに張りついた表面は丁寧に磨き上げられた金属製品のように傷一つ無く、真下に広がる都市の建物や口をぽかんと開けたまま見上げている人々の姿が鏡のように映り込んでいた。 直径はおよそ百五十キロメートル。円盤の両端はそれぞれ隣の都市の上空にまで及んでいる。 巨大な円盤はどう見ても地球の外からやってきたものとしか考えられず、このニュースが伝わるとたちまち世界中がパニックに陥った。 これまで地球外