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#ファッション 記事まとめ

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ファッションデザイナーやブランド、サービスについての考察、コラムなどをまとめていきます。 無料部分でも十分記事が読める有料記事、読み物として面白い宣伝記事は、入れていきます。
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2019年4月の記事一覧

2年と15回の試作を経て完成した、objcts.ioの「Moore Soft Backpack」

「objcts.io(オブジェクツアイオー)」は、土屋鞄製造所で鞄製造とブランド運営を経験したメンバーで立ち上げたレザー製品のブランド。 2018年11月末に正式にローンチし、現代のシーンに合った機能性と使い手の感性に響く情緒性を兼ね備えた製品開発に取り組んでいます。 はじめてのnoteでお伝えするのは、objcts.ioのメインプロダクト「Moore Soft Backpack」について。 販売に至るまでに2年の歳月をかけ、素材・デザイン・縫製の組み合わせを検討するた

虹色に塗りつぶされていくファッション

この記事での主張はあくまでダイバーシティの推進や差別の撲滅といった価値観の政治利用/利益利用がファッションというフィールドにまで入り込み、そのカルチャーの自由を蝕んでいることに対して危険だと主張しているもので、マイノリティに対する差別に対して賛同するものや、ダイバーシティが世にとって不必要な価値観である、というものではありません。よく読めばわかると思いますが、分量が多いので先に記載しておきます。 ヴァージル・アブローがヴィトンのディレクターとして抜擢されてから早一年が経っ

今日のテーマとテーマ曲/2017・2018

洋服を選ぶとき、《今日のテーマとテーマ曲》を考えています。 今日を乗り切るために、いつかどこかの知らない誰かになる。 4月14日 今日のはりーのテーマは《街では遊び人で通っている南の国の王子》、テーマ曲はsympathy「さよなら王子様」です 2018年12月30日 今日のはりーのテーマは《田舎の昼と都会の夜》、テーマ曲は吉幾三「俺ら東京さ行ぐだ」です 2018年12月3日 今日のはりーのテーマは《情熱に空いた穴》、テーマ曲はYOSHII LOVINSON「AT T

心をあたためてくれる消費

1993年にお店を始めて以来、同業他社をライバルとおもったことは一度もありません。 自信があるとかそういうことじゃなくて、 「同じシーンを盛り上げてくれる同志」とおもっていて、「戦って、勝つ」必要性を感じないのです。 しかし2010年代になると戦って勝たなければならない敵があらわれました。 それは 物を持たない・消費をしないことを美徳とする価値観「ミニマリスト」「断捨離」「持たない暮らし」などなど挙げればキリがありませんが…その価値観を推すキャッチーなワード達。 この敵

はじめて古着を売って秒速で700円稼いだ話

いきなりしょぼいタイトルですが… 私は16歳・高校二年生でちいさな古着屋をはじめました。 それから25年、ずーっと古着を売って生きてきました。 ちいさなお店をやりたい方 独立開業、学生起業したい方 好きなことを仕事にしたい方 … むかしの話なので参考にはならないかもしれません。 「自分にもできるかも」 っておもってもらえたら嬉しいです。 はじめて古着を売って秒速で700円稼いだ話高校一年の冬、仲の良かったともだちに 「フリーマーケットに出店しよーよ。申し込み用紙

プロのスタイリストが振り返る メンズファッション15年間の変遷

 「平成」に続く新しい年号として「令和」が発表され、また新しい時代を迎えようとしている。元号の変遷と同様に、ファッショントレンドも毎年変化を遂げており、現代ではSNSの普及によってその変化のスピードがより一層増している。そのような目まぐるしいファッションシーンのトレンドを、この記事では今年2月に休刊となったメンズファッション誌『Men’s JOKER』の過去記事を参照しながら追ってみたいと思う。  解説してくれるのは、実際にメンズファッションの現場で長年活躍しているスタイリス

シャネルとユーズド

訴訟天国アメリカでベンチャー起業すると、大企業や大手ベンチャーから脅しの「Cease and Desist Letter」(停止命令警告状)が送られてくることもしばしば 2012年に、NYでラグジュアリーファッションの二次流通事業マテリアルワールドを立ち上げて、2014年頃に初めての警告状がシャネル他、複数の米国大手百貨店・ブランドから送られてきた時、警戒心の強い共同代表があたふた心配する一方、私は「ヨーロッパの一流ブランドからも認知されたんだから、快挙!」と当時甘い判断を