noteのサブスク「メンバーシップ」の活用アイデアを目的別に紹介します!
クラウドファンディングのように、
ファンに創作活動そのものを支援してほしい。
価値ある情報・データや大事なセミナーを、
一部のひとだけに提供してみたい。
こんなニーズやお悩み、ありませんか?
そういった声にお応えするために、noteは新しい仕組みをつくりました。
noteのサブスク「メンバーシップ」がいよいよスタートします。
会員数500万人のプラットフォームに、創作を発表できるメリットはそのままに。新たなファンと出会えて、サポートを受けることで収益化の可能性を広げられる数々の機能を、クリエイターのみなさんにご提供します。
メンバーシップでできること
具体的には、こんなことができます。
ざっくり言えば、メンバーシップはnote既存の機能である「サークル機能」をパワーアップさせたものです。日々更新いただいているnoteの記事や「定期購読マガジン」を紐づける機能も加わっています。
*サークル機能は、2022年7月13日から機能がメンバーシップ機能に自動的に切り替わりました。
noteではメンバーシップの概要や、メンバーシップを使ってできることをご紹介する勉強会を開催しています。
▼第1回メンバーシップ説明会のアーカイブ動画はこちら
次回メンバーシップ説明会は2022年7月4日(月)に開催されます。ぜひご参加ください。お申し込みはこちら。
また、2022年7月7日(木)には、本格的にnoteメンバーシップを運営したい方向けに、サブスクの企画・集客・運営の考えかたを学べる勉強会も開催します。実用的な考え方のフレームワークを学べるのでおすすめです。詳細はこちらをご覧ください。
*申請から公開までの手順はこちらを参照してください。
メンバーシップ活用のアイデア
noteのメンバーシップでは、次のようなニーズや悩みを解決できます。
①コンテンツを収益化したい
②ファンだけに情報を届けたい
③活動を支援してほしい
④データを配布したい
⑤セミナーを公開したい
⑥リピーター向けの特典を提供したい
実際にはどうすれば、メンバーシップをうまく活用できるのか。
noteのサークル機能*や定期購読マガジンを上手に使っていただいている事例を参考に、目的別に「運営のコツ」をご紹介します。
*サークル機能は2022年7月13日にメンバーシップ機能に自動的に切り替わりました。以下ではメンバーシップ機能を使いこなしている事例として紹介します。
①コンテンツを収益化したい
メンバーシップは、noteの記事やすでに続けている定期購読マガジンを紐づける(関連づける)ことで、これらのコンテンツを読むことができます。メンバーシップのメンバーは、加入期間中は定期購読マガジンの全記事を読めます。
メンバーシップの掲示板をファンとの交流に利用し、別途、有料の記事や定期購読マガジンを案内することで、漫画やエッセイを販売するという活用もできます。
●完成したコンテンツを販売する(エッセイ・評論など)
・上田聡子さん(作家):定期購読マガジンでテーマを決めてエッセイを連載
・宇野常寛さん(評論家):定期購読マガジンでコンテンツ評論や時々批評を連載
noteはテキスト以外にも、画像、音楽、動画などを埋め込むこともできます。漫画家やミュージシャン、カメラマン、ポッドキャスター、動画配信者など、文章以外のコンテンツの収益化も図ることができます。
●完成したコンテンツを販売する(漫画・レシピなど)
・したら領さん(漫画家):定期購読マガジンで創作漫画や日記を連載
・アプリマーケティング研究所さん(ビジネスメディア):定期購読マガジンでスマホアプリの事例やインタビューを連載
・Scalesさん(料理家):定期購読マガジンでオリジナルレシピを解説つきで連載
●制作の過程を限定公開
・山科ティナさん(漫画家):定期購読マガジンでお蔵入りになったネームを掲載
・ざくざくろ さん(漫画家):定期購読マガジンでTwitter連載中の漫画の先読みや舞台裏を公開
●コンテンツ掲載+掲示板でファンと交流
・小山コータローさん(漫画家):メンバーシップで限定公開の漫画を投稿し、掲示板でファンと交流
●スキルや経験をシェア
・須田卓馬さん(カメラマン):定期購読マガジンでライティングの方法やその意図を公開
・安西響市さん(ビジネスパーソン):定期購読マガジンで自身の経験をもとに転職相談に回答
【ポイント】価格設定と複数プランの設計
コンテンツを収益化するコツは、価格設定と複数プランの設計です。
なぜ複数プランにしたほうがいいのか?
それは、始める前はどんな需要があるかわからないから。需要の受け皿を広くとって、価格と特典のバランスを探ってみることをおすすめします。
プランに設定した価格は変更できません。
その点を踏まえて、価格設定とプラン設計はよく考えてみましょう。
✔︎どんな需要があるのか、実際に聞いてみましょう
プランを決定する前に、周りの友人やTwitterなどのフォロワーに、プランの内容と値付けについてアンケートを取ってみるのもひとつの手です。参加希望者の期待値と価格設定のズレが少なくなります。
✔︎例えばプランを3つ考えてみましょう
「お試しプラン」「スタンダードプラン」「プラチナプラン」と3つプランをつくり、それぞれの参加費と特典に変化をつけてみましょう。もちろん、最初は1つだけのプランでも大丈夫です。
(例)
・お試しプラン:月額100円、全プラン共通の掲示板へ参加できる。
・スタンダードプラン:月額500円、掲示板への参加のほか、メンバー限定の有料コンテンツをプレゼント。
・プラチナプラン:月額1,000円、通常プランの特典+SlackやDiscord(ボイスチャットサービス)といった外部コミュニティへ招待。
✔︎標準的プランの価格 おすすめは500円〜1,000円
プランの価格設定に迷ったら、500円からがおすすめです。得られる収入がメンバーシップに費やす手間や時間に見合うかどうかを考えてみましょう。たくさんメンバーを集めようとメインのプランを100円でスタートすると、メンバーが増えても収入はわずか。続けるのがつらくなってしまいます。
収益化を目指すのなら、似たようなコンセプトの先行事例やかける手間とのバランスを考えて、自分が感じているよりも、やや高めの価格に設定するのがよさそうです。
✔︎ときどき無料記事を出して、新規メンバーをメンバーシップにつなげましょう
収益化を目指すなら、新しいメンバーも増やしていきたいもの。メンバーシップの運営が軌道に乗ってきたら、ときどき無料記事を出してSNSなどで拡散してみましょう。
無料記事をnote内外のひとに届けることで、あなたがどんなコンテンツを公開しているか、どんなメンバーシップをやっているかを知ってもらえるきっかけになります。
受け取ったひとがあなたの無料記事を気に入れば、メンバーシップに入ってくれる可能性が高まります。
②ファンだけに情報を届けたい
自分が届けたい相手に向けて、適切に情報を公開できます。
Twitterや記事には書けない裏話。活動の先行情報。日々の活動をつづった日記。
それらをファンだけに限って届けることができます。スポーツ選手、芸能人、動画配信者など、コアなファンがついているひとは、次のような方にならって機能を活用してみてはいかがでしょうか。
●ファンとコミュニケーションをとる
・ドングリFM公式サイトさん(音声配信者):メンバーシップを活用。FacebookとSlackを連携しコミュニティ作り。掲示板に最新作をいち早く公開してコアリスナーから感想をもらう。
●オフィシャルな限定情報の公開
・Awesome City Clubさん(ミュージシャン):定期購読マガジンで、オフショットムービーやほかでは見られないコンテンツを提供。
【ポイント】コンテンツや掲示板の更新頻度
このケースでのコツは、コンテンツや掲示板の更新頻度です。
サークルでは、週一回更新のかたちをとるクリエイターさんが多くいらっしゃいますが、ファンとの結びつきがすでに強ければ、更新頻度がそれよりも少なくても大丈夫。
掲示板投稿を組み合わせて、複数プランを設計するのがいいでしょう。
(例)
・応援プラン:全プラン共通の掲示板へアクセスできる。
・もっと応援プラン:掲示板へのアクセスのほか、作品や活動の感想を伝えることができる。
需要がありそうだと感じたら、思い切って10,000円のプランを用意するのもよいかもしれません。そのかたちを取ることで、参加者と強く結びついているクリエイターさんもいらっしゃいます。
③活動を応援してほしい
メンバーシップは、特定の活動・プロジェクトを応援するコミュニティをつくることもできます。
活動を応援してくれる人や参加してくれる人と情報を共有する。
あるいは支援者どうしの交流の場を設ける。
そんな活用の可能性も、メンバーシップにはあります。期間限定のプロジェクトで活用するのもいいでしょう。
●ビジネスや地域の課題を解決するための活動
・シモカワベアーズラボさん(自治体):定期購読マガジンで、北海道下川町で起きていることや課題、取り組みを発信。オンラインミーティングや「今月の下川町」をまとめた新聞の郵送も行なう。
●同じ趣味の人たちとの交流
・カレー哲学さん(専門家):定期購読マガジンで、カレーのシェアハウス【東京マサラ部室】の活動を発信。
ほかにも、博物館や美術館、NPOなど公共性の高い団体や活動への支援をあおいだり。
仲間内で楽しいイベントを企画したときのお手伝い募集や費用のカンパを求めたり。個人、また身近な人と一緒に、クラウドファンディングのようなこともできます。
【ポイント】活動内容のテーマ設定
いずれのケースも、ポイントはテーマ設定です。
何をやりたいのか支援者にイメージしてもらえるよう、活動内容はできるだけ詳しくつづるのがおすすめです。
支援者へのリターンとしては「活動について語りあう」「活動に参加できる」などが考えられます。例えば、住んでいる地域で仲間とフェスを企画したので、期間限定で支援金やお手伝いを募集するプランを作るという使い方もよさそうです。
支援金を出すと、スポンサーとしてプログラムに名前が載る。運営スタッフとして活動に関わることができる。あるいは、設営の手伝いができる……など。最初は気軽に期間限定で支援を募集してコミュニティ運営の感触やノウハウを蓄積し、ゆくゆくは永続的なコミュニティづくりに活かすというのもいいでしょう。
④データを配布したい
メンバーシップでは、画像、動画、音声など、自分に合った表現方法で自由に作品を投稿できます。
例えば、画像やスライド、Excel、Illustrator、Notion(ドキュメント作成やタスク管理などができる多機能ツール)テンプレート……などのデータ。月替わりでイラストを配布したり、資格試験対策のノウハウ集なども需要があります。
●画像データの配布
・白水桃花さん(クリエイター):定期購読マガジンで、月に1度、カレンダー配布その他、待受画像の不定期配信を行なう。
・ナポリさん(イラストレーター):メンバーシップで、限定の待ち受け画面やアイコンの配信、手書きイラストの先行販売などを行なう。
●Excelデータの配布
・企業データが使えるノートさん(アナリスト):定期購読マガジンで、現役アナリストがSaaS・IPOに関するデータを基にコンテンツを発信。ここでしかアクセスできない情報をExcelベースでダウンロードが可能。
●Illustratorデータの配布
・イラレ職人 コロさん(デザイナー):定期購読マガジンでIllustratorの知識やサンプルデータを配布。
●Notionテンプレートの配布
・Yuji Tsuburayaさん(エンジニア):定期購読マガジンで週に1本、少しマニアックな Notion の使い方を配信。
データの配布とメンバーシップの機能を組み合わせることで、可能性はより広がります。
コミュニティをつくる、ノウハウを発信する、オンライン相談できる……。データの受け渡しだけにとどまらないコミュニケーションは、ファンからの「さらなる支援」にもつながります。
⑤セミナーを公開したい
メンバーシップでは、コミュニティを作って掲示板や記事でノウハウを伝えることができます。
特定の分野に詳しいビジネスパーソンや資格試験の経験者、子育て支援のNPOなどのほか、料理家や編集者など、ノウハウを持っている方や団体におすすめです。
●定期的なセミナーの開催
・佐渡島庸平さん(編集者・起業家):メンバーシップで月1回の読書会を開催。限定の掲示板への参加や読書会の動画の視聴が可能。
・たちばなやすひと さん(プロデューサー):メンバーシップで、作品づくりの参考になるトークをオンライン配信。
このケースも、下記のように特典を組み合わせた複数プランの設計がポイントになります。
掲示板や記事でノウハウを共有
掲示板やZoomで1対1で相談ができる
限定の動画がみられる
外部メディア(Slack、Discordなど)への招待
相談者どうしのコミュニティをつくって、交流会などをするのもおすすめです。
⑥リピーター向けの特典を提供したい
割引特典やプレゼント特典がついた会員制クラブやコミュニティをつくれます。飲食店や美容院、コワーキングスペースなどでの活用が考えられます。
●割引や特典を提供
・枡野浩一さん(歌人・書店):メンバーシップで、歌会への参加や書店スペースの利用が2時間無料になるなどの特典を提供。
・佐保秀郁さん(料理人):メンバーシップで、最初の1杯がお得になるプランを提供。
「②ファンだけに情報を届けたい」「③活動を応援してほしい」のノウハウと組み合わせて、複数プランを設計するとよさそうです。
・・・
クリエイターのみなさんが、継続的な応援を得て、創作活動に集中できるように。
メンバーシップは、そのために考えられ、つくられた機能です。
使い方を決めるのも、クリエイターのみなさんです。
創作活動の数だけ、運営のスタイルがあっていい。
最初はお試しで小さく始め、徐々にプランを増やしたり。あるいは特典を変更してみたり。自由にご活用いただければと思っています。
「メンバーシップをこう活用する予定です」「こんなメンバーシップを始めました!」など、活動内容や計画を #noteメンバーシップ のハッシュタグでnoteやSNSに投稿してみてください。フォロワーからの応援のコメントがきたり、参加につながるかもしれません。わたしたち運営スタッフも見に行きます!
これからも、メンバーシップ運営のヒントになりそうな事例をご紹介していきます。メンバーシップでやってみたいことや機能なども募集しています。ぜひ気軽に皆さんの声をこちらにお寄せください。
【付録】メンバーシップQ&A
ここからは、メンバーシップ説明会で参加者のみなさんからいただいた質問をQ&A形式で掲載いたします。