勝つ野球と負けない野球
勝負事において勝つ人と負けない人、勝つチームと負けないチーム。
スポーツ全般やギャンブル、ゲーム、将棋、麻雀、勝ち負けの世界すべて。
勝つと負けないでどちらが強いのか。
その辺を野球においての個人的な考えをなんとなく説明してみる。
◆勝つ野球◆
勝つ野球を個人的に説明すると打撃力をいかして打ち勝つといった感じの野球。
少々点を取られても取り返すだけの攻撃力で相手を上回ろうとする。
極端にいうと20点取られても21点取り返す。
◆負けない野球◆
反対に負けない野球は守備力を持って守り勝つといった野球。
相手に点を与えず耐え忍ぶ。
極端にいうと1点しか取れなくても0点に抑える。
◆勝つ野球vs負けない野球◆
野球の戦い方が真逆の勝つ野球と負けない野球。
総合的に実力が同じでも両者が戦うと、勝つ可能性が高いのはどっちの方なのか。
これについては負けない野球と言い切りたい。
対戦回数を重ねれば重ねるほど負けない野球が強いはず。
先程の極端な例でいくと
負けない野球は0点に抑えれば勝ちか引き分け、負けがない。
勝つ野球は21点取っても勝つか負けるか引き分け。
勝率で考えると歴然とした差が見えてくる。
昔からバッティングは水ものとよく言われたもので、この時代になってもそれは変わらない。
好打者も10回中6.7回は失敗。
好投手を相手にすればより数字は下がる。
強いチームは攻撃力が目立つ。打力の強さは観ていて楽しいし、わかりやすく魅力も感じやすい。
しかしながら実はゲームを支配してるのは影に隠れた鉄壁の守備力。
優勝するチームは過程の中で接戦を何度も制したり、ピンチを脱するビッグプレーが必ずと言っていいほど生まれる。
もちろん最後まで圧倒的勝利で優勝するチームもあるが、なかなかそんなチームは出てこない。
◆負けないチームの特徴◆
・四死球を与えない
・エラーをしない
・ダブルプレーを確実に取る
・二塁打にさせない
・一塁三塁から点を与えない
・先頭打者を出さない
・バント処理が上手い
・一塁手の守備力が高い
・中堅手が1球ごとに守備位置を変えている
・全てのカバーリングに全力
他にもたくさん。
なかなか目立たないが地味で当たり前のことをしっかりしている。
◆父親と母親の強さの違い◆
突然に例える。
ニュアンス的には勝つ野球と負けない野球、これが父親の強さと母親の強さに似ている気がする。
勝つ野球=父親、負けない野球=母親
この例えはあくまでも小浜家のこと。
父親は厳しすぎるぐらい厳しく、鉄拳制裁を教育の軸としてきた。
子供にとっては恐怖でしかないし、強すぎて勝てる気もしない。まさに力で圧倒する。
代わって母親はどうか。
この理不尽なおっさんと一緒に何十年も生活をし、我慢だの忍耐だのとよく続けている。
でもこの忍耐力、我慢力が最終的には一番強い。
母親強し。
要するに勝つ野球は早くも遅くも必ず衰えが来ていつまでも続かない。
逆に負けない野球はブレることがない心底からの強さを備えてる。
余談にはなるがお互い70歳を超えた両親の今は圧倒的に母親の方が強いようにこの息子には見える。
◆これからやるべき事◆
コーチをしている自分が言うには恥じることになるが、大正ボーイズは残念ながら強くはない。
ただ強くなるために出来ることはたくさんあると思う。
その一つには"負けない野球"を理解し、チームがその概念を持つこと。
打てなければ機動力を使う。名将野村監督の言う無形の力を駆使する。中学野球でID野球は環境的に難しくとも相手の心理を揺さぶることや余計に考えさせることはできるはず。
そこからもぎ取った一点を守り抜く。
取られたら取り返せでは遅い。
取られる前に取られないことを考えるべき。
弱者であっても負けない野球を実践すれば格上相手に劇的な勝利も可能となるはず。
◆最後に◆
高校の時、自慢ではないが二流の高校に進学した。三年生の時、二流が一流を倒すには勝負事の本質を理解し、負けない野球を実践すること。
このことを恩師に教わった。
間違いないと思う。
ちなみに昨年、大学の母校はチームスローガンを"勝負〜負けないチーム"で一年間戦ったらしい。
そんな感じで今回は
一見同じ意味のような勝つ野球と負けない野球について書いてみました。
いつものように乱筆乱文を最後まで読んでいただいた方々へ 感謝。