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ネパールの旅日記③日目 やらなきゃいけないことなんて何もない。ただここにあることを肯定しよう。

2023.10.23 朝


優しい音色のギターを聴きながら、自分の写真を見てこみ上げてきた。

肯定していないのは私だ。今の私を。ただここにある私を。充分素敵な今にいる。

やらなければならないことなんてない。やりたいことが山ほどあるだけだ。

自由にのんびり氣ままに過ごすバッパーの仲間たち。ヨガをしてるお姉さんが氣になるのに直視できない。彼女は今、彼女に集中してる。

どこにいても私が私を全力で抱きしめて解放していないと同じだ。どうありたい?何をしたい?ゆっくり、雲と同じスピードで日々を生きたい。字もゆっくり書きたい。ネパールの人の生き方をもっと近くで感じたい。やっと戻ってきた。今、ここの空間が戻してくれた。
してはいけないことも何もない。好きな音楽を聴いていい。泣いていい。現代機器に触れていい。英二さんを思い出していい。駆け上がるトリオがどれだけ今の私を支えてくれているか実感する。おなら出た。腸さん。そろそろ出していいよ。

英語で「わかってるよ!」
って叫ぶ自分の寝言で目が覚めた。
夢に出てきた人はみんな日本人じゃなくて
脳はここにいるんだなぁと思う。

何かをやらなきゃ、行かなきゃ、経験しなきゃ

ゆっくりしたいのに
次の課題を見つけて
解決する術を全力で探す
体も心も疲弊する
もうやめよう

やらなきゃいけないことなんて何もない

ここにあることをただ肯定しよう

バス乗り場を聞いた人に導かれて26日のポカラ行きが決まった。

宿のお母さんがチーズをくれた。ただその普通のことが嬉しい。

朝ごはんは昨日の朝見かけた、たくさんパンを揚げてるパン屋さんって決めてたの。クッキー?ドーナツ?がたくさん並ぶ。
「何が欲しいの?」って聞かれて「朝ごはん!」って答えたら「カレー!チャパティ!」
え、朝からみんなカレーなの?私がtouristだから?なんて思いながら席に着いた。豆カレーとチャパティ3枚、シロップびしゃがけサクサク網ドーナツ、パンを浸してある甘いミルク。

毎朝通ったお店。若いお兄ちゃんの笑顔がキュート。

美味しい。食べてる間にあっという間に人でいっぱいになった。みんなカレーを食べてた。左手はちぎるのに使っていいみたい。サービスチャパティ揚げたて。おいし。うれしい。ここの人と同じ。私は特別扱いが好きじゃないんだ。一緒でありたいんだ。だんだん辛くなる口の中をシロップがスーッと落ち着かせる。

なんだか警戒心が溶けた。声をかけてくるタクシーのおいちゃんも、服屋さんも、リキシャもみんな、「ありがとう、今はいいの。また。」って笑顔で言えば笑顔で返してくれる。
そうやなぁ、バスチケットの兄ちゃんに「高いよー」って言えば良かった。6000円で街を案内してくれるって。3000円ならokしたもんねぇ。マナスルに行ったって兄ちゃん。

バスチケットの兄ちゃん。たくさん情報をくれた。


ポカラを決めた。数日いよう。飛行機で教えてもらったサランコットの丘がここにあった。山を感じてくる。うわぁ、そう思うと身体が喜ぶ。山だ。嬉しい。雪のついた大きな山。やっと。

ダサインに向け、バイクにもお供物
建物の前の道路にも、お供物


そう!インドの刃とぎの2人に会ったの。すごくアナログなやり方で綺麗に研いでいく。刃がねぇ、熱々なの。すごーくするどくなる。昔の人はほんとにすごい。そこから便利を作り上げることも。もちろん生まれることも。進化は、より良く生きる努力の結晶。

鎖を引き、回転と熱を利用して研いでいく
火花散りまくり



本当はね少し期待した。飛行機で会ったナシブさんがダサインに招待してくれないかなーって。それは悪いことでも何でもないよ。嬉しいねそうなれば。希望や期待に詰まったものは、家族と地元の人。

あんまり気分がいいから、ルンルンして散歩。
Barbarの兄ちゃんに呼び止められ、眉毛を整えてくれるという。「ま、何事も経験」と思ってやってもらった。器用に糸でやっていく。動画を撮影していたら途中で止められる。あらあら、腰を当ててくる。まぁ確かに、両手塞がってるし。でも、リズムいる?feel good?と何度か聞かれ、曖昧な返事をしていたけれど、途中でnot so goodと返してやめてもらった。50Rs. あー、これがしたいんやな。日本人の女の子が捕まってたわ。
そこからまた急に心が閉じる。んー。どうしてそうなった?また人にそっけなくなる。

鬼滅はっけん!

でも、古都に着いたら一変。みーんなジモピーでみーんな楽しそう。500mはゆうにある列をなす。建物の中に入るんだ。何をするんだろう。とにかく太鼓にシンバル?に楽しそう。太鼓のバチは布団叩きだった。

ゆかさんの旅のあり方は目に浮かぶ。私には程遠い。でも焦らない。ゆっくりマイペースに、でも進んでる。確かめていく。私を。そして今、帰る理由を作らなかったお陰で追われてはいない。

ネパール大地震でも持ち堪えた

宿に帰ってきた。
英二さんを思うと本当に元氣になる。あけちゃんの言葉とイルカ。写真を持ち歩いてるくらい、ここに。詰まってる。

私は今、1人でいる。屋上に。他の人は話しかけなければかけてこない。それでいい。空間を共有してるだけで。
凧がすごい高さで舞ってる。カイトランナーを思い出す。

今ねー、両足マッサージしてもらったの。ただで。やったやった!と思う私と、そう。困ったなぁ。色んな人の声が聞こえる。私でないもの。「お金払わんでいいと?」「ただでいいと?」「次、必ず受けないかんと?」「周りの白々しい目は、もしかして私騙されてる?」「みんなが私を嘲笑ってる?」でも、よく考える。優しい手。とても気持ちいい。私の足は喜んでる。お金を払いたい。1時間で10ドルは安い。あー、そうか。身体の声と、お金で測る気持ちと、みんなはやってないっていう一抹の不安。わたしにまだひらひらくっついている概念。でもなんだか気持ち悪くなったの。途中から。血流が回ったからかな。空いてない胃にクロワッサン入れたから?そして眠い。

あゆさん、なおちゃんと話した。あれー、私、今の私を誇りに思ってない。何だかバツつけてるって。てことは、もっとやりたいことがあるんじゃないの?

今日はよくスマホを触る。違う世界に居心地を求めてる。今の私を楽しめてるか?何をしにきたんだっけ。

なおちゃんの娘と同じものを感じるって言ってもらえた。自分色でいるところ。うれしい。すごいなこの子と思ってたの。
「自分に目いっぱい気を遣ってあげて」って。今思うと、お母さんみたいに見守ってくれてる。母さんなら言わない優しさの。

疲れたり、めげそうになったら英二さんのことを考えるの。そしたら元氣になるから。多分、今、草刈りでボロボロ。マッサージが必要なのは私じゃないね。いつも通りの日々がいつも通りの時間で流れてるんだろうな。幸せなの。安心。私が女性であることへの安心。私が私であることへの安心。喜びが溢れると感情が溢れ出るんだ。あんな小動物みたいに、ちんまりするんだ私。

ここでは優しそうな人とばかり話をしてる。豊かそうな人と話をしよう。そうだ。急にみなぎった。そのセンサーも持ってる。わくわく、わくわく♪

手作りワッペンのお店
カトマンズの街 宿の屋上から

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