ドラマ『セクシー田中さん』日テレの社内特別調査チームの調査結果 があまりにもひど過ぎる
タイトルまんまで、本当にひどい調査報告書だったので、怒りのまま書きなぐります。あまりの内容に吐き気がするほどでした。
原作者の意向が伝わってないとか、芦原先生がブログを公開したときに日テレができることは何もなかったとか(真っ先に謝罪すればいいことでしょう。それだけで、変わったことは絶対にあった)責任を小学館と芦原先生に押し付けて、自分たちは責任逃れ。
仮に制作スタート時に原作の芦原先生の意向が伝わってなかったとしても、その後、何度も先生からの修正依頼があり、先生からのメールも受け取っているのに、「知らない」ですむわけがない。日テレが主張する制作スタートは3月(小学館側の制作スタートの認識は6月だけど)、クランクインは9月。いくらでも軌道修正する時間はあったと断言できます。
芦原先生を何度も「難しい人」と書いて、まるで先生側が悪いかのようにミスリードしているけれど、別のドラマでは「何の問題もない、いい人です」という返答を得ているのだから、どう考えても今回の制作チームと脚本家に問題があったのは明らか。
内容の修正を求められて、それを回避しようと「もう撮影しました」と嘘をつくような制作チームをどうして信用できると? 怒るのは当然であり、難しい人なんかではない。
何より「正式な契約を結んでいない」以上、日テレ側が90%悪いのは自明の理でしょう。10%は小学館の責任ですね。この時代に、まさか契約しないでなあなあで進めているとは驚愕だし、呆れるばかり。
しかも、報告書の別紙3に元ドラマプロデューサー5名の参考意見として「クリエティブな分野で契約書を作るべきではない」とか書いてあるんですよ。参考意見だから、日テレの意見じゃないから〜って誤魔化す気なのかもしれないけれど、報告書に載せる時点で契約を結ばないのをおかしいと思ってないってことですよね?
立派な企業が契約してないことを是とするなんて、恥ずかしくないんでしょうか。クリエティブな分野だからこそ権利関係が重要なんです。著作権侵害する気まんまんですか?
(さらには「これで怖がっちゃいけない。安全にドラマを作る方法なんかない」とかも書いてある。アホか!!! 契約書作るのが一番の安全な方法だ)
関係者の名前を伏せてイニシャルにしているのも卑怯です。企業が不正したときに、日テレはイニシャルの報告書を批判したくせに、自分たちは棚に上げるのかと腹が立ちます。
ちなみに脚本家は去年8月時点で「原作者の修正の指摘メールを見ると辛くなる」と言っていたそうなので、「(先生の意向を)ブログを読んで初めて知りました」という脚本家の主張は全くのデタラメだったということですね。
(報告書の後段には「脚本家はブログ読むまで意向を知らなかった」とか書いてあって、前段と矛盾してるんですがね。矛盾のある報告書って恥ずかしくないのかな)
報告書の隅々から原作軽視・不誠実・無責任が漂ってきて、腹がたって仕方ありません。今後も原作を無視するし、原作者を敬いませんと宣言しているような内容でした。
テレビ局がこのような態度であれば、今後原作付きドラマが作られていくことは減るでしょうね。
それでも原作が売れるからと言いくるめられたり、立場の弱い新人作家が狙われたりすることがあると思います。
出版社、あるいは各種作家協会・連盟などが、適切に作家を守ってくれるよう、心から祈ります。
(今回のケースは小学館側にも問題はあると私は思ってますが…その辺はまた気が向けば後日)