
第七話 続き
三人は、スイートツリーハウスに帰って来ました。
「私、あの子のことを元気づけたい・・・・」
パフェが言いました。
「だって、お菓子は人を幸せにするものなはず・・・お菓子で人に・・・いや、動物にも、嫌な思いにはなって欲しくないの。」
うつむきながら、パフェは二人に向かって言いました。
「うん、賛成。」
スピカも言いました。
「でも、私たちだけじゃ慰められないかもしれないよ。ここは、他のリスたちに頼まなければ!!」
「リスの女の子たちに、協力をしてもらうってことか!」
いちごは言いました。
そうと決まれば、急ぎましょう!もうすぐで、スピカのかけた魔法も溶けてしまうかもしれません。
三人は、ツリーハウスから出ていきました。
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三人は、リスの女の子たちに声をかけていきました。
そして、みんなに事情を話しました。
「あっ・・・・」
一匹のリスが言いました。
「私は、クリンと言います。ずっと遠くの森で住んでいて、戻ってこられたのは最近なんです。本当は、ポリー君にあげようと思っていたけど、出来なかったんです・・・」
クリンは悲しそうに言いました。
「そういえば、私たちは毎年森を回ってチョコを渡していたけど、ポリー君の家は遠いから渡せなかったんだよね・・・」
「そっか、ずっと気にしてたんだね。私たち、ひどいことしちゃった・・・」
リスたちは落ち込んでしまいました。
「そこで、皆さんに提案があるんです!!」
スピカが大きな声で言いました。
「ポリー君に、チョコレートをプレゼントしようと思ってます!みんなどうですか?」
「「「「・・・・・・・」」」」
「「「「賛成!!!!」」」」
リスたちは、一斉に叫びました。
「それでは、早速準備に取り掛かりましょう!」
「「「「はーい!!!」」」」
パフェといちごとスピカは、三人で顔を見合いました。
「きっと、喜んでもらえるはずだよ!!」
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そして、バレンタイン当日。
三人は、新しいデザインのチョコレートを作りました。
それは、木の実の形をしたチョコレートです。
どんぐり、ななかまど、とちのみ・・・色々な形を作ってみました。
「これならきっと、ポリー君にも喜んでもらえるはず!!」
「そうだね!!」
「じゃあ、いこう!!」
三人は、外へ出ました。
小さなお菓子屋さんには、リスたちのチョコも置いてありました。
三人は、ラッピングをしました。
そして、一言の手紙を添えて・・・
三人は、クリンに教えてもらった家の住所まで行きました。
ポストに、そおっとチョコレートを入れて、三人は笑いながら戻って行きました。
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「あれ?ポストに何か入ってる・・・」
ポリーは、ポストの中のチョコレートの気が付きました。
「!!!」
そのなかには、たくさんのチョコレートが入っているではありませんか。
「・・・え、これ、本当に僕のために作ってくれたものなの・・・?」
ポリーは、まるで夢のような気分になりました。自分のために、チョコレートが届くなんて!
ポリーは家の中で、包みを開けてみました。
そこには、小さな手紙が書いてありました。
『チョコがもらえなくたって、嫌われているわけじゃないよ!大丈夫、もっと自信を持っていい。リスたちも、ポリー君のことを良いリスだと思ってるよ。美味しいお菓子を作ってるから、お菓子屋さんにもまた来てね!
パフェ、いちご、スピカ、4匹のリスたちより。』
「うわあ、パフェ、いちご、スピカって、この前のお菓子屋さんの人たちだよね?わざわざ僕のために・・・」
ポリーは、とても嬉しくなりました。
三人が作ったチョコは、甘くて優しい味、リスたちが作ったチョコは、少し苦くて、美味しい味がしました。
ポリーは、どちらにも、『自分のため』に作ってくれた、愛情が感じられました。
「おいしい・・・みんな、ありがとう・・・・!!」

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次の日。
三人は、またチョコレートを作って、お菓子屋さんへ持って行きました。
「なっ、何これ・・・!!!」
そこには、たくさんの木の実やどんぐりがあったのです。
そして、そこの下には置手紙もありました。
『あなたたちのおかげで、とても幸せな気持ちになりました。ありがとうございました!! ポリーより』
「うわっ、ポリー君からだ!!うれしい!!」
いちごは言いました。
「動物からも喜んでもらえるなんて、初めてだよね!!」
スピカも喜んで言いました。
「ねえ、この木の実で、リースを作ってみない?」
パフェは言いました。
パフェのそのアイディアにより、小さなお菓子屋さんにリースが飾られました。
「うわあ、すごいきれい!!」
「よし、出来たね、疲れたし、体も冷えたから、ツリーハウスに戻ろう!」
そういちごが言った時でした。
「「「えっ!?」」」
スイートツリーハウスの木が、にょきっと伸びたのです。
「ねえ、二人とも見た?」
「うん、見た!!」
「ツリーハウスの木が急成長したの!!」
いちごも、パフェも、スピカも、大慌てです。
「そもそも、木がこんなに急成長するなんて、ありえない!!」
パフェは言いました。
木は、なぜ今伸びたのか・・・・
考えれば考えるほど、謎は深まるばかりです。
〈終わり〉続く!!