
小林愛実さんリサイタル
今日もチェロの話はありません。
今、サントリーホールを感動の余韻に包まれて歩いています。
今年二度目の小林愛実さんのサントリーホールのリサイタルでした。
前回のショパンの24の前奏曲をメインにした凱旋リサイタルは、私の人生でも十指に入る素晴らしい公演でした。
その8か月後のリサイタル、期待しない方がおかしいというものです。
プログラムは、
1. バッハのパルティータ第2番
2. ブラームスの4つの小品
休憩
3. ショパンのスケルツォ1番から4番
です。
もうですね、小林さんがピアノ椅子に腰掛けてからの集中時間から、音楽が始まっています。
彼女の中で。
それが観衆にも。
そして放たれた第一音。
そこに込められた、曲に対する彼女の想いが、我々を最高の音楽芸術の世界へいざないます。
いい席を取るために、この歳にして生まれて初めて入った彼女のファンクラブ。
最初のリサイタル終了後に脱会したのですが、今回のリサイタルの案内があって再入会😅。
その甲斐あって、前から3列目の中央下手側の通路際というありがたい席で演奏を聴くことができました。
彼女が演奏しているときは、芸術を生み出す神のように音楽に入り込み、録画撮影しているのも気にせず、自然と唸り声やフレーズを歌う声が聴こえてきます。
ピアノ椅子に座る前、舞台袖からステージに歩き出す前から、曲の中に入っているのではないだろうか。
曲の演奏が終わるまで、彼女は音楽そのものになって、一瞬の隙もなく、全神経全肉体を演奏に捧げている。
プロフェッショナルの芸術音楽家とは、そういうものだとはわかるのですが、彼女ほど音楽を全身全霊で表現している人はそうそういないのではないかと思います。
そのくらい彼女の音楽は研ぎ澄まされ、聴きての感性を共鳴させる力を感じるのです。
プロだから仮に上手いのは当たり前として、その上でこれだけの感動を聴きてに与えてくれるアーティストこそ、一流の中の真の一流だと思います。
バッハもブラームスも凄かった。
ショパンは更に凄かった。
終演後の感動の大喝采は鳴り止むことなく、彼女は3回のアンコールに応えてくれました。
サントリーホールのサイトで公表していますから、ここでも記載しましょう。
シューマン:トロイメライ
ショパン:24の前奏曲より第17番
ショパン:ノクターン第20番「遺作」
最後は私も含めてスタンディングオベーション。
にこやかに去っていく彼女の笑顔が印象的でした。
あんなに上手くはなりようがないけど、音楽に取り組む姿勢は見習うことができるはず。
最低限の技術を早くしっかり身につけて、簡単な曲でも構わないから、自分の表現したい音楽を想うように奏でられるようになりたい、大感動しながらも、そう考えさせてくれたリサイタルでした。
本当に素晴らしい真の芸術音楽家、小林愛実さん。
私はこれからも応援し続けると思います。
今年の私のサントリーホールは、これで最後です。
ヘッダーの画像は、ロビー内のクリスマス装飾です。
最後にサントリーホールの外のクリスマス装飾をどうぞ!
明日は祝日。
チェロの練習に集中しますー❗️

それではまた。