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毛利文香さん+北村朋幹さんのリサイタルに行ってきました。の巻
2023/7/17(祝)神奈川県立音楽堂へ
行ってきました♪
ひと月前に、サントリーホールのブルーローズでの演奏を観て以来の毛利文香さんです。
そのとき一緒に行った娘と、今日もまた一緒です。
"ヴァイオリンのキンキンする音がどうも苦手"、という娘も、そのときの毛利さんの演奏を聴いて気に入ってくれた様子です。
そして、ピアノはあちらこちらで引っ張りだこの北村朋幹さん。
私が初めて彼の演奏に接したのは、2〜3年前のトッパンホールでのソプラノ歌手・嘉目真木子(よしめまきこ)さんのリサイタル。
そのときはまだnoteを始めてなかったのですが、今年の2月に同じ組み合わせで開かれたリサイタルに行った記事がこちら。
今日の公演の詳細を書き始めると、まとめられない気がします。
想像を遥かに上回る素晴らしさでした。
お二人とも、技術が優れているのは勿論なのですが、それに裏付けられた、繊細且つしなやかで心の内側から湧き上がってくるような圧倒的な表現力。
そして、どこまで演奏が盛り上がっても決して破綻することのない理性と感性。
磨きあげた技術をひけらかすのではなく、ただただ、音楽の芸術表現のためにその全てを捧げているのがわかります。
お互いに相手の音を聴いて会話するように演奏しているので、それぞれの演奏が生き物のように絡み合って、天空を目指して登っていくかのような高揚感があるのです。
毛利さんご自身も、アンコール時のMCで
「2人とも、普段はドイツで活動しているのですが、コロナがあって、お互いの予定が合わなくなったこともあり、こうして初めて日本でのリサイタルで北村さんと一緒に演奏することができて、やっと念願が叶いました。
北村さんのピアノは神秘的で、本番では、リハーサルとは違うインスピレーションを与えてくれました。」
と、この公演を如何にご自身が楽しみにしていたかがよくわかります。
お二人の演奏は、若さとは無関係に、芸術音楽の最高到達点にいるのではないか、とさえ感じました。
さて、その今日のプログラムは、
ベートーヴェン: ヴァイオリン・ソナタ第6番
シマノフスキ: 神話
〜休憩〜
R.シュトラウス: ヴァイオリン・ソナタ
どの曲も素晴らしかったのですが、個人的に1番盛り上がったのは、シマノフスキの神話です。
とにかく、筆舌に尽くし難い素晴らしさ。
シマノフスキの神話は、個人的に大好きなヴァイオリニスト、故・ヴァンダ・ウィウコミルスカさんのCDで散々聴いていましたが、この曲でここまでの感動を得ることができるなんて、今日の演奏を聴くまでは想像すらできませんでした。
それに、全体を通して、あんなに楽しそうにピアノを自由に弾いている北村さんは初めて観ました。
お二人の演奏の相性の良さには、疑いの余地が微塵もありません。
お忙しいこのお二人のリサイタル。
今度いつあるのか全くわかりませんが、私は絶対に見逃がすことはできません。
異例のサイン会
会場でお二人のソロCDが販売されていました。
購入者特典はサイン会でサインがもらえるとのこと。
毛利さんは、つい最近、初のリーダーアルバムをリリースしたばかりです。
これと、もう1枚、川崎室内管弦楽団のライヴ盤に、ヴィオラの田原綾子さんと一緒にゲスト参加したCDがあります。
私は2枚共すでに持っているし、北村朋幹さんの音源もサブスクでライブラリに入れているので、残念ながら、サイン会は不参加で、と思っていたのですが、終演後、方針が変わったようで、
ロビーでは、
「ご希望の方は皆様サイン会に参加できます」
と、係の方がアナウンスしています。
娘から、
「CD買わなくていいんだって」
と背中を押され、2人して列に並びました。
全体に30代から50代の方が多かったでしょうか。
性別に偏りなく、100人足らずの方が並んでいます。
今日はこんなにいい演奏が聴けて、おまけに
素晴らしい演奏家二人のサインまで目の前でもらえるなんて。
なんていい日なんでしょう♪
猛暑の中、2人で東京から横浜まで来た甲斐がありました。
暑すぎて、エアコンをガンガン効かせた車にしましたけどね🚙。
そして、順番がやってきて、お二人とは軽く会話もさせていただいて、もう大満足‼️
帰りに娘と話したのですが、娘は北村さんの音の粒立ちにとても感動していたようです。
スタインウェイをどんなに力強く弾いても、決して耳に痛い音にしない。
弱音でも粒が立っているのですが、北村さんは、とてつもなく速いパッセージでも特定の音は意図的に弱く弾いて表情を出しつつ、パッセージ全体を歌わせているのです。
私もこれまで色々な素晴らしいピアニストの演奏に触れてきましたが、これほど「とてつもなく凄い技」で聴く人を感動させる演奏を聴くことはなかなかありません。
…あれ。
まとまらないから、端的なことを書いて終わろうと思っていたのに、案の定、まとまりのない文章になってしまいました。
冷静になって書き換える余力がないので、まとまらないまま終わります(笑)。
次の毛利文香さん公演は…。
はい、完全にアイドルを追いかけているおじさんのようになっています😅。
9月に60キャパの小さなホールで開催される無伴奏のリサイタル。
娘の分も予約済みです。
今から楽しみです♪
あ、そうそう!
今日配られたチラシの中に、ブラジルのチェリスト、メネセスの公演のものがあってびっくり。
フォローし合っているクリエイターさんの記事で話題のチェリストだったし、1番だけのようですが(6番も最後に予定されてました!訂正します)、バッハの無伴奏もプログラムに入っているので、これはどうしても行きたい。
金欠に輪がかかってきました💦
それではまた!
ヘッダーの画像は、神奈川芸術協会主催、本公演のプログラムより使用させていただきました。
サインは、本日お二人に直筆でいただいたものです。