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チェロライフ 現在

2年3か月後

前回までは二度目のチェロライフのスタートの経緯の詳細を書きました。

レッスンがスタートして2年3か月、最初のときから先生の許可を得てレッスンを録音して、復習のために録音を聞きなおし、その内容やポイントが一目でわかるように毎回ノートをつけてきました。

題して「チェロノート」(そのまんま・笑)。

今季で引退した元サッカー日本代表、中村俊輔選手が子供のころからサッカーノートを書いていたのは有名ですが、私もそれにあやかりました。
(中村選手、お疲れさまでした!)

そのノートももうすぐ2冊目が終わりそうです。

振り返ると、2020年7月20日の最初のレッスンから、これまで54回のレッスンを受けました。

最初のころは、2年も経てばかなり弾けるようになっているだろうと漠然と想像していましたが、振り返ってみると、月日の経過とは比例せず、なだらかなカーブを描いてやっとここまで来た感じです。

今のレッスンの課題は、ウェルナーは第7ポジションの最初のパターン群と、ドッツァウアーはNo.28から戻ってNo.24、そして取り組んでいる曲は次がレッスン3回目となる、ゴルターマンのチェロ協奏曲5番です。

ずいぶんエチュードをこなしたように思われるかもしれませんが、実際は、最初のページからすべてを課題にするのでなく、その都度自分が基礎として身につけていない技術を得るためのエチュードを、その都度先生が選んで課題にしているので(詳細は前回に)、数えてみたら、手がけたのは、ウェルナーは50曲、ドッツァウアーは13曲でした。

まだまだです。。

月2回のレッスンですが、必ず二週間おきにあるわけではなく、先生のスケジュールの都合で、もう一週空いたり、逆に翌週またレッスンということもたまにあります。

前回と次の11月1回目のレッスンのインターバルは三週間あり、祝日もあるので、練習時間が多くとれます。

自分の次のレッスンの目標は、ドッツァウアー24番を一発でOKをもらうこと。
今までで1発で「いいですね」と言われたこと、1度?2度?
そんな程度です。
…頑張ります!

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エンドピン

最近、先輩クリエイターさんからとてもありがたい情報をもらって、以前から考えていたエンドピンの交換を果たしました。

教えてもらったエンドピンの製造メーカーAのサイトを見ると、試奏のための貸し出しOK。

もう1社、色んな種類のエンドピンを出している有名な製造メーカーBも貸し出しOK だと知っていましたので、同じ商品を置いてある店頭や店の試奏室で試すよりも、普段の練習やレッスンで使っている部屋で比べたほうがわかりやすい、と、双方のメーカーにお願いして、合計5種類のエンドピンを送ってもらい、試奏しました。

印象として、それぞれのメーカーの各エンドピンの特徴の説明には嘘いつわりはなく、あとはそれが自分の楽器との相性、それが自分が求める音色なのか、弾きやすさを実現してくれるのかなど、判断は自分の感覚に頼るしかありません。

工房の職人さん(奥様)にも聴いてもらおうかとも思いましたが、かなり大掛かりなチェロのリペアを頼まれて忙しそうでしたし、人様の意見を聞くと自分が迷ってしまうので。

念のため、1本ずつ「次は○○○○」としゃべってから録音して、その場で感想も話して録音します。

録音して再生するまでもなく、生音で脱落するものもあり、最後はA社1本、B社1本、そして元々のスチール(=買わない選択)の3本に絞られました。

B社のは音量が上がって音もなかなか良かったのですが、元々のスチールと比較して段違いに「おおっ」という驚きを伴うような変化ではありませんでした。値段も高めでしたし。

他方でA社の方は、素材の特徴から振動を床に響かせず、雑味のない楽器そのものの音がするので、驚くほど発音しやすいし、ピッチもとりやすい。

音質は、私の楽器ではA線が若干痩せたような気がするし、中低音域の「深み」も減った気がするけれど、逆に言えば、元々中域に偏ってこもりがちだったのがすっきりと取れ、上の方に広がったともいえる。

何より、これから私に残された生涯の練習時間を、楽器の弾きにくさで無駄に失うことがもったいない、という結論に達し、A社のエンドピンを購入することにしました。

念のため申し添えますが、私の楽器で、かつ現在の私の技術レベルにおいて比べ、私の考えで導いた結果であって、楽器の個体や弾く方の技術や嗜好によって、エンドピンの良し悪しは決まると思いますので、「A社がいいのか。それってどのメーカー?それほしい!」と安直に思わないでくださいね。

そんなわけで次のレッスンは新しいエンドピンで臨みますが、先生のご意見がちょっとだけ不安です(笑)。

ミッシャ・マイスキーのバッハ無伴奏

チケットぴあのクラシック専門サイト開設の早期入会キャンペーンに申し込んだら見事に無料チケットが当たったので、今日はミッシャ・マイスキーのサントリーホール公演の初日に行ってきました。

演奏曲は、J.S.バッハの無伴奏チェロ組曲第1番、第4番、第5番です。

ミッシャ・マイスキーは、CDも持っていますし(あれ?売っちゃったかな?)、「わが真実」という自伝も買って読みました。

言わずと知れた、ありあまるほどの歌心で型にはまらず、自由に演奏するタイプのチェリストで、アルゲリッチと調和したのも頷けます。

私は、カザルスがきっかけでチェロの音楽に嵌り、次にありとあらゆる録音を聴きまくったアイドルはジャクリーヌ・デュプレですので、明るくてキラキラしたチェロの演奏より、どちらかというとどこか哀しげで深いイメージの演奏をするチェリストが好みです。

マイスキーの無伴奏は、ちゃんとした録音を聴いたことがなかったのですが、ある部分、自由奔放に明るく歌い上げるタイプだろうと、勝手に想像していました。
マイスキーの生演奏を聴くのはこれが初めてです。

明るい1番4番と最後に暗い5番という組み合わせがよくて、この日の公演を選んだのですが、これは正解でした。

1番4番は想像したマイスキーのイメージ通り。でもロマンチック過ぎず、バッハを心底熟知したうえで、自分なりのバッハを心の底から表現しているのが伝わってきました。

圧巻だったのは5番です。
私はこの曲でこんなに心をわしづかみにされたことはなかったように思います。
それは生演奏だったから?
いや、バッハの無伴奏でこんなにダイナミックな演奏をするチェリストを見たことがないのだと思います。

バッハの無伴奏の解釈はチェリストの数だけあって、古楽器派の方もいれば、その影響を受けたコンテンポラリーな演奏をする方もいれば、かつての浪漫派的演奏をよしとする方もいらっしゃる。

どれも素晴らしいのですが、私はやっぱり音楽で心の底から感動したい。

今日も大感動させていただきました。

アンコールのことも書きたいのですが、明日(日を跨いで今日になってしまいました)、初めていらっしゃる方のためにここまでにしておきましょう。

ソル・ガベッタのエルガーチェロ協奏曲

ジャクリーヌ・デュプレの大ファンであることを書きました。
彼女の強烈な演奏。彼女にしか表現しえないあの激情。
もう唯一無二の存在です。
そういう天才ほど夭折される。
ジネット・ヌヴーしかりです。

エルガーのコンチェルトを演奏させて、デュプレほどの感動を得られるチェリストが出てくることはないのだろう、とずっと思っていました。

ところが一人、私にとって、デュプレを彷彿とさせる演奏をする人がいます。
ご存じの方も多いと思いますが、ソル・ガベッタです。

サイモン・ラトル指揮ベルリン・フィルを従えた同曲のライブ盤が出ているのですが、ラトル&ベルリンフィルの素晴らしさに負けず劣らず、この曲のツボを押さえつくしているチェロの素晴らしい演奏。

終わった後の聴衆の熱狂ぶり(Bravo!の連呼含む)で、どれだけ会場が興奮に包まれたのか、想像に難くありません。

ソル・ガベッタの演奏は、デュプレの粗削りな部分(それも彼女の魅力だと思っています)をそぎ落としたハイレベルでコンテンポラリーな演奏なのですが、よくある「うまいけど感動しないなあ」という演奏ではなく、この曲の本質を完全にとらえて聞き手の心をわしづかみにする点では、デュプレと同等かもしれません。

そのソル・ガベッタがBBC響とエルガーのコンチェルトを日本で演奏するのを知ったのは、時遅かりし、今日のサントリーホールの帰りでした。

前述の早期入会キャンペーンで優待されるコンサートを何気なく眺めていたら、びっくりするような会員限定の低価格で販売されているらしい。

早速購入サイトに遷移したところ、もう完売で、リセールが出ているだけでした。

11月は敬愛する内田光子様+ボストン響や、小林愛実さんのリサイタルを含む3本。
12月も日本の素晴らしい若手~中堅の演奏会3本。

サラリーマンの限られた小遣いで、無計画に心が求めるままにチケット買ってしまい、エンドピンも買って、弓の毛替えもして、値上がりしそうな松脂も多めに買って、もうすっかり赤字なので、ソル・ガベッタの生演奏は断念することにしました。

この記事をご覧になった方で、11/3(祝)にオーチャードホールに行かれた方は、ぜひ感想をお聞かせくださいませ。

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書くたびに長文になってきました。
でも、読みたい方だけ読んでくれればいいので、メールと違って気遣い無しでいいですね。
noteは。

ではまた次の記事で。







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