天鳴の刻05闇の叫び天風月乃

「何で、こんな目に……」

力無い呟きが零れる。ストッキングを破られてシーツを下ろされるままに前後共に塞がれた。前を雇い主へと捧げてるために乱暴な扱いを受けても、痛みが生じない。しかし、後ろが初めてだから単に痛いだけ…。不意に襲われて混乱してるのに気持ち良さと痛みが綯い交ぜと為り、冷静さを保てない。眠り転けたタイミングを狙われた。契約書を作るために訪れただけの館にて必要資料の多さから泊まり込みでの作業が続いてる。早く帰れば避けられてた事態。眠り続けてる鳴世と車椅子の鳴江を救うために鳴人が犠牲と為る非人道的な契約内容。弁護士として係わるべきでは無いのに法外な報酬へと負けた酬いでも受けてるのかと思われる仕打ちにて狂わされてる。唇を奪い、舌を入れて来たのが何方なのかわからなくても、有り得ない状況。人柄として暴挙へと出ると思えない鳴人。目覚めるはずが無い鳴世。信じられなくても、外に思い当たる人物なんて記憶へと存在しない。口の中を舐め回す舌を噛み切っても、逃げるべきなのに受け入れてしまってる肉体が云う事を利かない。淫らな反応を示して悦んでる自らが疑わしい。競うように擦られてる代物から先を争って放たれると逆らえない身体へと変えられてた。裏切ったように自ら望んで奉仕まで行ってしまう。自分の身体とは思えず、思考を手放して何もかも委ねる。

天風月乃、キャリア・ウーマン風である緑色の髪。雇い主へと隷属の身が上書きされる。クローンの体液へと理性を融かす作用が含まれてる事さえ知らない。1人ではこなせない仕事量を受けた事が不運の始まり。仮に持ち帰る事が出来たら逃れられたのかも…。女医に依る裏の企みを知っていれば受けなかったと思われる仕事。


自分と同じように招かれて滞在してる旅人が鳴風芽依莉と名乗る。退屈しのぎに付き合って欲しいと頼まれて館の探検を行う。案内された食堂、バス、トイレくらいしか知らない。鎖にて繋がれてる少女を見付けた事は偶然。部屋にて侍女から奉仕を受けて過ごす事が多く、廊下へと出た時点にて声を掛けられなければ本格的に歩き回らなかった。お蔭で有る程度の間取りを覚えられた。知らなくて良い事まで観てしまったために全体的にマイナス。

グリーン・ロイヤーE

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