天鳴の刻04夢の躍動奥辻鳩子

確か〝ハメ撮り〟って男の側がカメラを構えるはず…。ハンディ・カメラを持つ鳩子が全裸にて跨がってる。淋しい胸を眺めても、仕方ない。締め付けを味わう。最初だけ結合部を撮して破瓜の血を記録してたのに後は顔を捉えてる。何が愉しいのか、追い駆け回される日々。慣れたために呆れてるだけで何も言わなくても、巻き込まれる人々へと悪い。初めて同士の先輩、糸子からの夜這い、マダムへの義務、女医によるサンプル採取、ナースから押し倒されて危うく窒息させられそうに為ったシーンを撮られてしまった。時子との遣り取りだけが無い事が却って不思議。口調が変わらなくても、関係性が違ってしまった事を否めない。友人へと対する詫びの代わりなのか、仲間外れが嫌なのか、辛抱出来なくなったのか、何時の間にか、行う事と為ってた。営みを一方的に強いられる。

奥辻鳩子、常にヴィデオ撮影を行ってる股従姉妹。気配を消す事へと長けてるために神出鬼没。バスやトイレでも構わず、四六時中、傍らにて趣味へと没頭してる。表情へと現さないだけで内心にて嬉々としてるらしい。交友関係が増える頃まで注意を続けても、耳を貸さない。幼い頃より続いてるために糸子が気にしないし、法湖と時仔が受け入れた事から諦めた。秘め事まで撮るなんてやり過ぎと思ったところで溜め息しか出ない。屋敷では最早、野放し。そのお蔭なのか、結果的に危険が遠ざけられてる。


「ご機嫌よう。そして、さようなら」

鳴滝水以里と名乗る侵入者が裾を抓んで丁寧に挨拶して来る。見た目よりも名前が侍女の1人と何故か同じ事が気に為る。漢字表記が異なる事へと気が付かない。スカートとして役立つように見えない極端に短いエプロン・ドレスを纏うメイドが現れて銃火器を構える。ゴシック様式のデザインと懸け離れて露出が激しい。護衛2人が応戦する状況と化す。隙の無い服装にて固めてる侍女の先導にて逃げる。途中にて合流した客人と共に走り回される。

イエロウ・レコーダーA

応援がモチヴェイションへと繋がります。