12月16日木曜日
「熱は下がったみたいね」
眼を覚まし、瞼を開けたら顔が近くに見えて驚いた。額を押し当てて体温を測ってたにしては唇の方が迫ってるし、前髪を押し上げていない。前屈みに為ってた上半身が離れて行く間に胸元を窺える。見せ付けてるような絶妙の角度によって視線が自然と惹き寄せられてる。勝手に黒いミニ・スカートの内側へと入った左手が抜けた。無意識に行ってたらしく、何時の間に入り込んでたのかを知らない。指先に湿り気を帯びてるために何処まで潜り込んでたのはわかるとしても、ショーツの感触を有していない。胸元が大きく開いた赤いブラウスに白衣を重ねて羽織る養護教諭がパープル・ロングを掻き上げて意味深な眼差しを向けて来る。何時も微笑みを浮かべてるとしても、本心をひた隠しにしたまま一定の距離感が保たれてる。目隠しのカーテンを開けて離れても、眼を放せない。ベッドから起き上がると窓より夕日が射し込んでた保健室を後にし、言わせたまま帰る事にする。背中を向けてる相手へと一礼しても、意味がない。鞄を取りに教室へと立ち寄るとしても、問題点が色々と残されたままだった。昇降口まで降りて来たら、誰かを待ってるのか、行く手を遮られた。それで用事を有する相手がわかったとしても、唇にて塞がれるまで抱えてる内容を知る事なんて出来なかった。
朝、出掛ける時に挨拶を交わす程度では生地を介して柔らかさを感じ取る事くらいしか行う時間なんてない。夫が単身赴任期間中なので見るからに淋しげな佇まい。じっと見詰められる事によって疼いてる事が読み取れる。視線を逸らしてもじもじと腰を振られる方が好みであるし、もっと親しく為るのか、あからさまに誘って来ない限り、進展する事なんて起こらないのかも…。教室へと入り、席に着いたら、クラス委員を務める女子が話し掛けて来た。鞄をサイドへと引っ掛けてから隣の席を指し示して座るように促すと何故か跨がって来る。好みの女子との交遊を深めてたら、ある時から向き合って座るシチュエーションでは自ら邪魔と為る代物を取り除いてズボンから引っ張り出した対象との位置まで合わせて行き成り繋がって来るように為った。手を伸ばさなくても、欲求を向けなくても、当たり前と為ってるような一連の動き。わざわざ用事や話題を考えて話しを振る手間が省ける。レクリエーションに関する相談を受けてあるアイディアを伝える。あの計画を実行へと移すタイミングが訪れた。チャイムが鳴り、担任が現れるまで代わりばんこに雑談を繰り返す。淫らに塗り重ねられる分身が休める時間なんてない。授業中も含めて例外なんて殆ど観られない毎日。半ば日常と化した営み。不思議と倒れる事がなくなったのは有り難い。
6分割や9分割されたスナップ写真を正しく組み合わせて復元させると写されてる女性が姿を現してどんな指示にも従ってくれる。胸元を強調して露出を高めたり、半裸に為ってたりして熱く視線を送って来てる姿にて写ってるために行う行為が自ずと限られる。1人ではなく、複数人が納まってる事からして内容としても、偏ってる。スクリーンを見詰めてるために周りで何かが行われても気が付けない。何を観てるのか覚えていないし、館内にて起きてる内容なんて知らないまま…。キー・パーソンが妖艶な眼差しを有する養護教諭と思われても、まだどのように転ぶのかもわからない。何を行っても、相手に気が付かれず、反応も観られないのでは話しが広がらないと考えてたのに続きを観る事に為るとは思わなかった。男性視点の都合良い設定。フィクションではジャンルが確立されても、起こり得ない内容。相手のリアクションが観られなくては幾ら悪戯し放題でも、詰まらないと思われるのに理解出来ないポイント。