8月20日金曜日

姉さんの声掛けによって子供達が集まって来る。積み木などの玩具が出しっ放しに為ってるのだけれども、出掛ける事を優先させる。揃うまで時間を有したために余裕がなくなってた。出て来た扉とは別に戸口を見付ける。開けて誰か居ないかと確かめるべきだったのかも…。ちゃんと鍵を掛けるのかと見詰めてたらロックしたのは門の方だった。石段を降りて散らばってた子供達を呼び集めてると姉さんへと話し掛ける者が現れた。ライダー・スーツとフルフェイス・ヘルメットにて黒で固められてる事から顔が見えない。身体付きと話し声から男性と思われる。不意にバイクの集団が走り抜ける。待たせてる女性が巻き込まれたから寄り掛かってるバイクの元まで慌てて戻る男性なのだけれども、跨がって走り出す前に向かい合ったままの姿が掻き消えた。その場から離れるために背中を向けたのでどうなったのかわからないとしても、無事では済まないはず…。子供達と共に逃げるのか、自転車を使うのか、何処を通るのかによって展開が変わる。歩道を通れば駐車場へと行き着き、車道を走ればトンネルへと入る事に為る。車道を選ぶ場合、それなりのスピードが必要に為り、遅ければ自動車から追い立てられる事に為り、危なっかしい。気が付くまで時間を有したのだけれども、姉さんを脅してる者は何故か決まって不慮の事故へと遭ってる。皆に優しい姉さんの隠されてた闇の部分を垣間見たようで初めて怖ろしく感じられた。


眼を覚ましたら霧の中にて立ってた。現れた狐面の女性2人。扇子をそれぞれが手にしてるのだけれども、何も身に纏っておらず、顔以外を全く隠していない。誘われるままに後ろから付いて行くと霧が晴れた。ぼんやりしてた輪郭がはっきりしたのだけれども、驚きによってゆっくり眺める事が叶わなかった。いつの間に乗ってたのか、船の甲板に立ってた。息も絶え絶えの者が寄り掛かるようにして座り込んでるのを見付けた。駆け寄ったのだけれども、「旅に出ず、故郷で暮らせば良かった…」と言い残して息絶えた。誰かを庇って致命傷を受けたらしい事を聞いても、発した言葉の意味を理解する事が出来ないままだった。


繰り返されてるシーンと忘れてるカットが多くて何が起きてるのかを把握出来ていない。当事者ではなく、他人事なのが大きい。死者が多い『不滅のあなたへ…』は姿の獲得に必要だからってフシにとっては辛過ぎると思われる。犠牲者が敵ではなく、味方なのでは尚の事…。その甘さが犠牲を増やす。わかっていても、行えない気持ちがわかるために辛さも伝わって来る。何れは避けられなくなると考えられる。

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呉羽葉月
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