10月4日(火)

休暇明けの帰り道、街を見下ろせる高台の公園にて敵軍の将兵を見掛ける。お互いに武装していないし、非武装エリアである事も相俟って戦う意思を持ち合わせていない。雑談の後に食料品を少しばかり分けてから別れる。“敵へ塩を送る”行動へと関して副官から「宜しいので?」なんて眉毛を上げられた。情報では先方も孤児の面倒を看てるらしいし、顔を観た印象や話し振りから私腹を肥やしたり、軍へと報告したりするとは思えず、差し支えが起こるように考えられない。人を視る眼が無いとしても、少なくとも、大事へと為らないはず…。単なる勘としても、外れるような戦況ではない。基地まで戻って来ると明日が早いからって寝かされた。枕の下へと子供達の集合写真を忍ばせると作戦を共に行う仲間達と床を並べる。布団にて雑魚寝とは訓練生時代以来である。夜半にてトイレへと向かう。便座へとカヴァーが付けられてる事を腰掛けてから気が付いた。シャワー・トイレへと変えられてからは珍しい。ヒーターの電気が節約されてると考えても、懐かしさの方が上回る。灯りが少ない淋しげな夜景を見下ろしてから床へと戻る。目覚めると誰の姿も見当たらない。起こされずに1人だけ残されたと云う事は事態が最悪の局面を迎えたらしい。残ってる全勢力を投入しても、勝てるような戦況では無く、次世代を生き残させるプランが取られた様子。眼へと付くままに部屋の片付けや書類整理を行い、長閑な時間を過ごす。残す物、孤児院へと持って行く物、捨てる物へと分ける。冷却剤を冷凍庫へと入れて懸賞や私的な手紙を認めてると孤児院の管理を任せてる執事が呼びに現れた。羊の着ぐるみ姿なのはご愛嬌。


野薔薇の騎士と云う異名を持つ赤毛の男勝りな女性が部下をすべて失うなんてどれだけの強敵が待ち構えてるダンジョンなのか…。ローズ・ウィップを華麗に打ち込む姿が女王様を思わせる。黙って居れば美形にて通る残念美女。戻ると云う安全地帯(セイフ・エリア)まで同行を申し出たら断られてしまった。プライドを傷付けてしまったのかと思いながらも心配そうな眼差しにて見送り、仲間から揶揄われてしまう。気を引き締めて奥へと向かう。


敵将が『ダイの大冒険』にて石田彰の演じるキャラへと似てる。孤児院へと関する部分が『本好き』からの影響としても、戦争してる世界観が何処から来たのか、わからない。傍仕え、文官、護衛騎士がそれぞれ別な主へと仕えてる内容を忘れてる。執事の見た目がスマフォのコンシェルジュから来てる。写実的ではグロく感じられて願い下げ。髪の色が違っても、アンゲリカのイメージへと近い野薔薇の騎士。

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呉羽葉月
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