紅21常闇夢依架(むいか)
「どうやら、上手く事が進んだようだな」
「はい。有り難う御座います。お蔭様で助かりました」
何時も通り、ベッドにて目覚めて支度を軽く調えてから廊下へと出ると珍しく話し声が聞こえて来た。
杏紅と黒衣の前後へと白十字を入れてる者が話してる。
沸渦(ふつか)の主張通りに誘導を受けてたらしい事が読み取れた。
遥香(はるか)と此方(こなた)が捕らわれてるから助けて欲しいと食堂にて皆が集まった時に頼まれる。
姉妹として頼まれなくても、向かいたいのに沸渦1人が頑なに反対する。
これ以上、“手のひらの上にて転がされたくない”気持ちがわかっても、見棄てられるはずも無い。
顔をお互いに見合わせるだけで何も述べない希望(のぞみ)と朔也の2人。
向こうから攻め込んで来たために戦闘を避けられない。
半ばほっと無い胸を撫で下ろしてからリング・レイピアを構える。
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