♪ ドライジーネ
ドライジーネ / 作詞・作曲 dengen
スカートを巻き込まないか ちょっと気にして ゆっくり両手で速度を落とす
ライトが消えた 空を見上げた
秒速300mの点滅の正体 今のところ地球人だと思えている
1903年の冬 12秒間のフライト
初の有人飛行の感悦が 誰かの今日を飛ばしている
ドライジーネ あなたの発明 両足で蹴って進む路側帯
大きくなる足の動きと スカートを益々気にする私
文字を飛ばす指に疲れ その期限に思いを馳せる 素早く片手で 信号を送る
スイッチが入った そして消えた
トンとツーのこのリズム 今じゃ「アイ」の2文字も分からない
この世からの出立 見送れなかったあの人
彼のただ純粋な悲嘆が 電波に乗って荒れ狂う
クレイジーネ 数々の発明 片足で踏み込んで進む雨の道
どこへでも行ける体と 方向すら定まらない僕
もういいやと投げた匙が 2mうしろのコップの中へ
弾けた音が突き動かす何かに今日も期待してしまうのだろう
ドライジーネ あなたの発明に 跨って蹴って進んでいく
これぐらいの速度で駆けてみるのも悪くないと思いながら
急ぐ帰り道 足をペダルにかける
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About
“ドライジーネ”って聞いたことありますか。
簡単に言えば、およそ200年前にドイツで発明された、自転車の起源となる乗り物です。発明された頃にはまだペダルはなく、足で蹴って進んでいたそうです。
色んな人があらゆるきっかけから発明したものが、
形も目的も変わりつつ、或いは別の発明や発見を呼び起こしつつ、
現代に生きる私たちに、どんな日々を、今を、繋いでいるか。
スカートで自転車に乗っていたある日、ふとそんなことを考え、できた曲です。
想像に委ねる部分は大きいですが、
歌詞に出でくる発明品や過去と今を想像しながら読んでみてもらえると、
嬉しいです。