ネグレクトをうけた子ども

幼稚園から小学校くらいの時に両親がよく喧嘩していた。そのうち父が帰ってこなくなった。別居だった。それから母が夜勤のパートに出始めた。


中学に上がり、学校から帰ると母が日中から夜勤まで出掛けることが多くなった。晩ご飯に用意された3,000円。それで何か作って食べて。ということが増えた。

カレーやハンバーグの日が続いてたと思う。たまにカレーとシチューが作られていたが『家族みんなでご飯を食べる』ことがほとんどなくなった。

みんなバラバラに帰宅して、バラバラにご飯を食べて、朝ご飯も適当に食べ、それぞれの学校へ行く。そんな毎日だった。


厄介だったのは帰宅時に家の鍵がなかったことだ。

学校から重い鞄を抱えて帰ってきて、宿題もある。喉も渇いた。そんな時ほど鍵が開いていない。トイレを我慢して帰ってきた時は絶望的だった。

ちょうどその頃にマンションのエントランスにトイレが作られたのが良かった。管理人さんにトイレの鍵を開けてもらい、事無きを得た。


高校に入学し、やっとバイト出来る年になった。早く自分でお金を稼いで、携帯や好きなものを買いたかった。たくさんの求人広告を見て、面接を受けた。

でも、コミュ障な私にはアルバイトが受かることがなかった。

結局姉のコネでスーパーのレジで働けるようになった。そこには同じ歳の子が数人いた。その内の1人の男の子と付き合うことになる。思えばここからが私の泥沼恋愛の始まりだった。


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