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麻雀初心者講座⑦ ~速度の重要性~

 ①~⑥の記事では、和了の重要性とそのために鳴きが必要不可欠である、という話をした。ここから、鳴き麻雀の講座に移ろうと思う。

 が、その前に速度の重要性について知っておく必要がある。

 「速さ」ではなく「速度」と言うからには「向き(ベクトル)」と「絶対値(いわゆる速さ)」がある。ここでは、向きを自手の聴牌とする。つまり、速度は「聴牌までの速さ」とも言い換えられる。

 以下、単に速度と言うときは、聴牌までの速さを指しているものとする。

 また、ここでいう速度は「相対速度」であるとする。「絶対速度(巡目)」ではないので注意。極端な話、自分が3巡目で一向聴の場合でも、他家3人が立直していれば、自手の速度は遅いという評価になる。

 麻雀のルール上、1局につき1人しか和了できない。(ダブロンは知らん)

 そのため、麻雀において速度は非常に重要であり、優先されるものである。この講座で何度も言うように、麻雀の目的=勝利=和了であることを決して忘れてはならない。1000点の和了は勝利に近づくが、満貫の一向聴は勝敗を左右しない。

 では、速度を意識した上で、下の画像を見てみよう。

4mで降りるsuphx (2)

 前の記事で扱ったSuphxの牌姿だ。

4mで降りる2

 ここから打4mだ。ほぼ降りている。

 私は以前、「捨て牌1段目でメンツが0。この手は和了できないから降りるべきだ」と言った。ただ、この言い方は少し不適切だ。断ラスがここから降りていたら勝てるわけがない。流石に自手だけを見ればまだ降りる手牌ではない。ここから8m,赤5p,4sツモなどとなれば十分戦えるからだ。

 そこで、先ほどの「速度」を用いる。

 私がこの手は和了できないと言ったのは「この手は速度が遅すぎるからだ」。自分の手だけを見ればまだ和了できそうだが(絶対速度)、既にドラを切っている親、白ポンから3pや4mを切っている下家、2副露している対面を見て欲しい。

 それらと比較して、この手は、間に合っているのだろうか?麻雀は、1人しか和了できないのだ。

 残念ながら、間に合っていない。従って、降りるべきだ。

 和了出来ない→降りる。ものすごくシンプルなロジックだとは思わないか?

 そして何より、この手が和了出来ない(この手は速度がない)と実践で気づくかどうかは、その人の和了の感覚によるものである。

 和了の感覚を養うにはどうすればよいか。もうお分かりだろう。鳴くことだ。

 と、いうわけで。次回からは実践的な鳴きについて学んでいこう。

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