麻雀初心者講座② ~立直を目指すな~

 驚きのタイトルだろう。

 恐らく「初心者はとにかく立直を目指せ」という教えが大半だろうから。だが、私は、初心者は「立直を目指すな」と言いたい。勘違いしないで欲しいのは、決して立直が弱いと言っているわけではない、ということだ。

 考えて欲しい。麻雀のルールの中で一番重要なルールは何だろう。「役がないと和了できない」「9sを誤ツモしてはいけない」など色々なルールが存在する。が、答えはシンプルである。

 「ゲーム終了時に得点(点棒)を最も持っているプレイヤーが勝者」。

 これだけだ。これより重要なルールは存在しない。なぜなら麻雀(に限らず多くのボードゲーム)には勝利条件が必要であり、全てのプレイヤーは勝利を目指して戦うからだ。

 当たり前のように思えるだろうが、とても重要なことである。

 「ゲーム終了時に得点(点棒)を最も持っているプレイヤーが勝者」。これは目的であり、それ以外のルールは目的を達成するための手段である。韻を踏むためにラップをするんじゃねぇ、言いたいことをラップして踏むんだよ。

 目的と手段を履き違えているようでは、絶対に勝てない。

 では、麻雀で勝つために必要なこと(目的のための手段)において最も重要なことは何だろう。シンプルだ。和了することだ。これは当たり前すぎるので補足説明はしない。

 では、和了するために必要なことは何だろう。これもシンプルだ。聴牌(役あり)することだ。

 ここで、勝利→和了→役あり聴牌というロジックツリーが出来上がった。

 そして役は「三色」「一通」「タンヤオ」「三元牌」「自風、場風」「立直」などと様々ある。役によって得点に差はあれど、役は何でも良い。和了できない役は存在しないのだから。そして、立直というのは役の一つにすぎない。そう立直は役の一つにすぎないのだ。すなわち立直は役の一つにすぎない、ということだ。

 講師はよく、「初心者はとにかく立直を目指そう」と教えるが、私から言わせれば、「初心者はとにかくタンヤオを目指そう」「初心者はとにかく三色を目指そう」「初心者はとにかく国士無双を目指そう」と言っていることは同じに感じる。ナンセンスだ。

 初心者が目指すべきは立直ではなく和了だ。「初心者はとにかく和了を目指そう

 では講師はなぜ、「初心者は立直を目指そう」と教えだがるのか。理由は二つあると考えられる。①昔はネット麻雀が無かったから②立直以外の役を説明するのが面倒臭いから。

 ①について。昔はリアル麻雀しか無かったため「鳴き」の難易度が高かった。ネット麻雀は鳴ける牌が来ると鳴きますか?と聞いてくるので、気軽に鳴きやすい。初心者がリアル麻雀で鳴くのは難しい。実質、初心者が和了する手段は立直しかない。だから、昔は「立直を目指せ」と教えた方が良かったのだ。そして、その教えを元に強くなった今の麻雀強者が自分の過去を照らし合わせて「立直を目指せ」と教えているのではないだろうか。

 ②は説明するのが面倒臭いので、説明しない。

 

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