麻雀初心者講座⑥ ~たくさん鳴くと立直が打てるようになる~

 最後に③について述べる。

それぞれ①和了を目指さなくなる②門前は難しい③立直を目指さない方が結果的に立直手順が上手くなる、と私は考えているからだ。

 立直手順がうまくなる、とはどういうことだろうか。

 これはシンプルに言い換えると「立直が打てるようになる」ということだ。(最初からこう言えば良かった。分かりにくくてすまん)

 強い人はとにかく立直を打つ。そしてバンバン和了る。だから、私たちも立直は強いものだと思い込む。そして、立直を目指して手組をする。

 違う、そうじゃない。

 立直を目指しているから強いのではなく、彼らは強いから立直が打てるのだ。

 立直が打てるようになるには、「これは立直が打てる手牌だ」と常に正しく認識できることだと私は考える。

 そのために、まずは全部鳴くことを私は推奨する。

 門前で手を進めると、手順の中で「鳴く鳴かない」の選択肢が生じる。当たり前だが、立直を打つためには「鳴かない」選択肢を選び続ける必要がある。

 何度も言うように、立直を打つことが麻雀の目的ではない。従って、鳴くべき牌は当然鳴かないといけないはずだ。「鳴く鳴かない」の選択を正しく行った上で「鳴かない」を選び続けて、その先に立直があるのが理想だろう。

 では、正しい選択肢を選ぶためには何が必要か。私は、その牌を鳴いた場合の世界線と鳴かなかった場合の世界線を、瞬時に思い描くことだと考える。「鳴かない」というのは「鳴く」の否定(not)である。つまり「鳴かない」をするためには「鳴く」という経験が必要である。

 例えば、あなたはサッカー部の部員だとしよう。部活動の中で「今日はパスの練習をしようかな、それとも他の練習をしようかな~。」と、考えることもあるだろう。でも、「今日はハンマーを投げる練習をしようかな、それとも他の練習をしようかな~。」とは、考えない。理由は単純で、サッカー部員はハンマーを投げる練習をしないからだ。行ったことのない行為について「しようかな、止めておこうかな」という思考には至らないということだ。

 話を戻す。つまり「鳴かない」という選択肢を選べるようになるためには、「鳴く」という選択肢を選んだことがないといけない。鳴くという経験が無いのに鳴ける牌をスルーするのは、鳴かなかったのではなく「鳴けなかった」だけだ。

 とりあえず、まずは何でも鳴いてみて、「これは鳴かない方が良いな」と感じたら次からは鳴かなければいい。そして、鳴きの感度が上がるほど「鳴かないの感度」も上がる。すると次第に立直が打てるようになるはずだ。

 

 

 

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