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麻雀初心者講座⑨ 〜1000点の鳴きをさぼるな〜

 前回に引き続き、役牌講座だ。

 前回はあまり難しくなかったが、今回のは少し中身のある内容になっているはずだ。そして、麻雀の勝利に直結する内容でもある。

 早速、始めよう。

 なんですか、これは?

 今回はSuphx様ではなく、ダイアグラム麻雀様の牌譜を無断で使用します。初心者には少し難しい部分もありますが、鳴き麻雀を学ぶなら非常におすすめのnoteです。課金が必要な記事もありますが、基本的には無料で読めます。中身に関しては文句無しなので、課金の価値は大いにあるでしょう。私は課金してませんが。

 では、気を取り直して。

 ダイアグラム麻雀目線。下家はSuphx。

 下の牌姿を見よう。

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 東南戦。東4局で自分だけ沈んでる。打点が欲しい。この手はいい。立直白や678や789などの3色が見え、満貫が狙える。満貫なら着順も上がる。

 このように、配牌時に自分がすべきこと(得点状況)や目的を明確にすることは物凄く大事だ。例えばこの配牌から、漠然とリーチを目指す(私が最も良くないと思っている)人と、678,789の三色を意識しながら手組みをする人では、長期の成績に天と地ほどの差がある。(三色で仕上げることが良いのではなく、三色も見れることが重要)

 そして、鳴き麻雀は配牌時に考えることが非常に多い。何を鳴いて何の役を目指すかを、配牌時から意識しないと鳴けないからだ。鳴き麻雀を極めることは、配牌時の思考上達に繋がる。だから、鳴けば強くなる。

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 第一ツモが中。立直の雀頭ができる。良いツモだ。大三元なども見える。立直に不要な北から切る。

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 手が進んで急所の8pを引く。打5m。

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 ツモ切りを繰り返し、上家から8sが。鳴くと白のみの聴牌。1000点だ。この得点状況で立直まで見えるこの手牌。「なんでも鳴け」という私でもこれは流石に。。



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 鉄チーだ。周りの河が少し早そうなのもあるが、それを差し置いてもこれはチーした方がいい。この状況でも、役あり聴牌を取るという行為が、他の要素で覆えされることは無い。

 スルーと鳴きで和了率に差がありすぎるからだ。麻雀での考え方は確立ではなく期待値だ。和了率を大きく下げて打点を上げる行為は期待値換算すると損をする場合が多い。

 このチーを躊躇する気持ちは分かる。確かに立直出来そうな手格好、速度も遅く無い(速度については私の過去記事を見て欲しい)。

 しかし、「立直出来そう」というのは不確定要素である。一向聴→聴牌への有効牌を引き、さらに立直宣言後に和了牌を引くというあまりにも都合の良すぎる現象が起こらない限り、ここでのスルーが正解になるパターンがない。

 上記の「あまりにも自分勝手で不確定な要素」は考慮するのに、この後親リーが飛んでくる可能性、対面が既に聴牌している可能性を考慮しないのはナンセンスだ。(どちらも可能性としては低いが、ここから自分が立直して和了するのもそれくらい可能性の低い話だよね、ってこと)

 この8sをチーすることで、聴牌する。これは確定情報だ。鳴き麻雀は、徹底的なリアリズムなのだ。確定情報は、河、得点状況など見えるところにたくさん転がっている。目をこらして周りを見渡そう。立直麻雀は自分の手牌しか見ないから、こういう大事な要素を見逃す。

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 あっさりツモって白のみ400-700。素晴らしい。

 主に中級者に多いのだが、このような着順に影響しない和了を極端に避ける傾向がある。

 これは本当にやめた方がいい。

 東場は得点状況をあまり意識せず、手牌に最適な和了を求めるべきだ。最適な和了、即ち期待値に沿って打つことを推奨する。

 ちなみに、例えば南3局でこの状況なら鉄スルーだ。麻雀の目的=点棒をより多く持つ、から遠ざかる聴牌だからだ。

 勝つ為には和了が必須だが、和了すれば勝つとは限らない。簡単な論理(数学)だ。わからない人は必要条件と十分条件を勉強しよう。

 因みにこの聴牌、他家から出る白は鉄カンだ。ノーリスクで打点が上がる。

 少し長くなった。要点を纏めると「役は鳴け」「チー聴は取ろう」、ということだ。

 

 この局には続きがある。

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 同じ半荘の南3局。先ほど以降、和了は無かったものの、聴牌料の収入によって点棒を微回復。そして得点状況は。。超接戦だ。こうなると、先程の白のみ和了の価値が分かるだろう。だから、着順に直接は影響しない和了も非常に大切なのだ。

 そして、この配牌。めちゃいい。どのように手を進めようか。考えて欲しい。

 トップ取り麻雀でないのなら、この手は鳴き手だ。鳴ける牌が来ないまま、役なし聴牌になればもちろん立直(和了に必要な役がそれしか無いから)だ。

 私なら巡目問わず、25pチー、白ポンは絶対する。5m、赤5mは巡目次第でチーといった感じだ。(一応言うと、5mはドラ。)ドラだから鳴くのではなく、現状白ドラ2000点の手が、ドラ1枚増えることで3900点になり、着順が2つ上がるからだ。

 このように、配牌時にあれこれ考えるクセをつけることが大切なのである。


 ちなみに、この手は立直を目指すのが本筋だが、おすすめしない。下手なんだから鳴け、と。俺は鳴く。下手だから。

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