麻雀初心者講座⑤ 〜門前は難しい〜
次は②について述べたい。
それぞれ①和了を目指さなくなる②門前は難しい③立直を目指さない方が結果的に立直手順が上手くなる、と私は考えているからだ。
そのまんま、門前は難しい。
というか、門前の手組みが出来てバンバン立直を打って上がっている人は、最早初心者では無い。
何度も言うが、立直は一つの役でしか無くて、和了の手段の一つでしかないのである。初心者が最初に身に付ける技術は「立直の技術」ではない。「和了の技術」だ。
だから門前は捨てろ。その代わり和了に向かって全部鳴け。鳴かないという行為は、和了から遠ざかる=勝利から遠ざかる行為である。
以下で、門前の難しさを説明する。
突然だが、何切る問題だ。
東2局ながら、断ラス。とにかく打点が欲しい。当然立直を目指して、字牌端牌をバシバシ切っていたら、7mを引いてドラの8mが使える両面ターツが出来た。素晴らしいツモだ。
ブクブクに構える南切り、タンヤオを見る9pトイツ落とし、2p切り両面固定。。。さぁ何を切ろう。
ちゃんと考えてから、答え見ろよ。
ほんとにそれでいいんだな??
4m切りだ。
天鳳9段R2100超えの最強麻雀AI、Suphxの選択は4m切り。ほぼ降りている。トイツをほぐすにしても2p,9pを切れば良い。自身は断ラス。なぜ、最高のツモ7mで降りたのだろう。
答えはめちゃめちゃシンプルだ。この手は和了れないからだ。
捨て牌2段目に突入して、メンツが1つも無い。役もつかなさそう。こんな手を真っ直ぐ立直に向かって進めるということは、ここから危険牌をバシバシ切ると言うことだ。捨て牌が濃い3着(ライバル)の下家、2副露の対面、ドラを切っている親。誰にロンと言われてもおかしくない。そんな状況で上がれない手格好から危険牌をバシバシ切る、愚の骨頂である。
もう一度言う。この手は和了れない。ラスだろうが何だろうが、和了できない手は降りるしかないのだ。
降りるとなると、先ほど下家が切った4mを合わせ打つのがベターだろう。南は後の安牌(特に親リー)になるし。
捨て牌が濃く、3着(ライバル)の下家、2副露の対面、ドラを切っている親。誰にロンと言われてもおかしくない。そんな状況で上がれない手格好から危険牌をバシバシ切る、愚の骨頂である。
ちなみに、この部分はそんなに気にしなくてもいい。重要なのは自身の手は和了れないと認識できることだ。
和了の感覚が染みついていれば、「この手は和了出来ない→降りる」の思考プロセスが理解出来るはずだ。一方で、思考停止で立直手順を踏み続ける麻雀をしている初心者(それが正しいと講師に言われてきたが故に)は、この状況から危険牌をバシバシ切る。その先にあるのは、立直でも何でも無い。放銃だ。
門前麻雀で結果を出す強者は、ここで正しく降りることが出来るから強者なのである。反対に、ここで降りるという選択肢が浮かばない人が立直麻雀をしても痛い目を見るだけである。(しかも、ここから手を進めることがどれほど罪なことか気づかないまま)
門前麻雀の難しさが分かっただろうか。
ちなみに4m→4mの後に、対面の6pに合わせ6p切り。南はやはり切らない。隙が無い。
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