notedeknow

一介の法律系サラリーマンです。 法曹です(72期 諸般の事情で未登録)。 日々の学び、気づきなど備忘録としてメモしてます。 非法学部卒→バックパッカー→サラリーマン→37歳にして一念発起で司法試験を目指す→予備試験落ちてLS2年→司法試験は一発→修習→勤務先に復帰

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最近の記事

景品表示法における表示主体(小売店)

問題となる状況景品表示法(不動景品類及び不当表示防止法 以下「景表法」といいます。)では、「事業者」が不当な表示を行うことを禁止しています(景表法第5条)。 小売店が自ら製造した製品・商品を消費者に販売する場合には、当該小売店が景表法上の表示主体に当たることは当然です。 もっとも、実際の商流では製造業者、卸売業者などが介在しており、不当表示を直接的に製品・商品に付したの製造業者や卸売業者という場合も少なくないと思われます。 例えば、本当はルーマニア製の衣料品なのに、卸売業者が

    • 継続的取引契約の解消

      継続的な取引に関する契約(継続的取引契約)においては、契約期間と併せて中途解約条項が定められることが一般的です。そして、中途解約条項で定められた要件を満たしていれば、中途解約権を留保された当事者はその中途解約権を行使して契約を終了させることができるのが原則です。 あるいは、契約で定められた期間の満了時に、一方の当事者が契約の更新を希望したとしても、他方の当事者が更新を拒絶したときは、契約は期間満了により終了するのが原則です。 ところが、裁判例では、形式的には(契約上は)要件を

      • プロトタイピングなるものをしてみた件について

        事業会社(小売業)の法務担当として仕事をしている私ですが、8月から約3か月間ほど、プロトタイピングなるものに取り組んできました。この度、最終成果物を発表してその取り組みが一段落したので、自分自身の備忘の意味も含めて記事を書きます。 プロトタイピングとはプロトタイピングとは、業務課題を発見し、デジタルを活用した解決策を実践・提案できる課題解決型デジタル人材を育成する取り組みです。 自社・自部署の業務課題を自ら見つけだすことができ、そこから自ら手を動かして具体的な解決策の1つ(

        • 先例集の発表資料を作るのが大変です

          もはや技術っていうよりもっぱら発表会の資料作成。実にわが社らしい。

          法務部門の先例集を作成する10/17

          法務部門の先例集の作成に向けた取り組み 身内の発表に向けた先週時点での暫定版↓

          法務部門の先例集を作成する10/17

          法務部門の先例集の検討

          職場の法務部門における仕事の属人化・タコツボ化を解消することを目指して、先例集の作成を試みています。 現状では、先例集の中身が少し曖昧模糊としていて、進むべき方向がやや拡散している気がしています。 そこで、今回は記録すべき情報についての具体的な検討を進めてみました。 まずはChat-GPTにきいてみる属人化の解消方法を、先例種に限定せず聞いてみる 質問 事業会社の法務部門における仕事の属人化の解消方法は 回答 事業会社の法務部門における仕事の属人化を解消する方法は、以下

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          不正競争防止法の形態模倣について

          事案と問題点Ⅹ社はY社が製造販売するショルダーバッグ(商品A)に着想を得て、類似した商品(商品B)の製造販売を計画している。商品Aに係る意匠権登録はされていない。この場合の法的な問題点は? 回答等デザイン等の外観の模倣が問題になりうるため、不正競争防止法(以下「法」という。)の形態模倣該当性(法2条1項3号)が問題になりうる。 形態模倣に当たる場合、Y社は以下の請求をすることができる。 ①商品Bの販売差止請求 ②損害賠償請求 形態模倣の要件「商品の形態」(法2条4項)であ

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          デジタルツールを使った業務改善をもう少し具体的に考えてみた

          ■この記事を書いている人 事業会社(小売業)の法務担当です。 昔は事業部門の担当者として法務にいろいろと相談をする立場でしたが、今は逆に相談を受ける立場になっています。 自分自身や所属部門の仕事の進め方を改革することによって、働きやすい職場の実現や会社の収益向上に貢献したいと思っています。 その改革の手段として、デジタルという切り口で取り組もうとしています。 前回の記事では、抽象的に「こんなことできたらいいな」「こんなのあったらいいな」を仕事以外の趣味も含めてフワフワと考え

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          登山靴の選択肢が多すぎる件について

          問題点自分が初めて登山靴を買った頃(20世紀末ごろ)に比べると、登山靴の種類が増えている。 メーカーも増えている気が・・・。 正直、初心者や中級者は、どれを買ったらいいのかよく分からない。 結論種類 ・冬靴 ・ライトアルパインブーツ ・アプローチシューズ(岩稜帯に対応できるもの) この3つでOK。 軽快さを求めないならアプローチシューズはなくても可だが、無雪期の日帰りなら軽い靴が良い。 メーカー 大昔からある老舗メーカー(スカルパ、スポルティバ、ローバー、ザンバラン・

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          「デジタルでこんなの作ることができたらいいな」を考えてみた

          この記事を書いている人事業会社(小売業)の法務担当です。 法曹資格を保有していますが、諸般の事情で弁護士登録はしていません。 昔は事業部門の担当者として法務にいろいろと相談をする立場でしたが、今は逆に相談を受ける立場になっています。 自分自身や所属部門の仕事の進め方を改革することによって、働きやすい職場の実現や会社の収益向上に貢献したいと思っています。 その改革の手段として、デジタルという切り口で取り組もうとしています。 とはいえ、今回は、仕事の改革ということには必ずしもこ

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          キハ40 キハ41 キハ47 キハ48 違いが分からない問題について

          結論キハ40 両運転台 扉片開き キハ41 両運転台 扉両開き キハ47 片運転台 扉両開き キハ48 片運転台 扉片開き 考察等基本形 基本形はキハ40とキハ47 キハ40・・単行運転可能で路線末端輸送、つまりローカル線に向く キハ47・・単行運転不可だが扉両開きで地方都市の郊外線向き 派生バージョン キハ40の派生バージョンとしてキハ48(両運転台→片運転台) キハ47の派生バージョンとしてキハ41(片運転台→両運転台)

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          ウチの法務の取説 その2

          ■この記事を書いている人 事業会社(小売業)の法務担当です。 法曹資格を保有していますが、諸般の事情で弁護士登録はしていません。 昔は事業部門の担当者として法務にいろいろと相談をする立場でしたが、今は逆に相談を受ける立場になっています。 自分自身や所属部門の仕事の進め方を改革することによって、働きやすい職場の実現や会社の収益向上に貢献したいと思っています。 その改革の手段として、デジタルという切り口で取り組もうとしています 1 総論前回の記事で、私自身や私の所属する法務部門

          ウチの法務の取説 その2

          代理人弁護士名義による調停手続外の示談

          設例金銭支払請求してきた相手方と調停中だが、調停外の示談書締結の方法で解決する見込みである。相手方は依頼者の数が多く連絡調整にも手間を要するため「甲、乙、丙・・・代理人弁護士〇〇〇〇」との名義で示談書を締結したいとの意向をもっている。この方法の肯否は? 結論純粋に法的視点でいえばリスクがない訳ではないが、差し支えない。 理由等リスク 示談書の締結権限ないし代理権を有することの確認ができないため、無権代理のリスクがある。 和解など訴訟を終了させる訴訟行為については特別授権

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          留型(とめがた)とPB(プライベートブランド)

          共通点特定の小売店でのみ販売するために、小売店とメーカーが仕様等を合意して製造される。 相違点ブランド表示が異なる 留型:メーカーのブランドを表示する。 PB:小売店のブランドを表示する。 個人的な感想(一消費者としての目線も加味して)PBの理想と現実 PBは、メーカーよりも消費者に近い小売店が、消費者の嗜好・志向を踏まえて主導的に仕様を決めるもので、既存のNBにはない価値をつけることに本来的な意味がある。 既存のNBにはない価値をつけるとは、例えば品質を上げる方向での

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          プログラムの二次的著作物

          事例ユーザーが既に保有するシステム(本件システム)の保守管理に関する契約において、派生的に開発を含む取引をし、ベンダーが本件システムを構成する既存のプログラム・コード等を利用して新たにシステム(以下「本件新規部分」)を開発した。本件新規部分に関する権利関係はどうなるか(本件新規部分の著作物性は前提とする。)。 条文の整理二次的著作物 定義 著作権法(以下「法」という。)2Ⅰ⑪ 例 漫画の映像化(原著作物:漫画) アレンジした曲(原著作物:原曲) 二次的著作物に関する原

          プログラムの二次的著作物

          ウチの法務の取説

          ■この記事を書いている人 事業会社(小売業)の法務担当です。 法曹資格を保有していますが、諸般の事情で弁護士登録はしていません。 昔は事業部門の担当者として法務にいろいろと相談をする立場でしたが、今は逆に相談を受ける立場になっています。 自分自身や所属部門の仕事の進め方を改革することによって、働きやすい職場の実現や会社の収益向上に貢献したいと思っています。 その改革の手段として、デジタルという切り口で取り組もうとしています。 1.私の仕事について⑴経歴 小売業の事業会社で

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