朝露の詩

 信じられないことだろうが、僕はしかと見た。
 それは裸の女。ならず者たちに立ち囲まれていた。レイプされようとしていた。それは酷いことだと思った。

 風立ちぬ。
 女は私の元にいる。朝露に濡れた芝生の上で眠っている。
 女はレイプされなかった。今はただ静かに眠っていたいと、このようにしている。

 花弁はなびらが散った。
 女の指が、頬をかすめた。女の吐息が、耳をよぎった。

 朝露は冷たく、秋の銘花の葉を滑る。水滴には映らない女の姿を直接見る。
 朝露に濡れた裸の女。口元には微笑みを浮かべている。

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