令和6年予備試験論文結果

憲法C 行政法A 民法A 商法A 民事訴訟法C 刑法A
刑事訴訟法A 労働法A 実務基礎A
2桁後半

(受験歴:令和5年短答落ち(短答受験時勉強時間1800時間程度、令和6年論文○)(論文受験時勉強時間3400時間程度))

予備校の解答速報を見ずに予想したからか、予想と結果が大幅に違った。

分からない問題でも、問題の所在を示し、三段論法を守りながら、一事実一評価を意識して全事実をあてはめに使うことを意識したらAになるんだろうなという感じだった。正直、他の受験生と自分は論点などの理解度はそこまで大差ないもしくは自分が若干劣っているレベルだとTwitterを見ていると思う。しかし、全事実を使うという意識のレベルが他の受験生より高かったのだと思う。例えば、今年の刑法でいうと「自転車は一定の大きさがあり運搬がしにくいようにも思える。しかし、自転車は交通手段なのであり、本件では鍵がされていなかったことも考慮すればその運搬はむしろ容易であったといえる。」といった感じで、なぜ問題は他の物ではなく、自転車を出しているのかというところまで考えてあてはめをしていた。

憲法は設問1を私人間効力→政教分離で処理し、設問2は「目的の範囲内」という規範を立て4行ほどあてはめただけでCがきたので、どんな基準を立てるかは大した問題ではない。

刑訴はなんでAになったのか不明。設問2は「事件①をもって甲が事件②において当該目的を有していたことの間接事実として用いるためには、事件①をもって甲が当該目的を有していたと推認できる必要がある。」とだけ書いてあてはめただけ。みんなできてないから、三段論法を守れているだけ評価されたのか、設問1であてはめの充実度が飛び抜けて評価されたかの2択。

民訴は「時期に遅れた」の規範等は覚えていたものの、設問2が頭の中にある論証をぺたぺた貼っただけ。みんなができるところをできていないためちゃんと沈むんだ。

刑法は承継的共犯肯定説をとった。それでも、Aが来た。採用する学説は本当に関係なさそう。

まとめとしては、みんなができるはずの問題を落とさないことがとにかく重要。重問、過去問、論証集をとにかく潰すことに尽きる。プラスで過去問などの中でわからないところとか、論証集の書いてることがわかりにくいところだけ基本書を読んで論証集を修正し、情報を足していくことはすごく力が付くように感じる。また、ぶんせき本を読み込むことも有用に感じた。再現答案の随所に一言良い点悪い点が書かれており、自分が答案を書くときの指針になる。
基本書通読も演習書も基本的にはしていない。百選は読んだことすらない。それでもAが来るのでTwitterなどの情報に振り回されすぎずに今持ってる教材を信じて基礎基本の徹底が大事だなと思った。

使用した教材
総合講義300  重問 アガ論証集 アガ予備過去問 アガ実務基礎対策講座(民事のみ) アガ民事一問一答 アガ渡辺労働法(重問除く) 予備ぶんせき本 加藤基礎問題(憲法) 合格セレクション そうまくり論証集(憲法) 基本憲法1   合格思考憲法 事例演習労働法(判例索引も用語索引もなく使いにくいため正直いらなかった) リークエ商法 リークエ刑訴 基本刑法1.2  応用刑法(総論) 基本行政法 基本行政法判例演習 和田民訴 定石本 判例六法

追記
Twitterで他の人の成績を見ている限り、各科目の成績が自分よりも悪いにも関わらず順位が上というのを結構な数観測しているので、自分はAの中でも(あるいはCがほぼDなのかもしれないが)結構下位のものが多かったように思える。おそらく、その方達の再現を読んでいないので信憑性は低いが、三段論法は守れていてあてはめ充実はしているが論点が少し雑だとギリA、論点とあてはめパーフェクトは上位A、論点パーフェクト寄りあてはめ雑はB.C以下、論点落とし問題の所在を捉えられていないなどE以下という感じになりそうに感じた。

追記2
口述対策で大島本要件事実編を読んでいるが良さげ。自分が使っていたアガ実務基礎対策講座は2022年度版であるため、最新版がどうかは知らないが大島本の方が細かい要件事実の記載もあって最近の民事実務の傾向からすると大島本の方がいいかも。ただし、大島本要件事実編は執行保全、法曹倫理がないのがネック。また、アガ民事実務一問一答との併用が採用している学説の違いなどにより(できなくはないが)やりにくいので、要件事実も論証集のような暗記教材が欲しい人はアガの方がいいかも。

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