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霊感の強かったクラスメイトと大人になったわたしの恐怖体験
小・中学生だった頃。
霊感だとか怖い話だとかがものすごく流行っていた。
クラスの中にも、自称「霊感が強い」という女子がいて、
その子はどちらかというと「イケイケ女子」の部類ではなく、
休み時間は自分の席で同じようなタイプの子とマンガを描いたり
静かに過ごしているような子でした。
その子は、霊を見るのは勿論、人のオーラの色も見えると言っていました。
そしてその作業をした後は少し疲れていた様子も見せていました。(わたしも色をみてもらったが、昔すぎて何色だったか忘れてしまった。。)とにかく他の女子達とは違う個性を持った子でした。
その子が話す怖い話がまたうまくて。
声のトーンもスピードも絶妙。臨場感もあり、クライマックスに持っていくまでの流れも完璧。「間」もちゃんととる。
わたしはなかなか欲張りだったので、1つ話しが終わっても「〇〇ちゃん、他の話もしてー」とおねだりすることがあった。それに対しても一瞬、「えー」という声はあげるものの(この「えー」も満更でもない「えー」だったことにわたしは気づいていた)、しっかりリクエストに応えてくれた。そして二つ目も期待にもれずしっかりと怖い。
当時もすごいと思っていたが、今振り返ると中学生ですごいスキルだなと思う。何人かの期待したギャラリーを前に、堂々と話すだけでもすごいのに、落ち着いて一人一人にちゃんと顔を向けて話し、極めつけは最後必ず「コワーーーーー!!」となるように締めるわけです。
怖い話やオカルト系って今も一部では好きな人もいると思いますが、
前ほどではないですよね?なぜあんなに流行っていたのだろう。
稲川淳二さん、本当に怖かったな。
廃墟や廃病棟に若手アイドル達が涙目になって入っていく番組、好きだったな。
宜保愛子さんもよく出てらしたな。
この手の番組が好きでよく見ていたが、見終わるとなぜか急に怖くなり、トイレに行くのもお風呂で髪を洗うのもすごく怖くなった。。あれなんでなんでしょう?
わたしはこんな風に怖い話が好きだったが、わたし自身霊感はまるでない。怖い本を買ってそこに書いてある「幽体離脱のやり方」などをこっそり試すができなかったし(結構何回かやってみたがダメでした。(笑))。こっくりさんというものもやったことがあるが成功したことは一度もないし。
そんなわたしが一度だけ怖い体験をしたことがある。
20代後半だっただろうか。夜眠っていた時に急に携帯が鳴った。夜の0時は過ぎていたと思うので、「こんな時間にかけてくる人なんて誰だ?」
と思いながら体を動かそうとしたら、体が動かない!!
「え!これが金縛り?!」
目は開くのに体が本当に動かない!話でよく聞く金縛りと同じだ!
そう思いながらなんとなく怖くて目を閉じていた。
その時仰向けで寝ていたのだが、
体にかけていた掛布団の足元の方が上からのっかられて引っ張られているような感覚がした。。。
「なになにーー??!」と思っていると、それがだんだん上のほうに迫ってくるではないか。布団が誰かに踏まれているあの感覚が、上半身の横にまできている。
目は当然怖くて開けられない。
もし何か見えでもしたらもうパニックですから!
「ちょっとーー!誰かーーー!」
「お願い!消えてください!」
というようなことを一瞬で考えたと思う。
するとぱっと体が動くようになった。と同時に踏まれている感覚もなくなった。その時のわたしは「体がやっと動いてよかった!」という安堵と、初めての体験になんとも言えない気持ちで興奮状態だった。とはいえそのままいつの間にか寝てしまったのですが。
翌朝、もちろん夜に起こったことは鮮明に覚えていた。
何だったんだろう?わたし霊体験したのかな?金縛りだったのかな?と色々思いながら携帯を見た。
「着信履歴がない・・・」
夜中確かに携帯が鳴った。
結構長く鳴っていたので電話のはずだ。
あれ?でも待てよ。夜は起きるのがいやなので着信はバイブにしていたよな・・・。
やっぱりバイブになっている・・・。
「いったい何だったの?あの着信音は??」
その時鳥肌がたつくらいぞっとした。
結局その後何度思い返しても、何だったのかはわからないしもうわかりようもない。
もしかしたらすべてが夢だったということもある。
でも今まで夢は数えきれないくらい見て結構覚えている方だが、朝起きて夢と現実がわからなかったことは一度もない。
多分一生の謎。
ずっとそれまで怖い話について、「話は好きだけど自分に体験がないから信じられないなー」と思っていたが、それからは「もしかしたらあるのかも」と思うようになった。とはいえその後は今まで通り何もなく過ごしているのですが。
子供の頃に怖い話を沢山してくれたあの彼女。
当時は、半信半疑(どころかやや面白半分)で聞いていたことをちょっと謝りたい。
彼女は今も何かを見たり感じたり、それを人に話したりしているのだろうか。
もし今会えたら、わたしのこの恐怖体験をどう思うか聞いてみたい。(まずこの恐怖体験の文章の構成にダメ出しされそうですが。(笑))それと彼女の怖い話をもうちょっと真剣に聞いてみたいな、と思ったのでした。
そして何より、若き日の楽しい記憶をありがとうと言いたいです😙