さよなら、私の青学
明日、新しい青春学園が生まれる。
いやきっともう生まれていて12代目の歩みは始まっているはずなんだけど、なんとなく受け入れられずずるずるとここまで引きずってしまいました。
お披露目会は行かなかったし、キャスト発表の写真も実はあんまりきちんと見れていません。
でも私が受け入れられなかろうが明日初日を迎えてしまえば青学は彼らのものです。
だから、そろそろ頃合いかと思って自分の今の気持ちを残しておくことにしました。
いまだに稽古の集合写真に大好きな演者の姿を探してしまう。
当たり前にそこにいるのは、大好きな演者が演じていたキャラクターの名前のビブスをつけた知らない演者で。でも最近お名前覚えました。竹内くん。
にちかさんとか阪本さんにお顔が似ていて、正統派リョーマくん。
キャストが発表された日、リョーマくんの格好をした竹内くんの姿を初めて見て、ああ、この子が全国制覇する青学のリョーマくんなんだと納得しました。
眩しかった。越前リョーマって自ら発光できる子が選ばれるんだなって改めて思ったりして。
確実に吹き込んでくる新しい風。
取り残されてるのは私だけみたいな気持ちになりました。
丁度この時期は新テニミュのフォースステージの公演をしていて、12代目のキャストが発表された日も公演がありました。
S2の幸村VS手塚戦では全国立海のS1のリョーマくんと手塚を重ねるシーンがあって、そこでは今牧輝琉くんは天衣無縫になった青学のリョーマくんを演じていました。
いつもはこのシーンに対して、複雑に感じつつもそこまで重たい気持ちは持っていなくて。
また青学ジャージを纏っている姿を見れること、全立S1の試合を演じてくれることにただ感謝していました。
だけど、12代目が発表されたこの日だけは違って。
ふと、今、この瞬間だけは、今牧くんが全国決勝のリョーマくんなんだと、青11が全国にいるんだと。
思ってしまって。
そしたら、なんか、ベンチからの応援の声まで聞こえ始めて。
じゅやまの桃先輩の「行けるぞ越前ー!!」って熱のこもった声とか。
そうちゃんの菊丸先輩の「行っけー!オチビー!」って元気な声とか。
みんなの声が聞こえてきて。
今牧くんが着ている青学ジャージの青が眩しくて。
全国大会に青学11代目がいた、錯覚をしました。
ここまで鮮明に全国大会に行くみんなを私がリョーマくんを追う双眼鏡の外側に感じたのはこの日だけでした。
今までで1番同い年が多かった青学11代目は私にとってある種節目のようなものでした。
初めてテニミュを知ったのが中学生の頃で、染谷さんを好きだった先輩が発売されてすぐの2ndの比嘉公演の円盤を見せてくれたのがきっかけでした。
大好きだったテニスの王子様たちそっくりのかっこいいお兄さんがかっこよく歌って踊って試合をしていて、キラキラしていて眩しくて仕方なかったのをよく覚えています。
大好きな王子様たちが実在する!なんて、ある意味1番正しい2.5次元の楽しみ方をしていたような気がします。
高校生の頃の私の趣味は若手俳優おたくのお姉様方が書いたはてなブログを読むことだったので、テニスの俳優のおたくになることにとても強い憧れがありました。
でも、別の界隈に追いかけていた人がいたのでテニミュの公演にいくのはいつも友達に誘われたタイミング程度。
なんとなく憧れはありつつ、私にはきっと縁のないものなんだろうなと思っていました。
そのはずだったんですが。
話せば長くなるいろんな縁があって、気付いたら全通とは行きませんが半通〜8割程度通っていました。こんなはずではなかったのですが。
だから、私にとって初めての青学は、11代目です。
初めて青学11代目を見た日のこと今でも鮮明に思いだせます。
世界的な感染症のせいでたくさんの大好きなものが奪われた中、板の上で王子様たちは中学生だった私が憧れた姿のまま、変わらずきらきらと輝いてくれていました。
当日券で入った私は今では滅多に入ることのない遠くの席でぼんやりとそれを眺めながら、変わらずテニスコートの上で繰り広げられている青春が眩しくて嬉しくて泣いてしまいました。
この先思った通りの俳優人生を歩めますように。明日どうなるかわからない情勢の中、眩しい青春のど真ん中のテニスコートに連れてきてくれた彼らにただただそう願わずにいられませんでした。
当時私は就活生でコロナで採用がほとんどなくなった業界を目指していていました。私と同じ時代に生まれて同じ時間を生きてきた人達が板の上できらきらと眩しく活躍する姿を見て、眩しくて羨ましくて悔しくて、負けてられないなと思ったこともよく覚えています。勇気をもらうってきっとこういうことなんだろうな。
一際よく覚えているのは出ずっぱりで衣装の学ランを汗でびしょびしょにしていた越前リョーマを演じる今牧くんの姿です。
眩しかった。越前リョーマはまさしく希望の形をしていました。
そこから3年が経っても変わらず関東立海の時も卒バラで夏服の制服を汗でびしょびしょにしていて、毎公演不動峰の時の姿が重なって見えていました。
いつだって眩しくて一生懸命で誰よりも白いスポットライトが似合う今牧くん。
あなたが真ん中にいる青学が大好きでした。
卒業式から始まった4thシーズンだから、きっと11代目も間違いなく全国に行った青学です。
公演に通うことも運動会もドリライも経験させてもらえました。
テニミュ俳優のオタクとしてやりたかったこと全部叶えてもらえて、望むことはあと一つだけです。
今牧くんのリョーマくんが世界一になる姿を見届けられますように。
幕が上がった板の上、見知った青学のみんなが並んでいるような気がまだしています。
12代目を舞台で見た時にどんな気持ちになるのか全く予想がつかないけれど、今はただテニスコートで新しい輝きに出会えるのを楽しみに感じています。
私が青学のオタクをするのは後にも先にも11代目だけでしょう。これは笑い話なんですけど、現役の青学キャストオタクをするのはこの世の春で本当に楽しいけれど、体力的にも精神的にも金銭的にも私にとってはずっと続けていけるような趣味ではなかったです。
でも本当に楽しかった!憧れの現役テニミュ俳優のおたく、たくさん夢が叶いました。たくさん素敵な景色を見せてもらえました。
ひかるくんの青学一年越前リョーマを応援できて幸せでした。
青学11代目を私の初めての青学で最後の青学としてそっと宝箱に閉じ込めて、私の青春に幕を下ろしたいと思います。
軋むテニスシューズの音も、弾んだテニスボールのラリーも、決まった勝利のポーズも、全部私の宝物。
またいつか。
さよなら、私の青学。
そして、新たな青春の誕生に祝福を。