移り気でチョロい私が木全翔也に落ちるまで
「ねえねえ、日プって知ってる?」
コロナでしばらく大学を休んでいた友人が、コロナ明け一発目で尋ねてきた。
ニチプ…?なんやそれ。
詳しく聞いてみるとアイドルのオーディション番組のことだった。女の子101人の中から11人の子がコクミントウヒョウで選ばれる。選挙かよ。よく話を聞けば、その友人はコロナ療養中にそれをイッキ見してまんまとハマったらしい。それを私にも勧めてきたというわけである。
当時、まっったくアイドルに興味がなく、顔の区別もグループの区別もつかなければ「全員綺麗な顔をしていることは分かるが見ていて何が楽しいんだろう」と思っていたので、特にそのニチプとやらを見ようとも思わなかった。しかも、もうデビューするメンツは決まった後らしい。今から見ても意味無いじゃんか。
そんなことをぼんやりと考える私に友人は言った。
「アイドルとして見なくていいから!部活のドキュメンタリーだと思って見ればいいから!」
友人は私の良き理解者だった。
私は教員志望であり、部活動にも並々ならぬ思い入れがあった。ニチプとやらはアイドルのオーディション番組ではなく部活だと思って見たらいいと…。なるほど…。ちょっとだけ興味が沸いた。
お正月の三が日で日プガールズを全部見た。
見事に落ちた。阿部和に。
(本当にJO1の沼落ちブログか?と思ったそこのあなた、もう少しだけお付き合いください)
しかしその頃にはもうデビューメンは決まっていた。何もできない自分をもどかしく思いながら、阿部和ちゃんの消息に思い馳せる日々を送った。いやしかし、オーディション番組というものはおもしろかった。初めは顔も名前も分からなかったが、少しずつ顔も名前も性格も、得意なこととか好きな物とかも分かるようになってきて、次々と見てしまった。勧めてくれた友人に感謝し、昼夜を問わず日プガールズについて語った。
とにかく日プガールズがアツかった。語れる友達がほしかった。
その頃、半年に1回くらいしか会わない幼なじみと会う機会があった。K-POPが好きな子だったから、もしかしたら日プガールズも見ていたかもしれないと思い、話をふっかけた。ちゃんと見ていたし、ものすごく盛り上がった。
ひとしきり盛り上がった後、「日プのボーイズも見てよ!」と言われた。
なんとその子が好きなのはK-POPではなく(もちろんK-POPもある程度精通しているが)全員が日本人のグループだという。しかも、私の見ていた日プガールズの男の子版のオーディションでデビューしたグループらしい。
その時、男の子版があることを初めて知った。
私は次に会う時までに男の子版のオーディションを見ておくことを約束した。
そこからは幼なじみによる怒涛の布教活動が始まった。そのグループはJO1というらしい。11人がジャムを作る動画を、またオーディションも見ておらず、顔も名前も分からない状態で見せられた。(今考えるとかなり狂ってる)
そこから少しずつ日プ無印を見だした。ガールズを先に見てからだったので「セットしょぼ!証明暗!」と思いながら辛抱して見ていた。レベル分けでは特に誰かに落ちることもなく見進めていった。
革命が起きたのは、DNA2班。
私はチョロい女だった。DNA2班の佐藤景瑚くんにまんまと虜になった。ずるすぎた。かっこよすぎた。
調べたら景瑚くんはデビューメンだった。JO1の曲は日プガールズで出てきたTigerとShine A Lightしか分からなかったから、とりあえずTigerの景瑚くんのチッケムを見た。なんかムキムキになってた。
このまま景瑚ペンになるのかなと思いながら、見進めていた。
いいえ、私はチョロい女だった。
WILD WILD WILDを見て、センター争いをしていた男の子が気になりだした。井上港人くんだった。結局センターになれず、ステージでの分量もあまり無かったが、必死に目で追いかけた。井上港人くん、ステージでは本当にかっこいいのにビハインドではふわふわゆるゆるで、そのギャップにやられた。港人と景瑚がツーピックになった。
うん、そういえば、私はチョロい女だった。
Highlightを見て、蓮くんの後ろで踊ってる男の子の虜になってしまった。色白の綺麗な顔で、儚くて、今にも消えてしまいそうで。それにしても分量少な!今までどこにいた?こんな綺麗な子。
これが木全翔也くんとの出会いだった。
そっからは早かった。
Love me Rightで遊びのきいたオシャレな振りをセンターでこなしつつMCで爆笑を掻っ攫う木全翔也くんは、本当にキラキラしていてかっこよかった。
クンチキタではDOMINOから排出されたにも関わらず、かっこいいとセクシーと上品が両立した天才的なステージだった。チャチャ叩けのところでぶっ飛んだ。お弁当をたくさん食べたエピソードも聞いて、食いしん坊なのを知った。
youngは、もう本当に優勝でしか無かった。私が1番初めに沼落ちしたHighlightの時と似たような衣装と雰囲気でステージに出てきた時は頭を抱えた。本当に儚くて、美しくて、危うくて、触ったら壊れてしまいそうな男の子だと思った。4年越しにチッケムを切望した。なんでyoungのチッケムはこの世にないんだよ。今からでもいいからあげてくれ。
なんと、木全翔也くんはちゃんとデビューしていた。安心と感動で泣いた。4年越しに。
その頃にはJO1の顔も名前も大まかな性格もちゃんと分かるようになっていた。日プ無印を勧めてくれた幼なじみに「木全翔也くんに落ちた。」とだけ連絡して、もう一度ジャム作りを11人分ちゃんと見た。点と点が繋がっていって、おもしろかった。ちなみにその幼なじみも木全翔也くん推しだった。
その次の次の日くらいに色々あって恋人と別れ、このままでは病むと思ったのでJO1を知って3日目で公開初日にバジーノイズを見に行った。おかげで全く病まなかった。帰ってからアマプラで夜きみを見た。良すぎた。泣いた。
そのままの勢いではいじぇおと過去のMVPVを全部見た。JO1HOUSEも、HELL?Oもショートプログラムも、全部全部見た。見る度に木全翔也くんへの愛が深まると共に、メンバー全員が大好きになっていった。
私は、本当にギャップに弱かった。
木全翔也くんは儚くて美しくて消えそうな子だと思っていたのに、全然そんなこと無かった。いっぱい食べるしいつもニコニコしているしかわいいしおとぼけさんだった。パフォーマンスとバラエティのコンテンツを交互に見て、その振れ幅に日々沼落ちしつつ、元気をもらっていた。
こんなに元気を貰っているのに、私も何かJO1の為に行動したい!と思い、人生で初めてファンクラブというものに入った。きまちゃんのメールも取った。メールを取って一発目にオフのセルカが届いて叫んだ。メールを取ってよかったと思った。その後はしゃぶしゃぶの汁とか鳥とかブレブレの猫(わさび)とか昆布締めとかチャーハンとかが届き、セルカは激レアだということに気づいた。
HITCHHIKERの3形態を1セットだけ買った。トレカの開封は楽しすぎた。B盤のステッカーだけ自引きできた。カムバの時期は毎日のように音楽番組に出ていて、それを追うのも楽しかった。家族は私が急にテレビを占領しだしてビビっていた。
今ではきまちゃんがいなかった頃の生活が考えられないくらい、きまちゃんに夢中だ。私の生活を彩ってくれてありがとう。これからもよろしく。きまちゃん、本当に大好き!