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聞こえのバリアフリー
私の住む京都府には「聞こえの共生社会」という条例があるそうです。
聴覚障害のあるなしにかかわらず、みんながお互いにかけがえのない個人として尊重しながら、共に支え合う社会の実現を目指す という条例。
聴覚障害のある方への理解を深めるため、京都府が開催している研修会に参加してきました。
手話を学ぶだけでなく、「聞こえない世界」を疑似体験するワークなどもあったりして、非常に学びの多い研修。受講後は「聞こえのサポーター」に認定され、認定証をいただいてきました。
聴覚障害についてはちゃんと学びたいなと以前から思っていて。そのきっかけとなったのは今年の6月に同行させていただいた旅行がきっかけでした。
ご利用者様は90歳を超えておられる男性でした。「耳がお悪いので筆談が必要」とは聞いていましたが、詳細までの情報はなく。行ってみてわかったのは、難聴は老化による聴力の低下ではなく元々のもので、手話などのコミュニケーション技術を身につけておられました。
旅行という長い時間二人だけでいて、ちゃんとコミュニケーションが取れるのだろうか?不安はあるものの、できる準備といえばメモ帳を持ったりアプリを準備したりしか思いつきません。
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誤魔化しようのない1対1の支援。
手話は全然勉強したことがありません。実際の支援は、筆談やアプリ、口頭での声掛けを状況によって使い分けることで、思った以上にしっかりとコミュニケーションをとりながらご旅行をサポートすることができました
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心配していたことが嘘のように会話が盛り上がり、すごく楽しい時間でした。
このご旅行はご自身のルーツを訪ねられる旅行で、ご先祖様のお墓参りもされたのですが、移動距離もかなり長く、年齢のこともあり「これが最後かも」との決意で臨まれたご旅行でした。でもそれが「来年行く時はまたお願いしたい。あなたとはちゃんと”会話”が楽しめるから」と言っていただけて。泣きそうになるぐらい嬉しかったです。
手話でも他言語でもですが、何を使うかは問題ではなく、「伝えたい」「聞きたい」「理解したい」という気持ちが大事だなって思うんです。
大切なことを再認識させていただいた、忘れられない旅行です。
色んな便利なツールがあって、それを介せばコミュニケーションが取れる時代になりました。でもやっぱり、そういうのに丸々頼るのではなく、少しでも相手の世界に入りたいなって思うんです。
だから、少しでも手話を学びたい。外国語を話したい。
挨拶程度でもいいんです。相手の世界に近づきたい。
その気持ちはずっと持っていたいです。
今日の研修でも、教えてもらった手話を実際に使ってみたり、空書やジェスチャーを交えて相手に伝えてみるワークをしました。
やっぱり伝わると、凄く嬉しいものです。
この気持ち、忘れずにいたいです。
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