煌夜祭の登場人物紹介(ネタバレあり)
多崎礼先生の煌夜祭
とても美しくて切ないファンタジーだけど、登場人物の関係性がわかりにくい…!
何回読んでも誰が誰だかわからない人のためのネタバレ。最初に見てしまうと面白さが半減するので必ず一度は読んでから見てほしい。
★ネタバレなしで名前だけ確認したい方のための登場人物紹介はこちら
https://note.com/noted_crane4747/n/n3ee7a95c6d0a
物語は冬至の日に廃墟と化した島主の屋敷で二人の語り部が出会う所から始まる。
◆語り部
👤ナイティンゲイル…小夜啼鳥(ナイティンゲイル)の仮面
👤トーテンコフ…頭蓋骨のような白い仮面
⭐️…ネタバレ
✴️…重大なネタバレ
♠第一話 『ニセカワセミ』
(語り部…ナイティンゲイル 舞台…シェン島)
👤カワセミ(ニセカワセミ)…語り部。
👤黒い服の若者。性別不明。黒髪。魔物😈 島主の子。
✴️✴️島主の子で、魔物という共通点から、ガヤンかエンのどちらか同一人物に思えるが、どちらとも別人。実はターレンの魔女。女性。(文庫版書き下ろしの「遍歴」で判明)
♠第二話 『かしこいリィナ』
(語り部…トーテンコフ 舞台…ヤジー島、ゼント島)
👤リィナ 黒髪、青い瞳の美しい娘 ⭐️魔物😈
♠第三話 『魔物の告白』
(語り部…ナイティンゲイル 舞台…ターレン島)
👤ガヤン…ターレン島主の子。魔物😈
👤エナド…ガヤンの義兄。
👤老婆…森の奥に住む。⭐️ターレンの魔女。魔物😈
⭐️ガヤンがターレンの魔女を食べていた。(自分の他にも魔物がいると知り喜ぶが、それがターレンの魔女と聞き、自分がすでに食べてしまったとショックを受けている)
♠第四話 『七番目の子はムジカダケ』
(語り部…トーテンコフ ⭐️舞台…ターレン島)
👤ムジカ
👤魔女 ⭐️ターレンの魔女(トーテンコフが第四話を語り出す前に“ターレンの魔女が出てくる話”だと言っている)
👤少女…黒髪、青い瞳。ムジカが「姫」と呼ぶ美しい人。
⭐️魔物😈 魔女(ターレンの魔女)を食べる。
👤エナド…少女の知り合い。ガヤンの義兄。ムジカを養子にする。
✴️第三話でガヤンがターレンの魔女を食べたと独白している。
第四話で少女がターレンの魔女を食べる。
ここで勘のいい人はガヤン=少女なのか?と悟ったかもしれない。
✴️✴️後で判明するが、少女=女性ではない。
♠第五話 『王位継承戦争』
(語り部…トーテンコフ 舞台…王島イズー)
👤クォルン(ムジカ)…第四話で登場。
鴉の仮面の語り部レイヴン⇒エンから頭蓋骨の仮面を渡される。
✴️一人称は“オレ”だが、実は女性だった。
👤エン…白茶色の髪、透き通るような青い目。少女のような柔和で儚げな顔。イズーの王子👑 魔物😈
頭蓋骨の仮面の語り部トーテンコフ⇒仮面はクォルンへ。
👤エナド…クォルンの養父。
⭐️私は最初、エン=ガヤンだと思っていたが、エンとガヤンは別人。それぞれ王と島主の息子で魔物。少女のような容姿と共通点が多く、混乱しやすい。
✴️語り部は仮面で名前が変わる。最初にトーテンコフの仮面をつけたのはエンだったが、戦乱の際に仮面はクォルンに受け継がれた。
✴️✴️クォルン(ムジカ)は女性。
♠第六話 『呪い』
(語り部…ナイティンゲイル 舞台…ターレン島)
👤ガヤン…第三話で登場。魔物😈
✴️✴️ガヤン=ナイティンゲイル
♠第七話 『すべてのことには意味がある』
(語り部…トーテンコフ 舞台…エンジャ島)
👤頭蓋骨の仮面の語り部 ✴️✴️トーテンコフ=クォルン
👤老女 ✴️第二話のリィナ
✴️✴️✴️✴️
✴️語り部ナイティンゲイル=第三話登場のガヤン。彼は第三話、第六話で自分自身の物語を話していたことになる。
第一話のニセカワセミの話はターレンの魔女を食べたため、その記憶を受け継いだお話なのだろう。
そして第四話でムジカが「姫」と呼んでいた魔物もガヤンのことだ。女性ではなく男性だが。
✴️✴️語り部トーテンコフ=クォルン(ムジカ)。女性。人間。(私は読み終わった後もしばらく魔物だと思っていた)
ムジカは第四話、第五話、第七話で自分の体験を語っている。
第二話のリィナの話は、第七話でムジカとリィナが出会った際にリィナの口から語られている。
✴️この物語の語り部ナイティンゲイルとトーテンコフは第三話で出会ったムジカと少女(男性=ガヤン)だった。一人称が「オレ」のムジカが女性で、「少女」「姫」と呼ばれていた方が男性だった。
✴️物語の終わりに、ムジカはガヤンにトーテンコフの仮面を託す。語り部トーテンコフの仮面はエン⇒ムジカ⇒ガヤンと三人に受け継がれた。
♠遍歴(文庫版書き下ろし)
ムジカ(とガヤン)の夢の中のような、不思議な物語。
ムジカの子供時代の養父エナドとその妻アイダの夫婦のエピソードがほのぼのとしている。
アイダ=ガヤンの実姉
ガヤン=ムジカの義母の弟=ムジカの叔父とも言える。(作中で触れている)
第一話で登場したニセカワセミと魔物(ターレンの魔女)や、これまでに登場した人物が次々と現れては消えていく。
✴️✴️✴️
ガヤンはムジカに頼まれた通り、エンを食べた。
そしておそらくムジカのことも食べたようだ。(直接の描写はないのでわかりにくいが…)
ガヤンの中でムジカとエンが出逢い、溶けあっていく。
この物語は人間と魔物の物語、ムジカとガヤンの物語が主軸だけど、ムジカとエンの愛の物語でもあった。ムジカとエンの記憶や想いはトーテンコフの仮面と共にガヤンに受け継がれていく。
読み終えてすべての繋がりがわかったら、誰かとこの感動を語り合い、分かち合いたくなる一冊だった。
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