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『創業者 VS CXO』 ~どちらが偉いのか~

こんにちは。平岡です。
今回は創業者とCXOのどちらが偉いのかについて、自分なりにこの何か月か考えた結果を、自分自身へのメモとして記しておこうと思います。
皆さんも宜しければ最後までお読みください。(あくまでも私個人の見解ですので批判等はご容赦ください)


指揮者って何者だ。

2024年7月1日にリリースを出させてもらったとおり、晴天の霹靂のごとく、HiOLIというクラフトスイーツの会社の代表取締役社長という重責を担うことになりました。
打診を受けてから、家族にも相談しつつ、自分でも「社長(=CEO)っていう職種って何なんだ」と自問自答を繰り返していました。言葉では理解していても実際はどのような役割を果たすのか、何が必要なのか、食領域が未経験の私でもよいのかなどなど思考を巡らせる毎日でした。

そんな中、ある日、テレビのニュース番組を見ていると小澤征爾さんの追悼番組やコンサートが決定したという話題を目に入りました。
ふと、「指揮者ってどういう役割なんだろう」と考えました。
とりあえず、Amazonで小澤さんの本をポチっとすることに。


小澤征爾「指揮者を語る」

オーケストラ組織はよくできている。

この本を読んでいて、ふと、あることに気付かされました。
現在の自分の置かれている環境と合致する点が多く、スッと入ってきている自分がいると。

①そうか、小澤征爾さんだって音楽には精通しているかもしれないが、全ての楽器を器用に弾けるわけではないのだ。
別に経営者だってすべてのことが完璧にできなくてもよいのだと。

②オーケストラのようにプロの楽器演奏者が周りを取り囲めば、素晴らしい演奏になるように、会社も経営チームや優秀なメンバーで構成すれば、素晴らしい事業にできるのだと。

③指揮者の役割は、作曲家の作曲した当時の想いに馳せることや演奏者との定義を揃えることに時間をかけることに重点を置いているよう。

オーケストラで定義を揃えるということはどういうことかというと(あくまで私見も入ってますが。)、喜怒哀楽を表現するために、クレッシェンドなどの記号が使われています。その際、強いってどれだけ強いのか、弱くってどれくらい弱いのか、だんだん強くってどれくらいのスピードでという具合に、人の主観が入り込む余地があります。この定義は人の価値観や経験も影響する部分なので、作曲家の想いを今の時代に合った表現に合わせるために、指揮者がそれぞれの演奏者と認識を揃える必要があります。そうしないと自分自身が表現した曲調にならないからです。

また、演奏する場所、演奏者の数、楽器の数などでもお客様への伝わりやすさも大きく変わってきます。指揮者がその時々で場所やオーケストラの状況をうまく捉えながら、お客様に一番思いが伝わるであろう演奏をするようです。
ここまでくると、なんとなく見えてきました。
創業者とCXOの関係をオーケストラに置き換えて考えてみることに

シューベルトは創業者?

シューベルトやモーツァルトなどの作曲家は自分自身の経験やその当時の想いなどを残すために、楽譜と音符というものを活用し、作曲する存在です。
一方、創業者は自分自身の感じた課題を解決するためや、思い描いた世界観を実現するために、会社という箱を作り、ビジョンを掲げ、事業やサービスを作る存在です。
そうか、シューベルトを含めた作曲家は創業者に近いのではないか。


そうなってくると、CEOの役割もなんとなく見えてきました。
指揮者が作曲家の想いを馳せ、時代に沿うようにアレンジするのと同じように、社長も創業者の想いを馳せ、時代に合うように会社を変化させていけばよいのだと。
また、指揮者が演奏者と演奏における定義を揃るように会社の中で経営チームやメンバーとビジョン、パーパス、バリューの認識を揃えていく作業を繰り返し行っていけばよいのだと。
そして何より、お客様に一番想いが届くやり方を追求していくのがCEOの役割だと。


CFOって結局何者なんだ!

次に自分のキャリアで最も長いCFOについてもついでに考えてみた

オーケストラという組織や役割分担を調べてみると、どうやらオーケストラには、「事務局長」「ステージマネージャー」という役割が存在するらしい。

事務局長とは、楽団員の調整や資金調達などをやるようだ、つまり、企業としては、人事採用と財務に相当する役割でしょう。

ステージマネージャーとは、練習場の椅子・譜面台のセッティングから本番のセッティング、指揮者やソリストの送り出し・セッティングの変更・楽器の搬入・楽屋の準備・花束の手配などの役割を担うそうです。
会社でいうところの総務的な役割なんだろうなと。

現代のCFOに求められる役割は純粋な資金調達だけでなく、コーポレート機能を含め、幅広い役割が求められつつあると感じています。
オーケストラが演奏に集中できるような環境を用意するのが、事務局やステージマネージャーの役割だとすると、CFOも一緒に働いている経営チームやメンバーに対して、仕事に集中できる環境を作るのがCFOの役割なんだろうと。改めて再確認できました。

現代のCFOはオーケストラの事務局長とステージマネージャーを足して2で割ったような人物が必要とされているように思います。

未来から見たら現在は過去からのただの延長線

ここまで読んで頂けた方にはお分かりだと思いますが、どちらが偉いかという話ではなく、単に役割の違いです。

CEOというのは創業者の想いに馳せつつ、その時代や会社のステージ
にあった最適な方法で、メンバーと価値観をすり合わせながら、お客様に価値を届ける役割なのでしょう。

そうなってくると、創業者とCEOとで、そこには上下関係というのは存在しえないのだとわかるはずです。
また、視点を変えて、時間軸で捉えると、未来から見たときに、ビジョン実現というプロセスにおいては同じ延長線上に存在するのだと思います。

そういった意味でもビジョン実現という長い旅路の中では、私は将来、次の世代の経営者にバトンタッチするための中継ぎ的な役割なのかもしれません。
ただ、私が舵取りをしたときに、進む方向を見誤ると、将来の進むべき方向性も大きく狂ってしまいます。
そのためにも今を大切にしていきたいと考えています。
私はそういうCEOになりたい。

そうだ、久々にオーケストラを聞きに行こう!!

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