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私がここにいる理由 ~地方の未来~

こんにちは。平岡です。
今回は、地方を盛り上げると意気込んで言っていた私が、なぜ、株式会社HiOLIという会社に関わっているのかについて、記しておこうと思います。
最後まで読んでいただければ、”なぜ”ということは何となくご理解頂けるかなと思います。

個人のライフミッションとして行っている中四国地方のCFOコミュニティの活動については、こちらの記事を見てくださいませ。



地方の可能性を解き放つ

今回2024年7月より、株式会社HiOLIの代表取締役社長を拝命いたしました。
地方を盛り上げると言っていた私がなぜ、ここにいるかをお伝えしたい。

私の出身地は広島県にある片田舎にあります。(私は被爆3世でもあります。)
東広島市と広島市の間にある盆地で、瀬野(昔は瀬野村)という場所です。
通っていた高校と地元は天気が違うこともしばしばでした。

小学生の頃は地元の川で蛍が見られ、夏の風物詩にもなっており、いまもそのころの事を思い出したりもします。
そんな地元も近代化の波に押され、広島市のベッドタウンとして、都市開発が行われ、団地の中をモノレール型の乗り物が通るという世界でも唯一の乗り物「スカイレール」がやってきました。
その当時は小学生ながら田舎の良さなんかもわからず、新しい建物が増えていく様子にワクワクしていたような気がします。
そんな近代化の代償として私の地元では蛍が見れなくなっていきました。いま悔やんでも悔やみきれないことの一つです。

世界で唯一の乗り物であった「スカイレール」

世界で唯一の乗り物であった「スカイレール」も私の加齢と同じように年を重ね、あれから30年の月日が経とうとしています。
広島市のベッドタウンとして町が賑わい、このスカイレールという乗り物も住民に親しまれていく、そんな青写真を当時は描いていたのでしょう。
そんなスカイレールは2024年4月に運行終了となりました。
当初思い描いていた、稼働にはならず、採算が合わなかったようです。
おそらく、同じような地方も日本にはたくさんあるのだろう。
いま、私には3人の子供がいますが、この子供たちはこういう衰退していく日本の風景が原風景となっていくのでしょうか。
そんなことでいいのでしょうか、いいはずがありません。

地方はいまこのような状況なので、私はいま東京都民ですが、人口も東京に一極集中しており、経済成長も基本的には首都圏が牽引してるのではないかと思います。

しかし、経済内閣府が公表している県民総生産などを見て、私は衝撃を受けました。
県民総生産の増加率(成長率)で見てみると私の考え方は幻想だったのです。
東京都は上から22番目、トップ10にも入っていません。
逆にトップ10に入っているのは、ほとんどが地方です。
地方でも成長できるのだと改めて感じました。私の勝手な思い込みで、物事を捉えることの危なさを感じると同時に、地方の可能性を再認識しました。
そうです。地方の可能性を解き放てば、まだまだ成長できるのです。

出所:内閣府。県内総生産(生産側、名目)増加率(2018‐2020)

『グローバル×モノづくり』が地方の生きる道

現在、世界の経済成長を牽引しているのは間違いなくGAFAをはじめとしたインターネットサービスです。
そういった中で日本においても、ここ10年~20年の間でインターネットサービス領域で起業する起業家が増えたのは事実でしょう。
インターネットサービスはアセットがいらず、投資が少なく、立ち上げやすく、誰でもチャレンジできる領域ですが、一方で、参入障壁を築きにくく、資本力勝負になるということも大いにあると思います。
そのような社会環境の中で、起業家が増えつつありますが、日本発でグローバルで通用できているインターネットサービスはどれほどあるでしょう。
間違いなく、そんなに多くはないはずです。
一方でモノづくりを中心とした製造業であれば、現段階においても世界の第一線で戦えている企業は私が知っているだけでも多数存在しています。
その違いは、時代の年月の問題もあると思いますが、言語の壁が非常に大きいと個人的に思います。
日本語は文法なども含めて複雑な言語だとされています。しかし、モノに関しては、言葉を使わなくてもその価値や機能を理解してもらえれば、それだけでグローバルで成功するための大きなアドバンテージになりえます。

ただ一方で、モノづくり(製造業)を行おうとすると、一定の製造設備や工場等が必要になってきます。
工場を建設するのにもある程度の土地が必要で、東京を含め、首都圏のコンクリートジャングルの中に建設する余裕はなく、金銭的にも現実的ではありません。
そういった意味でもモノづくりと地方との相性は間違いなく高いのです。
地方では人材不足が問題となることがありますが、それは都会でもどの職種においても不足している現状は変わりません。また、工場であれば、一定の効率化や、ライン化を行うことにより、解消できる余白は大きいと考えています。
さらに、コロナ以降、地方移住や移民の受け入れが増えるなど実現で進めば、住環境としては良くなります。あとは報酬水準さえ、担保できれば、この問題もある程度解消できるでしょう。

報酬水準を首都圏並みに高めていくには、長期的に利益が出る事業体にしていかなければならないとは考えております。
売上を顧客の拍手の総和とするならば、利益はその事業における工夫の総和ということになります。
利益というのは、経営として腕の見せどころです。決して、経営者はそこから逃げてはいけません。

日本文化と日本食の可能性

高度経済成長において、『JAPAN AS NO1』として、日本の製造業が世界を席巻していたのは、皆さんもご承知のことでしょう。
ただ、近年においては隣国である中国の経済発展もあり、中国製品が世間を席巻しつつあります。
一方でアニメを中心としたサブカルチャーや日本食ブームなど、日本のクオリティはまだまだ世界に負けていません。
こういった現象が生まれた背景として、日本が四季のある島国であり、単一民族で発展してきたからこそ、文化として継承されてきたことも多いのではと思っております。
今後、グローバルで戦うには、世界でもまれなこうした環境を活かさないわけにはいきません。
今後、HiOLIではグローバルで通用するブランドに育てるべく、様々な投資を行い、グローバル展開を加速させていきます。

ちはみに私の出身してある広島県の企業の皆さんのイメージはおそらく、自動車メーカーであるマツダを中心とした重厚長大な産業でしょう。

広島県にあまり食というイメージはないかもしれませんが、意外に皆さんが知らないだけで、皆さんの身近な商品があり、生活に一部にすらなっているケースもあります。
一番は、カルビーです。おそらく、ポテトチップスのイメージからジャガイモがよく取れる北海道というイメージがある方もいるのではないか。
そもそもカルビーという社名も戦後、焼け野原の中で子供の栄養状態を改善し、人々の健康に役立つ商品づくりを目指して、カルシウムの「カル」とビタミンB1の「ビー」を組み合わせて「カルビー」を社名とした。ようです。

先日、広島に帰った時、駅の建て替え工事中の壁にこのようなメッセージがありました。
『「軍需から民需への転換」そして新たな「モノづくり」への挑戦』がこれ
まさにその挑戦がこれから地方からまさに始まるのです。
その可能性が十分にあると私は思っております。

自ら飛び込み、地方へ還元

私自身、生まれは広島県なので、小学校のクラスメイトの親の多くはマツダ関係の仕事をされていた方が多かったです。
また、新卒で入ったのは、日立製作所という総合メーカーです。
その後のキャリアは前職のカラダノートを中心にインターネットサービスにどっぷり漬かっていた。

ただ、これまで食領域には踏み込んだことはありませんでした。
インターネットサービスの良さは事業成長のスピード感や柔軟性にあると思いますが、一方で自分自身の中で、同時に手触り感のなさも感じてはいました。
そんな中でMIXI時代の上司が創業したクラフトスイーツの会社に誘っていただき、関わらせてもらうことになりました。そして、今回、代表取締役社長を拝命することになりました。
自分自身のキャリアで通用するかどうかはわかりませんが、私の強みである仕組みを整える、整理することはどの業界において生かせるのではないかと思っております。まずは新しい環境に身を置き、楽しみながら様々な経験をすることが自分の成長にもつながると思い、引き受けることにしました。
私のようなキャリアでもできるということが証明できれば、また今後、あと に続く人たちの道筋にもなりえるとも思っております。(失敗しても最低限、ネタにはできる自信はあります。)
HiOLIでブランド創り、モノづくりなど様々なことを学び、経営者としてもう一回り二回り成長できれば、救える地方企業も増えるのだと感じています。

今は、HiOLIという会社を通じて、様々な地方とのかかわりの中から地方へ貢献していることの方が多いですが、一方で私個人としても何ができるのかということを、これからの5年、10年と様々な経験をしながら、突き詰めていきたいなと感じております。
そう思い、いま私はここにいます。

#引き続き、地方にコミット活動宣言
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