ねずみ
みつけてくれてありがとうございます。
この前バンクシー展へ行った話で、先月からちょこちょこ書いていたのですがようやくまとまりました!
バンクシーは社会への皮肉や風刺を芸術、アートとして表現するアーティストで、なるほどな そういう捉え方もあったか と圧倒され続ける作品ばかりでした。
オークションで高額で値段がついた作品の額縁にシュレッダーを仕掛けられていて値段が決まった瞬間シュレッダーが動いて粉々になったり、発想と衝撃の連続が止まらない!
1番有名と言ってもいいくらい、バンクシーのねずみはとっても印象に残ります。
バンクシーさんのネズミな作品を観る上で大切なのは、イギリスでネズミといえばミッキーマウス等のかわいいねずみちゃんではなくドブネズミを意味するということ。(ディズニーランドに関することをここで書いたらディズマランドについて書きにくくなるから軽く流してもらって、)そしてバンクシーの描くネズミは病原菌をまき散らしたり、家財や電線を食いちぎる害獣として扱われるいわゆる嫌われものだということ。
作品は全て写真撮影可だったので撮らせていただきました。
英首相官邸では政府公認のネズミ捕獲長であるネコが代々飼われているほど、ネズミは俗に言う社会の嫌われもので、そこが作品を観る上で心の中に秘めておくべきことなのではないかなと。
バンクシーは、人目を盗んで作品を描き続ける自分自身をドブネズミに重ね合わせたのかもしれないなと思っていましたが、バンクシー展へ行って色々な作品を観ると、働いても裕福になれない労働者階級者を回し車の中でぐるぐる回り続けるネズミにあてはめたのかなとも思うようになりました。
結局分かりません!まだまだです!
バンクシーは母国に留まらず世界のあちこちにネズミを描き残しています。カメラを持っていたり傘で空を飛んだり。色々なネズミが生み出されています。エッフェル塔の近くで、観光をするような2匹のラットや覆面でカッターナイフを手にしたネズミも。
先日日本で発見されたネズミは傘をさしていたそうで、それは東京都の防潮扉に描かれていていたそうです。この防潮扉は、通常は人が通行できるように扉は開かれているらしいのですが、増水すると堤防の役割になるもので、そこには赤色で"通行止"と書かれています。
でも"通行止"と書かれた扉の下でその扉を傘を手に乗り越えて行こうとするネズミの姿は、パレスチナの分離壁を風船を使って乗り越えていこうとする少女の作品を連想させてくれます。
パレスチナの壁に描かれた少女
バンクシーの作品は、街や風景全体をキャンバスにして作品を描きます。
なので作品のステンシル画のみを切り取ってしまうとそのものの意図やバンクシーの表現や思いはわからなくなってしまうのではないかな。
バンクシー展もバンクシーさん本人が開いたものではないからバンクシーさんはバンクシー展での利益は貰えているのか、とか考え出すと止まりませんが。もちろん作品はどれも本当に素晴らしかったです!
絵が描かれたボードは防潮扉から取り外されたので、この作品と防潮扉と周りの風景とが、どんな風に交じり合って作品が構成されていたのかもう検証することができないけれど。
思ったことを言葉ではなくアートとして表現することはすごいなあと、私はバンクシーを支持しようかなと思っています。様々な意見ありますが。
拙い文を最後まで読んでくださりありがとうございました。