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ページ3・治療の振り返り

クローン病の治療がはじまった

最初は「経腸栄養剤」から始める。

液体タイプの経腸栄養剤を1日6本
BOOSTドリンクを飲用。
1本あたりのカロリーが チーズバーガー1個分。
それを6個食べるのと同じカロリーを取ることになる。

それでも、現実は、4本飲むのが限界。
体調がいい時に5本飲めても、6本なんて飲むことは滅多にない。

経腸栄養剤の他、スポーツドリンク、ジュース(透明の液体であること)
チキンブロスや野菜のブロス…と、1日中、水分のみ。

1ヶ月後、ゆっくりと流動食からはじめて、
2ヶ月後には普通の食事に…という治療だったが、

3週間後あたりで、少量の下血。
効果がみられないし、新学期もはじまったし、
ドリンクのみの食事を継続するのは無理。
ということで、ステロイド治療がはじまった。

9週間のステロイド治療は、
徐々に薬の量を減らしていくため、
数を間違えないようにする必要がある。

この辺りから、食欲も増えて
少しづつ体重も増加していった。

10月の中旬から、
5-アミノサリチル酸と免疫調節薬を使用していく。

この薬を使用して、5ヶ月経過後の検査結果は、
最初の頃の炎症値に比べて、半分以下になっていた。
それでも「ここまで良くなるはずだ」という数値よりかは、
高いらしい。

息子の様子

経腸栄養剤の時は、比較的腹痛や胃痛が治っていたが、
それでも、痛みや不快感は続いていた。
もちろん、トイレに行く回数は減らない。

ステロイド治療に変更したら、腹痛や胃痛はなくなり、
トイレに行く回数も減っていた。

5-アミノサリチル酸と免疫調節薬は、有効で
症状も緩和し、大好きなサッカーも楽しめるほど
普通の生活に戻っていった。

外見では、全く「クローン病」ということは
わからないのだが、内面では「炎症」は完治されていなかった。

薬の副作用にかんして

ステロイドの飲用は、飲用期間の半分を過ぎた頃から、
顔が丸くなる「ムーンフェイス」という症状がでてきた。
それ以外は、特になかった

5-アミノサリチル酸に関しては、錠剤が大きいので
飲み慣れるまでにかなり時間がかかったこと。

1番副作用がでたのが、免疫調整剤。
週に1回のみの飲用なのだが、だんだん飲用後に吐き気がひどくなり、
翌朝、起きることができなくなってきたり。

飲用してから5ヶ月ごろからは、
吐き気留めを処方してもらったが、
全く効果がなく、嘔吐するようになった。

息子「救急病院」へ行く

2月頃、真夜中過ぎにトイレに駆け込んだ息子。
その後、鳴き声が聞こえてきたら、
今までにないほどの腹痛とのこと。

嘔吐と下痢を繰り返し、落ち着いた頃
急いで、救急病院に行った。

カナダの救急病院は、なんのための救急なんだろう?
というぐらい、待たされる(最低3時間)
だけど、「クローン病」ということから
緊急を要する症状なのか、すぐに見てもらえた。

・血液検査
・レントゲン

その間も、何回か嘔吐したり、
腹痛が止まらない。
痛み止めや吐き気止めを飲んだが、
それも吐いてしまった。

結果、点滴(脱水症状を防ぐため)と一緒に
痛み止めとして「モルヒネ」も少量入れることに。

ところが、少量のモルヒネを入れた途端、
昏睡状態に落ちていくかのように呼吸が停止する。
看護婦さんと一緒に、何度も何度も息子起こすことになり、
モルヒネの使用を断念した。

その後、時々襲ってくる痛みに耐えながら、
早朝には自然と痛みが止まり、本人は大丈夫な感じだった。

夜中に救急病院にきてから、10時間すぎに
無事に帰宅。

血液検査も、レントゲンも異常がみられず…
原因不明のままだった。

今思うと、これが「予告」だったのかもしれない

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