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24年 冬・新潟ひとり旅②(越後湯沢編)
大宮駅
そして旅行当日。
朝早く向かったのは東京駅ではなく大宮駅。
湘南新宿ラインから乗り換えて新幹線乗り場へ向かうと、そこにある電光掲示板にはしっかりと赤い文字で「遅れ」の文字が表示されていた。
面白くなってきたじゃねぇか……
深夜に眠気をこらえて考えたプランが、旅が始まる前の大宮駅で狂ってしまったが、そんなことで焦ることはない。これぞ旅の醍醐味。
こんなトラブルでさえワクワクしてしまった。
そして、ホームにやって来た新幹線。
あれっ…これ北陸新幹線じゃないか?……
不安になってしまったが、行き先は越後湯沢駅。
そうか…上越新幹線でも同じ車両が走っているのね。
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これにはテンション上がった!
越後湯沢駅
埼玉県 大宮駅から群馬県 高崎駅、そしてトンネルを抜けて最初の新潟県の駅「越後湯沢駅」にたどり着いた。
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ついに初めて新潟県にやって来ました!
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東京タワーよりも高いとこ!
越後湯沢での目的は2つ
・コシヒカリ
・日本酒風呂
まずは駅内の商業施設「ぽんしゅ館」の中にある「酒風呂 湯の沢」へ。
旅の始まりからひとっ風呂浴びようと向かったのだが、なんと入湯時間前。もし新幹線が定刻だったとしても、結局ここで待つ羽目になってたのか。とほほ…。どんどん予定がズレていく。
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利き酒も楽しめます
爆弾おにぎり家
まだ入れないというので、同施設内にある「爆弾おにぎり家」で先に朝ご飯を食べることにした。
新米の時期だったということもあり、使われていたのは南魚沼 塩沢地区で収穫された最高のコシヒカリ。この日は桑原ファームというところで作られたコシヒカリなんだそう。
それを地元の水、大きな羽釜で炊き上げて作られた大きな爆弾おにぎりをいただくことができた。
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これが爆弾おにぎりの3要素
コンビニのおにぎりと比べると値は張るが、1個に1合分もの量で食べ応えがあり、セットでお味噌汁、漬物も付いてくるのがありがたい。
大きく口を開いて噛み付くと、お米の甘みと海苔の風味が広がる。更に食べ進めると出てくる鮭の塩気もお米の味を引き立てて、とてもおいしかった!
こんな大きいおにぎりなんて食べられるのか…と手で持ち上げた重さで危険を感じたが、案外ペロリと食べられるもんだ。
おいしいお米をありがとう、桑原さん!
酒風呂 湯の沢
10時30分。開店直後の「酒風呂 湯の沢」には、待ってました!と言わんばかりに客が並んでいた。
大きなリュックを背負っているが、みんな私のように旅好きなのだろうか。
こちらの湯は、越後湯沢の天然温泉に新潟の日本酒を混ぜたものなんだそう。
てっきり蛇口からドバドバと温まった日本酒が豪快に流れているもんだと思い込んでいたので、少しガッカリ。
しかも、飲酒するためのものではなく、温泉に入れるために作られた日本酒なんだそうで、口にすることもできない。もっとも、エイヒレではなく他人の出汁が出た日本酒なんて誰も飲みたくはないだろうが。
これには呑兵衛の皆さんも残念だろう。
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朝から元気が出る!
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温泉は何をして時間を潰すかいつも困る
扉を開けると、少し小さめな湯船が1つ。
老いも若きも、皆それぞれの立派な徳利、可愛らしい徳利をぶら下げて、しっかりと浸かって熱燗にしているようだった。
つかの間だったが、ほのかな日本酒の香りと温かい温泉にほっと一息。
でも、過酷なひとり旅はまだ始まったばかり。のんびり休んでいる場合ではないのだ。
どんな街なんだろう…と駅の外へと出てみると、チラチラと雪のようなものが降っていた。
11月の新潟は、天気予報を見るとずっと雨で天気が悪いイメージだったが、標高が高い越後湯沢の地面は少し白くなりかけているほど。さすが雪国。
このまま外でぶらついていたら、せっかく酒風呂で心身ともに暖まったのに、冷やして鼻水を垂らしかねない。
私は慌てて駅へと引き返し、次の目的地へ進むため、おとなしく在来線のホームへと向かった。
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まるで昔のダッチワイフのような雰囲気