【転職】フリーアドレスだからこそ、中途入社者への配慮を忘れていませんか？

フリーアドレスの制度が導入された会社は、効率や自由度の向上を狙った仕組みとして評価されているかもしれません。しかし、そこには一つ大きな落とし穴があります。それは「中途入社者」に対する配慮です。

フリーアドレスでは、毎日席が変わるため、固定席のあるオフィスよりも人との接触が少なく、自然と顔を覚える機会が減ってしまいます。特に中途で入ったばかりの人にとって、同僚や上司の顔も名前も覚えていない状況で、毎日違う席に座るのは心理的負担が大きいものです。

入社初期の段階で、上司や同僚との関係を築くことは非常に重要です。顔も知らない人ばかりの空間では、気軽に質問や相談ができず、孤立感を抱く可能性が高くなります。その結果、新しい環境でのパフォーマンスもなかなか上がらない。特に、フリーアドレスの職場では、中途入社者が社内で打ち解けるまでの時間が長くなることが多いのです。

このような状況を避けるためには、会社側のケアが不可欠です。例えば、最初の1ヶ月は固定の席を設け、周囲の人と顔を合わせやすくする工夫が考えられます。また、定期的にチームでのランチ会や打ち合わせを設けて、リラックスした環境での交流を促進することも効果的です。

フリーアドレスのメリットは自由さにありますが、その自由さが逆に不安を生むこともあるのです。特に新しい職場に不安を感じている中途入社者に対して、どういう形で安心感を提供できるかを考えることは、企業にとって非常に重要です。彼らが安心して働ける環境を整え、より早くチームの一員としての自覚を持てるようにサポートすることが、最終的には会社全体のパフォーマンス向上につながるはずです。

フリーアドレスだからこそ、周囲とのコミュニケーションを強化し、中途入社者が孤立せずにスムーズに業務に取り組める環境を整えていくことが大切だと思っています。