家事をラクにするための収納術【料理編①キッチン収納】
毎日必ず何かしらやることのある家事。丁寧にやろうと思えばキリがありません。ですから、家事は少しでも素早くラクに!と考えている方も多いのではないでしょうか。
便利家電を使って時短家事を図ることもできますが、家事動線を短くすることでも家事の時短が可能です。
今回からシリーズで「家事をラクにするための収納術」をお送りすることになりました。
1回目は料理を時短できるキッチン収納についてお伝えします。
キッチンは「コックピット収納」で動作動線をラクにする
「時短料理」と聞くと、電子レンジや電気圧力鍋などを使って調理の手間を省くことをイメージされるのではないでしょうか。もちろん便利な調理家電を利用すれば、目に見えて大幅な時短が期待できます。
それに加えて動線が短くなる収納にすれば、料理の段取りも片付けも効率化できます。
キッチン収納でおすすめしているのは「コックピット収納」です。コックピット収納とは、ほとんど動かずにモノを出し入れできる収納にすることで、飛行機のコックピットのように手の届く位置に必要なモノが置かれている状態のことを言います。
1つの動作はほんの数秒~数十秒速くなるだけかもしれませんが、小さな時短の積み重ねが大きな時短につながっていきます。
コックピット収納にするためのポイントは
「使う場所の近くに使うモノを収納すること」
「出し入れの動作を減らすこと」
「よく使うモノはゴールデンゾーンを意識すること」の3つです。
使う場所の近くに使うモノを収納する
使う場所のすぐ近くに使うモノが収納されていれば、動かずに出し入れできるようになるため家事動線がスムーズです。
使いやすい場所に定位置を決めることでモノを探す手間も省けます。
たとえば「鍋はシンク下」「フライパンはコンロ下」に収納するのが最適だと言われています。なぜならば、鍋はたいてい水を入れてからコンロまで運び、フライパンは直接コンロに火をかけて使うからです。
鍋をコンロ下に収納すると、鍋をシンクまで持っていかなければなりません。
逆にフライパンをシンク下に収納しておくと、コンロまで運ぶ手間が増えます。
とはいえ、キッチンの構造やスペースの問題でシンク下に鍋を収納できない場合もあるでしょう。ですから絶対に「鍋はシンク下!」というわけではありません。ケースバイケースです。
もし鍋をコンロ下に収納せざるとえない場合は、シンク周りに計量カップを置いておき、必要な分量を鍋に入れるようにする方法もあります。できるだけ動作動線が複雑にならない方法を考えてみてくださいね。
出し入れの動作を減らした収納
これはキッチン収納に限りませんが、出し入れ、特に戻すときに必要な動作が多いとやがて面倒になり、そこに収納されているモノを使わなくなっていきます。
せっかく使う場所の近くに収納しても「フタを開ける」「引き出しを開ける」といった動作を2回も3回も繰り返さなければならないのであれば、それだけ時間のロス。
引き出しを開けたらすぐに出し入れできる、目の前に吊るしてあるモノを外す。このように動作が1回で済む収納を心がけてみると出し入れがラクになります。
キッチンの調理台に何も置かなければ掃除がしやすいという考え方もありますが、使いやすさは人それぞれ。
目に見える位置に使うモノがあったほうがいいと考えるなら、出しっぱなし収納で問題ありません。
自分にとって「何が一番心地よいか」を優先してくださいね。
また、フランパンを収納しているスペースに油も一緒に収納しておく、といったように同時に使うモノを同じ場所に入れておくと余計な動きがなくて便利です。
よく使うモノはゴールデンゾーンを意識する
ゴールデンゾーンとは、「目線から腰の高さまでの位置」のことを言い、人がもっともモノを手に取りやすい場所です。このゴールデンゾーンに「よく使うモノ」(一軍)だけを収納するように意識すると、かなり使いやすいキッチンになります。
実は、同じ種類のモノを同じ場所に収納する必要はありません。同じモノでも使う頻度で定位置を変えるとグンと使いやすくなります。
たとえば菜箸を3組持っていたとしても、普段よく使う菜箸が1組だけなら残りの2組はゴールデンゾーンから外れた場所に収納します。
やはりもう1組必要だと感じた場合は一軍の収納場所に戻せばいいですし、まったく使わないことに気づいたら処分してしまいましょう。
使い勝手を試しながら自分にとってのベストを見つけていくことが大切です。
キッチン収納を見直してスムーズな家事動線を心がけよう
定位置を決めるときは、その場所を選んだ理由が必要です。
決めた理由が「なんとなく」や「ほかに空いているスペースがなかったから」といった場合は、定位置として適切ではないかもしれません。
使いにくいなと感じる収納があるならば、それはキッチン収納を見直すチャンスです。
モヤモヤするポイントを見逃さず、なぜ使いにくいのか、どうすれば使いやすくなるのかを考えて、自分にとって心地よいキッチン収納をめざしてください。
スムーズな動線が実現すると、料理がもっと手早くラクになります。
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