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世の中には『簡単にFOD会員数を1000万人にする方法』があるらしい?

ありがたいことに前回の記事では久々にチップをいただきました。
今回はその続編的な記事で宣伝、告知を含めて(動画)サブスクリプションサービスはどうあるべきであるかを考えてみました。


続きを書くうえで取り上げたいの以下の記事。
ここ最近いろんな問題のあるフジテレビですが、そのフジテレビのFODについて某実業家が過去作を配信したらすぐに1000万人に届くといった発言がありました。


果たして過去作に頼った戦略で1000万人は達成できるのだろうか?
ちなみに1000万人という大台をクリアしているのはAmazonプライムの関連サービスのプライムビデオを除けばNetflixのみです。
過去十数年の実績のあるCS放送もピーク時で300万人そこそこで達成出来てない大台になる。
100年以上の歴史のある映画でも1000万人を動員した作品は20作品ちょっと程度しかない。
普通に1000万人と言う数字を簡単に達成できるとし、明らかに過小評価しているように思える。


・コンテンツアーカイブとしてのサービス

堀江さんが言う過去作品を配信すること=コンテンツのアーカイブすることと同義だと思う。
まずこれに対しては良いことだと思うし、個人的には賛成です。

TVアニメの多くはテレビ局制作では無いためここでいうコンテンツはTVドラマ、バラエティ、音楽番組などが該当する。

私はHuluを12年ほど、Disney+、Netflixをサービス開始日当日から利用しています。U-NEXTはParavi合流後から利用している。
その利用経験から見てコンテンツのアーカイブの面はこんな感じ

バラエティ:放送後概ね1年間配信後に削除
U-NEXTの水ダウは4年分くらあるが、Huluの日テレバラエティ、U-NEXTのTBS、テレ東バラエティは概ね1年間の拡大版見逃し配信になってるものがほとんど。そしてほぼ復活することは無い。
あとはバラエティ内で流れる映像への権利問題は結構付きまとってくる。
それスノとか酷いですよね。同じTBSのドラマはおろか、それスノの過去回の映像も使えないというね……SnowManの番組でSnowManにシーンが差し替えになってるという

ドラマ:放送後概ね1年間、復活配信あり
ドラマも1年程度は配信されている。人気作は復活も多いし、他サービスで流れることも全然有る。
ただ00年以前のサブスクが無い時代のドラマが配信されることはあまりない。
ある程度の活路はあるかもしれないがここが1000万人の集客力があるかは疑問である。
特に映像メディアとしてVHSまでしか出てない作品も多いのでサブスクを活用して広めて欲しいとは思う。

音楽番組:かなり厳しい
権利関係もあってだと思うが長く配信するのがそもそも困難な番組なのだと思う。最近ではCDTVEIGHT-JAMなどはTVerで視聴できる。
Huluオリジナルで音楽番組を作ることもあったが1年ほどで配信が終わり、なかなか復活することがない。


それぞれ頑張ってはいるものの出演者、曲、映像、演者のスキャンダルと様々な問題があって最終的にはある程度の期間に絞った期間限定配信となっているのがほとんどである。

堀江さんが言う通りアーカイブをすれば、それだけサービスに魅力が出るのはそれはそうだと思う。
ただ配信数を増やすとそれ相応のインフラ費用もかかる。
Disneyは円盤も出て無く、Disney+でしか見れなかった作品を経費削減の為に配信停止にしたこともある。

インフラ以外にもアーカイブすることの良さはそもそもこの行為自体が諸刃の剣であると考えている。
アーカイブすると何が起きるかと言うと……

配信作品数が多すぎる!!見れん!

アーカイブしてんだから、それはそうだろって感じだが正直この一点に限る。もちろん今まで書いたようにアーカイブ自体は全然間違いではない。
しかし過去作に手を伸ばす前に、現在の新作でキャパオーバーである。

家にある最古の積読はいつから積まれていますか?
最古の積プラはいつから積まれてますか?


これと同じである程度積まれると基本的にお気に入りに登録したら終わりです。積読や積プラと違って自分の意思で購入してなく、月額を払ってたら向こうが勝手に提供してきたともあってそこに視聴するまで至るのは結構難しい。
勝手に積まれた数千、数万のコンテンツから上手く作品を選べているだろうか?アーカイブされているので特に見ないとなっていないだろうか?


・映画やテレビのようにあるべき

個人的に映画やテレビのように上映期間、放送時間的な概念があって良いと思ってる。
全てのサービスにTVのようにライブ配信機能をつけろって言ってるわけではないです。例えばdアニメストは月に3度ほど旧作の配信予定、終了予定を通達してます。

・配信予告

・配信終了

このように作品をローテーションさせることで古い作品に興味を持たせることは結構有効だと思う。
そしてこのような作品をしっかりと告知する必要がある。(ここ重要!!)

知らぬ間に配信され、知らぬ間に配信停止になっているケースはかなり見受けられる。それでは意味がない。

例えば約5年振りにNetflixに戻って来たSPECの告知ポストには5倍近いいいねが集まっていてランキングでも高成績を収めている。
古い作品が持つ訴求力とはこのようにして適切な告知の元に成り立つと思う。(今回はNetflixを褒めてます!!!!)

プリズンブレイクがNetflixでリバイバルヒットしたのと同じ構図である。


・まとめ

FODが過去作を放出して1000万人に乗せれるならもう既にやってると思う。
普通にコスト的に採算が取れない、権利上配信が出来ない、作品にそこまでの訴求力を感じてないのいずれかだと思う。

FODの伸び悩み方はかなりものので黒字に9年、有料会員100万人到達まで実に15年がかかっている。そこから2年弱で150万人まで伸ばしたが、正直silenが無かったら今も100万人前後をうろうろしていたのではないかと思う。

アニメの独占配信は反感を買うが、ドラマの多くは局が権利が持ってることも多いので上手く利用しない手はない。silenの実質的独占配信こそが躍進の鍵だったと言える…過去作のみにこだわることなく新たな価値を探して届けることこそ大切なことだと言える。

終わり!!!



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しょう
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