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🥚#④ the monogatary | しろくま商社


#21 the monogatary | 星空

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あの星に、私は願いを委ねる。たとえ、その行為に意味など無かったとしても。たとえ、その夢が叶わぬ産物であろうとも。

必死に生きてきた。その努力に、どれだけの意味があるのか。たった1つの過ちで、人生は容易に崩壊する。たった1つ。それだけ。

生きるということは、選択の連続である。正義のヒーロー。私は正義のヒーローになりたかった。実際はどうだろう。私は近付けているのだろうか。私は前に進めているのだろうか。

夏。高校野球の季節である。球児たちは、自らの実力を示すため、自身が歩んだ道が、どれほどに輝かしいものなのか示すため、貪欲に白球を追い続ける。私は想う。高校球児に敗者など存在しない。あれほどの舞台に立てること。それこそが、彼らの証なのである。


#22 the monogatary | ハッピーエンド

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帰り道。周囲には大勢の人々。その空間は静けさに包まれている。たまに聞こえる機械音が心地良い。

あぁ、眠くなってきた。少し仮眠を取ろう。最寄りに着いたら、食事を摂ろう。そして、ジムで少しトレーニングをしよう。そんな日々。そんな毎日。

★★★

あれからどれだけの年月が過ぎたのだろう。良くも悪くも、今の私は結婚している。子供も産まれた。妻とは良好な関係を築けている。

私の過去は苦痛に満ちている。その苦しみを、私は簡単に表現することが出来ない。

笑い話にすることが出来るだろうか。おそらく出来ないだろう。きっと私は、死ぬ迄、恨むのだろう。それで良い。それが良い。私にはその権利があるのだから。


#23 the monogatary | 許さない

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『最高の教師』が面白い。印象的な第1話。話題作である。そのような中で、第2話が公開。私はHuluで視聴した。問題時だらけのクラス。左記において、「何でもする」と誓った担任。序盤で彼女は強盗に襲われる。何とか窮地を脱した彼女。調査の結果、彼らは自身の生徒であることが発覚。第2話は、そんな2人の男子生徒に焦点を当てた物語。

★★★

「許さない。」男子生徒が自らの母親に対して、宣言する。きっかけは担任教師からの言葉。そして、親友の想い。「どのような家庭環境で育ったのか。」人生を語る上で、この要素を無視することは出来ない。そのような中で、彼の担任教師は、「自らの人生が、友人の言葉で満たされている」と告げる。友人との出逢い。それは学生生活の中で、最も重要視すべき事柄なのかもしれない。

「一期一会。」左記の言葉を胸に、男子生徒は勇気を振り絞る。

★★★

人生とは、取捨選択の連続である。私たちは、「捨てる」ことで成長していく。人の数だけ、人生がある。人の数だけ、可能性がある。人の数だけ、ドラマがある。

テストで常に満点を取ることは出来ないかもしれない。それでも。私たちは努力する。


#24 the monogatary | ピクニック

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私は歩く。まだ見ぬステージを求めて。

★★★

時刻は夕方。続々と生徒が集まる。

恒例のピクニック。長丁場。全力で駆け抜ける者もいる。仲間と共に、談笑しながら、その時間を楽しむ者もいる。活かし方は人それぞれ。互いの想いを胸に、今、ピクニックが始まる。


#25 the monogatary | やめて

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人は繰り返す生き物である。それでも。時に。人は繰り返しを好まない。

♦♦♦

幸せになりたい。そんな素直な願望に気付けたのは、一体いつだったか。

たった一言。それだけを相手に伝えることができれば。私の人生というキャンバスは色彩豊かな作品になるのだろうか。分からない。それに。過去ばかり気にしていても。きっとそんな状態では前進することは叶わない。未来を変えたいのであれば。今を変える努力を怠ってはいけない。

★★★

最近、『高慢と偏見』という作品を読んでいる。正直、衝撃を受けた。物の見方1つで、人の意見は簡単に覆る。どのような形で物事を捉えるのか。往々にして、この世の出来事は多角的である。ゆえに。私たちは勉強する。自身の確固たる意見を持つため…。


#26 the monogatary | 七夕

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瞬時の判断。瞬時の選択。

歴史は繰り返す。歴史を通して、教訓を得る。

♦♦♦

学生という時間はあまりにも短い。教育次第で、私たちの人生は大きく変わる。教育とは。きっかけを与えるものである。教育とは。成長する機会を提供するものである。常々、私たちは、己の努力次第で道が開けると教えられる。本当にそうだろうか。

法治国家。犯罪者は法により、罰せられる。しかしながら。法は万能ではない。たとえ犯罪者でなくても。世の中には多くの罪が存在する。本来であれば、彼らは罰せられるべきなのだろう。しかしながら。加害者は平然と息を吸う。まるで自身の行いこそが正義なのだと、主張する。

馬鹿げている。

このような理不尽は至るところに存在する。多少の理不尽は、きっと防ぐことが出来ない。だから、私たちは来る日の為、己を鍛練する。

しかしながら。誰しも。過度の理不尽には潰される。

文字通り、潰される。

そんな被害者の声はあまりにも小さい。ゆえに。いつだって優遇されるのは加害者。

加害者が正義なのだ。

★★★

正義とは。正しさとは。私たちは、失敗する生き物であり、また、学習する生き物でもある。私たちは様々な媒体を通じて、自己理解を深める。それは、長い付き合いをしている恋人からの言葉かもしれない。それは、いつもふざけてばかりの先生からの伝言かもしれない。私たちは、出逢いを通して、成長する。私たちは、学びを通して、成長する。


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