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札幌のドラッグストアの2Fに、夜な夜な人が集まる理由

はじめまして。サツドラホールディングスのみつどめと申します。

満留さん個人写真

サツドラホールディングス社長直轄グループ
CIチーム チームリーダー 満留(みつどめ)
東名阪でのテレビ制作/広告ディレクターを経て、2017年北海道に移住&サツドラに入社。入社以来一貫してコーポレートブランディング業務に携わり、表彰制度設計/ES(従業員満足度)施策導入/ミッションビジョンバリューの設定/オフィス移転プロジェクトなどを手掛ける。

ふだんは社長直轄部署でコーポレートブランディングに携わるかたわら、サツドラオフィスの2F「EZOHUB SAPPORO」というインキュベーションオフィスの運営も担当しています。この記事では去年9月末に移転をした僕たちのオフィスについて紹介します。

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ちょっと珍しいところを褒められます

新オフィスは札幌駅から歩いて10分ほど。隣が病院だったり、レンタルサイクルのポートがあったり、1Fにサツドラ北8条店が入っていたりと、とても便利な場所にあります。(移転前は札幌駅から車で20分ほどの場所。最寄りの無人駅のホームで真冬に電車を待つのが地獄でした…)

しかしこのオフィス、そんな立地以上にいろいろな方からお褒めをいただくことがあります。

社屋外観写真

それは毎週のように開かれる様々なイベント。クリエイター、経営者、学生さんなど本当に雑多な人たちが授業や仕事終わりにふらっと訪れてはイベントを楽しんでいきます。

オープン以来、その数はおよそ60(~2021年8月)。年末年始などを除くと、だいたい週に1度は社外の方を交えた何かしらの催しが行われていたことになります。

イベントの様子

東京や大阪に比べてビジネスや教育系のイベントが圧倒的に少ない札幌(しかもオフィスという場所)と考えると、なかなかの数字かなと思っています。

とはいえ、サツドラには「社外イベント事業本部」というような大掛かりな部署があるわけではなく…既存業務のかたわら、みんなで少しづつ時間や工夫を持ち寄ってこの頻度をキープしてきた感じです。

そこまで苦労してオフィスでのイベント開催にこだわったのには、理由がありました。

「地域コネクティッド」というビジョン

2019年4月、サツドラは「ドラッグストアビジネスから地域コネクティッドビジネスへ」というビジョンを掲げます。

道外の方にはあまり知られていませんが、北海道は日本一少子高齢化が進む地域。札幌で生まれ、今もほぼすべての事業を道内で展開するサツドラのビジネスは、そんな北海道の動向に少なからず左右されます。

世界の課題先進地域

これまでのようなモノを売るだけのサービスでは解決できず、しかし、解決しなければいずれビジネスが立ち行かなくなってしまう。
それは、とても難しい問題でした。

そこで生まれたのが ”地域コネクティッド” という考え方です。

サツドラには50年かけて道内に築いてきた200の店舗網がありました。過疎の地域に暮らす方々が当たり前のように洗剤や歯ブラシを買いにきて、従業員とおしゃべりをしてくださる場所を200箇所も持っていたのです。

このリアル店舗を起点にこれまでの枠組みを超えたサービスを提供できれば、その町に、北海道に活気を与えられるかもしれない。そんなモデルを実現していこう。

地域コネクティッドとはこのような考えを言葉にしたものでした。

自分たちのビジネスを世の中ごとに捉え直すこのビジョン、手前味噌ですが、個人的に結構気に入っています。

ひとりでできることはそんなに多くない

そこで僕たちは、移転する建物内にインキュベーションオフィス「EZOHUB SAPPORO」を構えることにしました。ビジョンの実現を真剣に考えた時、自分たちだけでできる事には限界があると思ったからです。

ここでは北海道を中心にビジネスを展開する方々にシェアオフィスやコワーキングスペースを提供しています。自分たちと同じように北海道で様々な課題に向き合う人たちを支援し、集まれる場をつくること。それが目指すゴールにより早く近づくことにつながるのではないか、と考えたのです。

そして社内外の人に一つでも多くの気づきや偶発的な出会いを提供できるよう、積極的に様々なイベントを誘致・開催することにしました。グループビジョンを体現する試みであることから、この場所の運営は僕が責任者を務めるCIチームで請け負うことにしています。

「この場所を、働く人の好奇心と向上心が札幌でもっとも刺激される場所にしよう」今期、チームメンバーとはそんな目標を立てています。

やってみたら、いろいろ良いことがありました

開設以来、おかげさまで様々な出会いをいただきました。
北海道の経済コミュニティ「えぞ財団」の活動拠点になったり、チームのデザイナーがクリエイターイベントを開催したり、最近では内閣府のイベント会場としても選んでいただきました。

内閣府イベントの様子.jpg

イベントだけでなく、EZOHUBを通して知り合った方とのプロジェクトがスタートするなど事業としてもプラスの側面が出てきました。

つくるときはとんでもなく大変で色々な方に迷惑ばかりかけていましたが、途中で投げ出さずによかったなと今では思っています。

「第34回日経ニューオフィス賞」をいただきました

そんなオフィスが、先日発表された「第34回日経ニューオフィス賞」ニューオフィス推進賞をいただきました!

日経ニューオフィス賞とは 
日本経済新聞社と一般社団法人ニューオフィス推進協会(NOPA)が、「快適さ」「機能性」「創造性」「知識資産や情報の活用・運用」などに優れたオフィスの普及・促進を図ることを目的とした表彰

ニューオフィス

※一般社団法人ニューオフィス推進協会HPより

ニューオフィス賞盾.png

全国から集まった150以上のエントリーの中でわずか16社しか選ばれない名誉な賞。キラボシのような会社さんの中にサツドラの名前が入っているのも不思議な気持ちですが…見た目のかっこよさだけではなくビジョンを明確に体現し、それに即して運用されている結果が評価された(たぶん)ことが何よりうれしいなと思っています。

新型コロナ以降、いろいろなところで「オフィスって必要なの?」という議論を見かけるようになりました。

オフィスづくりに携わってみて思うのは、「必要ある」も「必要ない」もどちらも正解だということ。なぜならオフィスが果たすべき役割は企業の数だけ存在するからです。

「オフィスって必要なの?」という問い、それって実は企業が自身や組織の将来をどのように捉えているのかを映す鏡なのかもしれません。

今でもほんとうに試行錯誤の毎日でできていないことも山ほどあるのですが、移転してもうすぐ1年、一つの区切りとしてnoteに記してみました。今後も折に触れて書いていきたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。